ミシャ・ピアチゴルスキーはモンクコンペで優勝したほどの実力であることは聞いていても解るのですが、前作ではいまひとつ強い線が感じられませんでした。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20071118
ですからそれ以前のアルバムを聴いたものの、あまり気にしていませんでしたが、今回は選曲みてこれは買いでした。
Misha Piatigorsky(p/clavinet/organ)、Buster Hemphill(el-b)、Chris Wabich(ds)の3人で作ったグループ“PARIS TROIKA”が、練りに練ったような、練った後の吹っ切れたような思い切りの良い演奏が展開されます。
録音は2009年10月29,30日。
どこか、ハクエイ・キム(p)、杉本智和(b)、大槻“カルタ”英宣たちが2009年作った“トライソニーク”に似ていませんか、どちらもフレシュで勢いがあります。
ロシア生まれのミーシャがつけた名前なのでしょうね、(トライソニークはハクエイが命名)深読みしてしまうとロシアの“ペレストロイカ”を意識しているのでないでしょうか。
“ペレストロイカ、再構築”を意味する変化がミーシャに見て取れます。
ピアノの実力は前アルバムで充分わかっていましたが、タッチとトーンの強さはなんとも凄い、それがPOP有名曲(少しベタすぎ)を選んで、アレンジはすべてミシャ、これがとても良い、有名曲をきちんとJAZZにしながら、楽しさと真剣さが上手く混ざっているのです。
1曲目、静かにゆったりとピアノのメリディ、ゆったりしながら力強く、おなじみのメロディをただきれいに引くのでなくアレンジがしっかりしています。
2曲目知っているメロディなので楽しいし、そのアレンジも楽しい。
3曲目幾つかの曲を重ねて、ピアノのソロも引き出し多くて流れるようです。
4曲目5曲目も曲が組み合わさって、私ロックのこと詳しくありませんが、知っている人はもっとずっと楽しいのでしょうね。
7曲目“レイラ”ミーシャのピアノタッチは柔らかいのに強い、ドラムス。ベースもとても達者で舌を巻きます。
このグループ自体のプロデュースとミーシャのアレンジの勝利、前作より吹っ切れた勢いとフレシュさが加わりました。
本日3月31日で私のblogも4年が経過しました。昨年の3月31日が丁度1,001タイトル「千話一話物語」として、お休みに入りそうでしたが、(毎年3月は疲れが溜まるのです。)どうやら今日で1290タイトル、これも皆様の応援のおかげです。
今年1年で新しく知り合った方、開設当初からお付き合いいただいている方、どうもありがとうございました。
このアルバムみたいにフレシュに続けて行きたいと思いますので、今後もご愛顧お願い致します。でもちょこっとお休みもいいかなとも・・・でもまたよろしく。
PARIS TROIKA / Misha Piatigorsky
Misha Piatigorsky(p/clavinet/organ)
Buster Hemphill(el-b)
Chris Wabich(ds)
*Carmel Raz(Vn/Va #1,3,4,9)
1. Space Oddity(Bowie)
2. Purple Haze (Hendrix)
3. Three Tears at Midnight(Piatigorsky)
4. Elejoey(Lennon/McCartney/Roberts)
5. Hotel Kalifornia(Felder/Frey/Henley)
6. Light My Fire(Morrison/Manzarek/Kreiger/Densmore)
7. Layla(Clapton/Gordon)
8. We Are The Champions (no rematch)(Mercury/May)
9. Sketchy Black Dog(Jones/Page/Lennon/McCartney)
10.Imagine(Lennon)
11. Message In A Bottle(Sting)