
ネット・ショップの新譜をみていたら”2022年にオランダのエジソン音楽大賞、ドイツのレコード批評家大賞ジャズ部門にノミネート”とあって小橋敦子という人だそうで、まるで知らなかった。それで聞いてみたくなって聞いたらこれがいい。ピアノとべーっすのデュオ・アルルバムでタイトルが「クレッセント」だからコルトレーンのが好きなようで、タイトル以外3曲を取り上げている。

1 ワイズ・ワン Wise One (John Coltrane)
2 ホワッツ・ニュー What's New (Bob Haggart)
3 ロニーズ・ラメント Lonnie's Lament (John Coltrane)
4 デ・ボート De Boot (Tony Overwater)
5 クレッセント Crescent (John Coltrane)
6 ナイトフォール Nightfall (Charlie Haden)
7 ミスター・シムズ Mr. Syms (John Coltrane)
8 アワー・スパニッシュ・ラブ・ソング Our Spanish Love Song (Charlie Haden)とある
9 アズ・ロング・アズ・ゼアズ・ミュージック As Long As There's Music (Jule Styne)
小橋 敦子 ATZKO KOHASHI(PIANO)
トニー・オーヴァーウォーターTONY OVERWATER(BASS)
2021年2月14日 オランダ王国オーステルリッツ、ボーフォートハウス 録音
ほかにC・ヘイデンの”ナイトフォール”と”アワー・スパニッシュ・ラブ・ソング”を演ってくれていてベースのトニー・オーヴァーウォーターはヘイデンを敬愛していると受け取れる。2018年のドラムスが入ったトリオ・アルバム「VIRGO」でもヘイデンの”FIRST SONG"と”Lapasienaria”を演っていてこれもいい。

「クレッセント」がほしかったのだけれど、売り切れなので、新しい方のアルバムを注文した。今回はドラマーの作品に焦点を合わせたようだけれど、コルトレーンとヘイデンの曲もちゃんと入っていてよかった。
ピアノとベースのデュオだから、もちろんそれぞれを十二分に感応できるわけだけれど、ベースの方は重量感のある音で、ヘイデンも感じるメロディ明日なベースで好み、ピアノもやはりメロディの美しさを(ただ美しいということはない)大切にする響き。
デュオの良さがじわっとにじんでいる。ドラマーの作品をえらんで、ドラマー貫ということがこれは面白い。へんだけれど、ドラムスを想像しながら聞くのも面白い。5曲目ののベースのトニーの曲はしっとりしたバラッドでベース・ソロが何ともしんみりとする。
ピアノとベースのデュオは好きなユニット、棚から選んで並べてみようか。
A DRUM THING / 小橋 敦子 & TONY OVERWATER
小橋 敦子 ATZKO KOHASHI(PIANO)
トニー・オーヴァーウォーターTONY OVERWATER(BASS)
2022年12月15日 オランダ、ヒルバーサムMCOスタジオ
1. エンジェル・ボイス Angel Voice (Sunny Murray)
2. ブルース・イン・モチアン Blues in Motian (Charlie Haden)
3. トリエステ Trieste (Paul Motian)
4. バイア・ブルー Bya Blue (Paul Motian)
5. テイル・オブ・ザ・フィッシャーマン Tale of the Fisherman (Tony Overwater)
6. ジャーニー・トゥ・ザ・センター・オブ・ザ・ブルース Journey to the Center of the Blues (Peter Erskine)
7. パステル・ラプソディー Pastel Rhapsody (Jack DeJonette)
8. リフ・ラフ Riff Raff (Jack DeJonette)
9. イット・シュドヴ・ハップンド・ア・ロング・タイム・アゴー/フォー・チュリヤ It Should’ve Happened a Long Time Ago / For Turiya (Paul Motion / Charlie Haden)
10. ザ・チーフ The Chief (Al Foster)
11. ザ・ドラム・シング The Drum Thing (John Coltrane)