永くJAZZを聴いてらした方は、聴き始めたころのアルバムのいくつかを身に沁みた作品(いつもは聴かない)として位置づけていると思います。
そんなアルバムの、尚且つこの一曲に思い出が残るということで、“この曲が聴きたい”という記事を幾つか書きました。
さて40年以上前に購入したLPレコード(それもたぶん中古だった)はすでになく、
(前に持っていたのはこちらのジャケット)
でも、やはりどうしても手元のに欲しくて、中古ですが新しい(へんか)ものを購入しましたのが数ヶ月前とても落ち着きました。
買ったアルバムは17曲も入っていて、私としては最初のLPの11曲で充分なのですが、オリジナル通りに1曲目から11曲がならんでいるので、不満はありません。
1曲目から有名な曲を、レイ・ブラウンとエド・シグペンのトリオ、極上の演奏になりますが、ちょっとまとまりすぎている感じでしょうか、でも私にはとにかく最初のころの大切なアルバムなのです。
で前述の記事になりますが、このアルバムの最期の演奏“Hymn to Feedom”、ピーターソンがM・ルーサー・キングの演説に感動して作った曲です。新たにアルバムを買い直してきいて再び記事にしたくなりました。
ハーモニーの連なりと、その上に静かなメロディが始まり、メロディを強調すればもう一つ低い低音の鍵盤が答える。
メロディーが主張し、ハーモニーが寄り添う、リズムがバックアップすれば、この一曲が使命を持っているような気持ちになります。
音楽をとおして伝えるべき内容、歌詞もついているのは後でしりました。
Hymn To Freedom
When ev'ry heart joins
ev'ry heart and together
yearns for liberty,
that's when we'll be free.
When ev'ry hand joins
ev'ry hand and together
molds our destiny,
that's when we'll be free.
Any hour, any day the time
soon will come when men
will live in dignity,
that's when we'll be free.
When ev'ry man, joins in
our song and together
singing harmony,
that's when we'll be free.
というのだそうで、翻訳もありました。
自由への賛歌 (沼口 隆 訳)
みんなの心がひとつになって
ともに自由を願うとき、
我々は自由になれる。
みんなが手に手をとって
ともに運命を切り開くとき、
我々は自由になれる。
どんなときでも どんな日でも
誇りをもって生きられるときは
すぐに来る。
我々は自由になれる。
みんなが我々の歌に加わって
ともにハーモニーを歌うとき
我々は自由になれる。
時節がら日本で、いや世界で必要とされている内容ではないでしょうか。
曲はシンプルなハーモニーの動きにそったゴスペル調の曲で、ピーターソンはもちろんあの時代をベースにした演奏です。
ピーターソンが亡くなっている今、この曲を引き継ぐ人が必要ではないでしょうか。
Night Train / The Oscar Peterson Trio
Oscar Peterson(P)
Ray Brown(b)
Ed Thigpen(ds)
1. Happy-Go-Lucky Local (AKA 'Night Train')
2. C-Jam Blues
3. Georgia On My Mind
4. Bags' Groove
5. Moten Swing
6. Easy Does It
7. The Honeydripper
8. Things Ain't What They Used To Be
9. I Got It Bad (And That Ain't Good)
10. Band Call
11. Hymn To Freedom
12. Happy-Go-Lucky Local (AKA 'Night Train') (Alternate Take)
13. Volare
14. My Heart Belongs To Daddy
15. Moten Swing (Rehearsal Take)
16. Now's The Time
17. This Could Be The Start Of Something