JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

2007年のウォルターL Quartet Live / Gary Burton

2009-05-31 17:33:31 | 聞いてますCDおすすめ


実はパット・メセニーにたいしてそれほど強い思い入れはありません。
ECMでゲーリー・バートンのグループに参加したアルバムも持っていません。このアルバム、その意味では飛び上がるほど驚きませんでしたが、なんと5曲目“Walter L”ちょっと聴いて即購入です。
この曲を最初に聴いた39年前、それまでJAZZは良く聴いていても、ちょっと次元の違う高いものと感じていました。
この曲を聴いて、音楽は同じ次元に存在することを感じたのです。以来ずっとJAZZは身近な存在でこの年まで来たわけで、2007年に新しい演奏が聴けること、不思議な気持ちと感慨です。
3曲目は大好きな“Falling Grace”、いろいろなバージョンでずっと出会ってきた曲、S・スワローのベースソロのラインがうれしいし、各人つぼを知り尽くした演奏です。
4曲目も懐かしい時代のキースの曲、ニュー・カルテットというアルバムは持っていませんが、この曲は知っているのです。
5曲目が“ウォルターL”で、すでに書いてしまいました。メセニーもコリエルの音を意識してくれてうれしい。
このアルバム良いの悪いのと言うより、うれしいという表現になってしまうのです。私の感じるうれしさが、このアルバムにはちりばめられているのです。
私は前半で精力を使ってしまいましたが、メセニーファンは後半のほうで盛り上がるのでしょうか。
8曲目エリントンの選曲はちょっと不思議です。
ミンガスとM・ローチとのアルバム「Money Jangle」に入っていた曲で、メロディは少し覚えていますし、このアルバムローチの個性を覚えています。
11曲目はメセニーのアルバムでも大好きで、繰り返し聞いていたアルバムでしたが、ここではやはりメセニーの魅了が一番です。
このアルバム、メセニーの企画でバートンのカルテットのこれまでの魅力を再演しようというものでした。
メセニーの演奏力やスワローの曲で目的は達成し、ちょっと懐かしJAZZ曲集みたな感がありますが、この人たち常に現役、鋭さは落ちても凄い構成力です。

Quartet Live / Gary Burton

GARY BURTON(vib)
PAT METHENY(g)
STEVE SWALLOW(el-b)
ANTONIO SANCHEZ(ds)

1. Sea Journey
2. Olhos de Gato
3. Falling Grace
4. Coral
5. Walter L
6. B and G (Midwestern Night's Dream)
7. Missouri Uncompromised
8. Fleurette Africaine (Little African Flower)
9. Hullo, Bolinas
10. Syndrome
11. Question and Answer
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超売れ Film Music / Mark Isham

2009-05-30 21:11:43 | 聞いてますCDいいと思う


昨日5月29日、何の日だったのでしょうか。
実はわがアイドル村上春樹氏の7年ぶり長編小説「1Q84」が発売された日です。
それこそデビュー当時から敬愛してきたので、この日に買いに行こうと、手帳にマークしていたのに、手帳見ないんだもの、失念してしまいました。
本日パソコンをUPしてYahooのニュースを見れば初日68万部の売上、新潮社史上空前の記録だそうです。
初日に初版を買おうと思っていた身にはちょっと不安になりました。
なぜか仕事に出ていて昼休みに本屋に行きました。Book何とかいうところ、何処にも本がありません。
確かに68万部、本当に68万人の人が村上春樹のある意味難解な小説を読むのでしょうか。社会現象みたいに、はやって私には手に入らないのでしょうか。
小さい本屋さん2箇所はもちろんありません。  社会現象です。
わが会社のある街にはもう一箇所大きめの本屋があります。そこに行くと張り紙が、ただいま入荷、何時張ったか解りません。3冊残っていました。それが2巻組の2の方だけ、増刷は今度の木曜日とのこと、2だけ買いました。
都心からは少し離れいるから手に入るかも知れないと思い、オクサンにTEL、本屋に行って貰いました。(メンドクサ~イと言われながら。)
3時過ぎにメールが届きました。  「ゲッット」  ヤレヤレ 社会現象です。
家に帰り聴いてみれば、なんとカウンターにあった最後の一冊だったそうです。
68万部 25億うん千万 超売れ。




さて若いときには映画音楽というジャンルも気にしていて、アカデミー賞音楽部門なんか楽しみにしていたこともありました。
最近はすっかり忘れているけれど、中古で“FILM MUSIC”というマーク・アイシャムのアルバムがあったので拾ってみました。
トランペットも吹く(エレクトニック・マイルスのコピーバンドのアルバムは楽しかった)アイシャムは映画音楽が完全にメインになって、最近でも“告発のとき”“大いなる陰謀”“ミスト”など超売れっ子、私は“ブラック・ダリア”の 音楽がJAZZで好きでした。
このあアルバムは3っの映画音楽です。1曲目“燃え尽きるまで”が良い。
ライズ・メイズの澄んだピアノの音とストリングス、シンセの木笛のようなメロディ、目を閉じれば、大地が輝き、雲が流れいく光景が浮かんできます。
2曲目はアイシャム一人でシンセにペットをかぶせた、この曲も1曲目と似たゆったりしたイメージで、映画音楽といってもアイシャムの個性が一番に出てくるのです。
ペットの方はブラック・ダリアでもあった夜のイメージがするミュート演奏、結構好きです。
3曲目は映画も評判になって見ている“ネバー・クライ・ウルフ”だからイメージも白い雪の山と夜、狼、とても単純です。
こちらも売れっ子なんですね。良いと思います。

地味なblog運営者が思うあまりに凄いことです。

FILM MUSIC / Mark Isham

Mark Isham

1. Mrs. Soffel
2. Times of Harvey Milk
3. Never Cry Wolf

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驚くことの喜び CAMP MEETING / Bruce Hornsby

2009-05-29 22:14:31 | 聞いてますCDおすすめ


中学時代の友人がこのblogにコメントを書いてきました。
同期会への参加はがきを出し忘れていたことへのフォローです。何年も何年も本当に有難いことで頭が下がります。
そしてそのコメントに続く言葉かこうでした。

「ところでブルースハープのいいアルバム知らない?ご存じなら教えてください。」

実はこの人のこと知らなかったのですが、つい何日か前に仕入れたアルバムがこれでした。そしてそれがすばらしい、久しぶりに起こるべきして起こる偶然を感じてしまいました。
グレーテフル・デットという(もちろん知っています)でピアノを弾いていた人のJAZZアルバムです。記事にしたらこのコメントをいただいたので、急遽本日UPです。

だいぶ前に宣伝で褒められていて気になったものの中古屋さんでお安いので拾ってきました。ベースC・マクブライトでドラムスがJ・デジョネットというのが凄いです。
ピアニストを知っているかというとそれが知らないのとジャケの絵がソフトなので、軽いものかとおもって敬遠していました。
ところがそれが大きな間違いでした。

いくつかの驚きがうれしく訪れました。
まず第一がC・マクブライトのベース、1曲目からこれほど強力で安定しているラインにビックリしました。実は安定感で良い思い出があまりないのです。
それが1曲目これは驚きました。
そして2つめはデジョネットのドラムスも、キースなどで聴きなれていますが、ここではアーシーに、あくを感じさせるリズムでこれも楽しい。
この二人のリズムがとても強力なアルバムです。最後まで聞いての感想をここで書いてしまいますが、二人のリズムを聞くだけでこのアルバム聴く価値があるように思います。マクブライトの音程のしっかりした強いピッキングは、ヨーロッパ勢の音程安定ベーシストをいつも良いと思っていた身には目鱗です。
デジョネットの安定したドラムスと合わされば凄いことになるのですね。
3曲目がマイルスの“Solar”で次の驚きがこのピアニストです。知ってる方は、なにをいまさらと思うかも知れませんが、私知りませんでした。
若いかと思うと、なんと良いオヤジです。(実は私と近い)
ロックのグレーテフル・デットでピアノを弾いていたみたいですが、そうなると年もうなずけます。
そんな知らないピアニストに驚きですが、その線の太さに驚きです。
二人の重量級のリズムにぴったりと合っている音が驚きです。
4曲目はキース・ジャレットの“Death and The Flower” 落ちは、まるでキースと違うのに、その静謐さは出ていて、ベースなどヘイデンのように聞こえます。
こんなことがあるのも驚きです。
5曲目はピアニストの曲で、これが良い、タイトルになっている“CAMP MEETING”シンプルで力強いJAZZの形を描いたすばらしい曲に思います。そこでサイドを決めるマクブライド、デジョネットと一体となった演奏はこれ良いのです。
6曲目はピアニストなら一度は録音すべきだと思う“GIANT STEPS”です。
強力なリズムはこれは凄い援軍ですが、コード変更の変わりをアレンジしていてピアノでの楽しさは薄れていてこれは残念。変わりにマクブライトが凄いソロを採っています。
7曲目はB・パウエルの曲、このピアニスト知らなかったのですが、このアルバムでは、小手先でない実に線の太いフレーズ、それでぐいぐいと演奏を作っています。
ピアノがきちんとした個性をつくりとても驚いています。(知らないのはおかしいのかも知れませんが、知ってうれしいが一番です。)
8曲目、ハーモニーの積み重ねから始める曲は、これもしっかりした重量感のある演奏、インリズムでの演奏は、ロックグループでの経験が実に生きた迫力です。
9曲目ピアニストの曲はそのロック的な雰囲気をもってとても刺激的な流れです。
このアルバムジャケはやわらかい感じで買わな買った当時は思ったのですが、イージーな季節風のようなアルバムかと思っていたわけです。
ところがそれは大違い、こんな凄いアルバムが大きな話題にならずにあるのですね。(知らないのは私だけかもしれませんが。)
そして10曲目おなじみの“Straight, No Chaser”なども演奏してくれるととてもこのトリオの演奏の特色がわかるわけで、思い切り良いリズムにヴォーカルと思うよう気持ちの良いピアノフレーズがのるというのが魅力です。
最後の曲にしてもこのピアニストの歌心がすばらしい魅力でした。

CAMP MEETING / Bruce Hornsby

Bruce Hornsby   piano
Christian McBride bass
Jack DeJohnette drums

1. Questions and Answers
2. Charlie, Woody and You
3. Solar
4. Death and the Flower
5. Camp Meeting
6. Giant Steps
7. Celia
8. We'll Be Together Again
9. Stacked Mary Possum
10. Straight, No Chaser
11. Poco Loco/Chant Song



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スローな聴き方  / JERONIMO MARTIN

2009-05-27 21:49:04 | 聞いてますCDいいと思う


1曲目子供のフォークソングみたいなもので始まって、一瞬驚くけれど、それはすぐ終わりアルコのベース、ドラムス、ピアノが一体となったグループ演奏、繰り返されるアルペジオに音が少なく静かなテーマ、ちょっとアンヴィエントを思わせます。
スペインのピアニストのアルバムだそうで、まるで知りませが、キャッチに惹かれて拾いました。
2曲目もゆったりとしたテーマからベースソロ、ピアノはシングルトーンのメロディ、左手のブロックが特徴ででしょうか、曲自体は一定の温度で流れます。
3曲目はちょっとリズムが激しくなり、ピアノもモーダルなところあり、ただギラギラするテクニックを見せるのでなく、ある枠内での変化、たとえば午後のこぼれ陽の時間が繰り返される様です。
4曲目、意外とこのピアニストハーモニーが同じパターンのような気がして、これを耳が追っかけると鼻についてしまうので、そこに行かないように聴き始めます。
5曲目スパニシュ音楽、これはDNAがあるからか、ドラムスがピタリのリズムを繰り出します。ピアノもこれは歌います。
6曲目はアヴァンギャルド風な始りも、ピアノは同じようにフレーズを書いていく感じです。
7曲目ゆったりとした美しい曲、ここにきて気がつきました。
このアルバム、スベンソンのファーストアルバムみたいに聴く必要なし。
あれこれ考えて聴くことなく、あくまでこのテンポの美しさを聴くものです。
この厳しい経済状況の中、スローライフというものをおくっているとは思いませんが、このアルバムはそちらの世界です。
あくまでゆったりしたメロディーを追っていくと、ギスッとした世界が遠のいて、このような語り口でいいのだという安心感が包みます。
これこそがこのアルバムの聴き方、スローになって聴くのです。
8曲目は哀愁が加わってスパニシュな曲、7曲目で解ったのでゆったり身を任せます。
9曲目も変わらない雰囲気で終わります。
まあちょっと変わったJAZZかもしれません、満足するかどうかは、もちろん聴く人の好みでしょう。あたった人は当たり、外れた人はそれなりに評価して良いと思うアルバムです。

PIEDRAESCRITA / Jeronimo Martin Trio
JERONIMO MARTIN(p)
JAVIER MAYOR(b)
HASIER OLEAGA(ds)

1. Noviembre
2. Vals de Septiembre del 2004
3. Neopussy
4. ?Y tu que esperas de esto?
5. !Arriba el tono!
6. Tango en off
7. Inter
8. HOmenaje a un fandango extremeno
9. Avenida adivinanza

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良かったのにやりすぎみたい HEAD UP HIGH / Mattias Svensson

2009-05-26 23:21:05 | 聞いてますCDいいと思う


新潟へ行って仕事をして帰ってきたらこんな時間になってしまいました。
若い頃なら普通でしょうが、ちょっときついです。
そんな中、おとといと同様日本で作られた注目すべきアルバムです。

Mattias Svenssonn のベースはスェーデンのjazzアルバムを聴いているとかなりのところで出会うベーシストです。
このアルバムが初リーダーアルバムということですが、ベースなら解らないわけではありませんが、出ていておかしくないと思う人です。
それも日本の小さなレーベルが作ったということで、ちょっと誇らしい、とても作り手の体温をほのぼのと感じます。
1曲目、ピアノとドラムス、ベースが凄い勢いで混じりあう出だし、そしてベースがリーダーらしくソロに入るあたりは、思い切よく勢いがあります。
このベーシスト、基本的にはラングレンのスタンダードで昔から一緒ですし、ヤコブ・カールソンでも一緒しているし、かなりセッションで会っています。
2曲目は太重いバースソロを聞かせつつ展開していきます。
スヴェンソンは基本的にヨーロッパのベーシストですがなぜ今回のメンバーなのでしょうか。日本の5スターズレコードの三津越氏の発想でありましょうが、悪いとは思いません。
ドラムスは安定的なビートを刻むJoe La BarberaそしてピアノはBill Mays,“Summer Sketches”とか“Going Home”などのトータルなアルバム雰囲気を作れる玄人肌のピアニストが相手です。
4曲目ハードなバップ演奏を披露するチームです、華やかな演奏を締めくくれる実力ありのスベイソンの曲。
5曲目もスベンソンの曲で、一曲目と同じようにとても良い曲、線のはっきりした曲です。
6曲目やはりスヴェイソンの曲ですが、ここら辺で黄色信号、Mattias Svenssonの持つ引き出しの数。残念ながら山ほどとはいえません。
7曲目が“エーデルワイス”ちょっと、飽きを感じてしまいます。
出だしとても良いと思ったアルバムが中だるみがあるようです。
8曲目これは録音が違うのかと思う激しい音で、あまり良い選曲とは思いません。
後半のそこらへんの選曲がちょっといまいちと感じるアルバムです。
9曲目“BYE BYE BLACKBIRD”ピアノのラインはしっかりとハイライト時な演奏です。
続いてリズムが激しい“VORALE”思い切りの良いピアノフレーズでとてもアメリカナイズした曲で次につなげます。
そして最後はベートーベンの喜びの歌で終わりますが、リーダー作としては少し気張って詰め込みすぎの感があり、もう少しそぎ落とした選曲のほうが良かったのではと感じます。


HEAD UP HIGH / Mattias Svensson

Mattias Svensson (b)
Bill Mays (p)
Joe La Barbera (ds)

1.HEAD UP HIGH
2.IT COULD HAPPEN TO YOU
3.LULLABY OF THE LEAVES
4.PUTTE'S WALTZ
5.PHILOSOPHICAL ABOUT IT
6.WHEN IT'S TIME TO GO
7.EDELWEISS
8.ATLANTIS OVERDRIVE
9.BYE BYE BLACKBIRD
10.VORALE
11.THEME FROM BEETHOVEN'S 9TH SYMPHONY


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祝 40年 私も歩いてます Walk Don't run / Toshio Osumi

2009-05-24 21:02:36 | 聞いてますCDおすすめ


私が応援するキム・ハクエイは最近とても忙しくなったと思います。
知り合った当初はオファーもあまりなかったと思いますが、その後認めていただけるようになって行きました。
一流のドラマー大隈さんのピアニストに呼んでいただけるようになったのが2年半まえぐらいでしょうか。私は厚木のcabinで初めてお会いしました。
そのときにハクエイが紹介してくれましたが、大隈さん、実に暖かい雰囲気と、とても謙虚なお人柄、初めて会った私にたいして実に丁寧な話し方、感動しました。
それだけかとおもったら、その後目黒でお会いした時も、忘れているのが当然なのですが、実に暖かい対応をいただきました。
40年をドラマーとして活躍され記念すべきこのアルバムでハクエイがピアノを弾いている、2年半前を思い出してうれしい限りです。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20061130

このアルバムハクエイは3曲アレンジをしていて、どれもききものです。
その1曲目が“Love For Sale”短い静かな助走がすぐインリズムになると、テーマを快調に疾走する、私この曲この演奏が特に好きになりましした。生沼邦夫の4ビートがなんとも気持ちが良い。素敵な始まりです。
2曲目は生沼のベースソロが低く歌いハクエイの澄んだフレーズが落ち着いた名品の感。
3曲目はハクエイのアレンジ“WALK DON'T RUN”あのベンチーズの曲、ハクエイは聴いたことがあるのでしょうか。
ラテンリズムでのりの良いストーリーもある演奏で見事なアレンジ、ハクエイのピアノも相当アレンジで考えたのか、とても芯の通った流れです。
4曲目哀愁帯びたスローラテン、ハクエイだけならこの曲は弾かないだろうけど、さすがホテルのラウンジもこなしているだけになんとも色香漂う演奏をしてくれます。こうゆうのが、ほか様のアルバムに参加したときの楽しいところです。
あっという間に4曲が済んでしまったという感じです。
5曲目もボサノバのリズムで普段のハクエイではない演奏、ベースも合わせてこの曲は少し戸惑いがある気がします。
逆にソニー・ロリンズの“SONNYMOON FOR TWO”はベース、ピアノぴったりのハードドライブ、ピアノこれはライブでのること間違いなし。
大隈さんのドラムソロも名匠と思って良い。
次の“POINCIANA”にリズムが切り替わるところなど大隈さんらしいユーモアです。
8曲目はベースの生沼さんに焦点があった“ALONE TOGETHER”
9曲目はハクエイのアレンジで“ジェリコの戦い”、アレンジはハクエイの“マーケット”や“ドナドナ”の香り、この曲は自分のトリオでも演奏しそうな気がします。そこまで演奏も煮詰まっています。
10曲目はおなじみ“YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS”を前の演奏と対比するように軽やかにあげると、ハンコックの“WATERMELON MAN”アンコール的に演奏されライブ会場にいるように大団円で終了です。

ジャケに大隈さんが書かれています。
「今後の人生、これまで通りあせらっず一歩一歩ゆっくり確かな足取りで進んで行こうとおもいます。」
「ウォーク・ドント・ラン」私もウォーク・ドント・ランゆっくり歩いています。

Walk Don't Run / Toshio Osumi

Tosio Osumi (ds)
Hakuei Kim (p)
Kunio Oinuma (b)

1 LOVR FOR SALE
2 I LOVE YOU
3 WALK DON'T RUN
4 WITHOUT YOU
5 THE GOOD LIFE
6 SONNYMOON FOR TWO
7 POINCIANA
8 ALONE TOGETHER
9 BATTLE OF JERICO
10 YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS
11 WATERMELON MAN
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スヴェイソンの色合い  e.s.t live in hamburg

2009-05-23 22:59:09 | 聞いてますCDおすすめ


Geoff Ealesというイギリスのベテランピアニストが、亡くなったe.s.tのエスヴョルン・スヴェンソンの色合いを上手くエンターテーメントにしたアルバムを聴きました。
スヴェイソンの未編集の録音はあるかも知れませんが、この時点ではもう打ち止めでしょう。
死後に出たアルバムもありましたが、存命中にまだ次があると思って、評価は高いのに欲しいと思っているのに拾わなかったのがこのアルバムです。
Ealesのアルバムに呼ばれて中古屋さんで出会いました。探していたので当たり前ですが、良かった良かった。
だから追憶演奏に続いて聴くわけですが、それは生きが違います。
昨日の盤はもちろんそれなりに評価しながら、この勢い、迫力、音世界をつくり挙げるスヴェイソンの存在を再度驚いてしまいます。
1曲目の曲が進むにつれて、スヴェイソンの魔術は聞くもののの思考をだんだんと破壊していきます。
気がつくともはや自分を失った翻弄される自分が、任せるしかない状態でスヴェイソンに対峙しているのです。
1曲目からしてこれですから、後は朦朧の世界です。
このアルバムを購入しないままにスヴェイソンが亡くなり、この時期では最高の演奏と想像しながら今日に至ってしまいました。
やっと聴くことが出来てほっとしながらも、もはやあまり増えないスヴェイソンのアルバムでは何が一番いいのか考えてしまいます。
今までにblogで近い話題もありましたから、もう少し古いアルバムあたりがあがるのでしょうが、ナウなそして総合的な重きを置くとこのアルバムも重要です。
2曲目の4ビートにのったピアノなどはとても凄い、とても惜しい、聴くたびに思うのです。
アルバムはライブ、ベースとドラムスのソロが当然のように光りますが、亡くなった今はスヴェイソンに集中してしまうのです。
3曲目ウッドベースのすばらしい響きで始まり、繊細なピアノのフレーズ、このグループ人を驚かすようなサウンドとこのような一音一音を聞かせる両面がありました。
4曲目ストレートに気持の発露をかんじます。主張というのはある意味このように表されるのでしょか。その魅力もスヴェイソンでした。
でもすべてがすばらしいわけではなく、実験的な部分要らないところがあるわけで5曲目の途中などいらないと思います。
しょうがないことですが、それがスヴェイソンの途中だと思っていたのですから、残念至極です。
CD2、1曲目このやさしさと研ぎ澄まされたフレーズが魅力です。
2曲目、ピアノの音を、タイミングを、湧き上がるフレーズを堪能します。
アンコウールが3曲、最後の演奏は凄いとしか言い様がありません。

スヴェイソン自身のアルバムを聴けば再びその繊細なタッチとフレーズに驚かされるのですが、やはり現実にはもはや存在しない人ということが理解してきました。

スベェイソンの色は残りつつ変化していくのです。


いまさらながらアルバムの評価もありませんが、やっと手に入れたアルバムを慈しんでいます。
生前にいつも期待をもっていたスヴェイソンが突然旅たってしまったその後、ちょっと変わった色合いをだしたりのアルバムからスヴェイソンを思い出します。

e.s.t live in hamburg

Esbjorn Svensson(p)
Magnus Ostrom(ds)
Dan Berglund(b)

ディスク:1
1. Tuesday Wonderland
2. Rube Thing
3. Where We Used to Live
4. Eighthundred Streets by Feet
5. Definition of a Dog
ディスク:2
1. Goldhearted Miner
2. Dolores in a Shoestand
3. Sipping on the Solid Ground
4. Goldwrap
5. Behind the Yashmak



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独りよがりの解釈になったかも MASTER OF THE GAME / Geoff eales

2009-05-22 22:18:37 | 聞いてますCDいいと思う


Geoff Ealesというピアニストもその他の人もまるで知りませんが、宣伝ではE・スヴェンソンへ捧げる全曲オリジナルと書いてあるので拾いましたが、全曲捧げたわけではないのですね。
2008年10月の英国録音ですがスヴェイソンへのトリビュートアルバムと思って聴いて納得してしまいました。
それは間違いかも知れませんが、とてもしっくりしてしまいました。

書いてある様に7曲目“ラクリモサ”という曲がスヴェイソンにささげれれています。
しかしほかの人にインスパイアーされた曲などあり全曲でないのがわかります。
このアルバムを聴いているとほかの曲のほうがスヴェイソンの色がたくさんで、そっちに感じ入りました。
ですから勝手に独りよがりですが、このアルバムはスヴェンソンに全曲ささげたとして受け止めた感想を書くことにします。

1曲目テーマがスヴェイソンの雰囲気で持続する緊張感の中各ソロを交換していく過程はe.s.tを思い出させる音運びです。
この曲LoloMorgannwgという詩人に捧げられた演奏だそうですが、ベースの重い動きとタイミングよいドラムス、明晰なピアノという感じで気持ちのよい一曲です。
2曲目は重いアルコの音の上にスヴェイソンの雰囲気で、持続する緊張感の中のソロ交換がこれもトリビュートしていると感じるのです。
Herman Hessesという著者にインスパイアーされて作られた曲のようですが、ここでのハーモニーの選択などはスヴェイソンのそれを思います。
3曲目フリー系で始めますが、4ビートになる辺の変り身も、よく研究されている気がします。
4曲目これはスヴェイソンにもないようなフォーク調の美しい曲。
タイトルも“Song for my Mother”これはスヴェイソンは関係ないかもと思います。
5曲目はアヴァンギャルドで始まって、でもこのsetでいいのは、決してベースが電気変換したベースを弾かないことです。
ピアノのおとは透明感が強く、音からは若い人を思ってしまいますがそこは触れません。

このピアニストが普段どのようなスタイルで弾いているかしりません。
そして、とても大きな損失であるスヴェイソンスタイルで弾いているのかもしれません。
アルバムタイトルにある「MASTER OF THE GAME」というのは音楽での表現のことのようで、このアルバム、スヴェイソンの音楽を尊敬しつつ、それを取り入れたものに仕上げたように感じます。
スヴェイソンに心酔する若い人はたくさんいるとと思いますが、このEALESはベテラン、それをすばらしい音と構成とうエンターテーメントに仕上げました。
そしてスヴェイソンにささげられた7曲目は“Lachrymosa”モーツアルトのレクイエムの絶筆といわれる“ラクリモサ”と同名、むろんスヴェイソンへの鎮魂歌です。
スヴェイソンをなぞった演奏というよりか、これが本来の演奏でしょうか、ちょっと乾いた感じの、でも良い演奏です。
途中では書きませんでしたが、CHRIS LAURENCE(b)とMARTIN FRANCE(ds)実に安定した良い感じでした。
8曲目美しい曲は“Sudden Departure”これが最終章なのでしょうがスヴェイソンのことですよね。

スヴェイソンの音楽を上手く良い演奏にまとめ一流のエンターテーメントにしたという感じです。
そこに感じるのは、とても期待をしていたスヴェイソンの残した色合いでした。


MASTER OF THE GAME / Geoff eales

GEOFF EALES(p) 
CHRIS LAURENCE(b)
MARTIN FRANCE(ds)

1. Lolo's Dance
2. Magister Ludi
3. Awakening
4. Song for my Mother
5. The Saddest Journey
6. Inner Child
7. Lachrymosa
8. Sudden Departure

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デュオをよろしく When the heart dances / Laurence hobgood

2009-05-20 21:15:41 | 聞いてますCDおすすめ


C・ヘイデンのデュオはライフワークのようにずっと続いていてかなりの数を持っています。
前作はギターのANTONIO FORCIONEとで、地味でしたが良い一枚でした。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20071105

そして同じレーベルNaim Jazzから今度はリーダーではありませんが、LAURENCE HOBGOODというピアニストと8曲のデュオと2曲vocalがはいります。

1曲目珍しい“キサスキサス”をゆったりと、ピアノの音がとても暖かく響きます。
2曲目はピアニストのタイトル曲、ピアニストはテクニックを見せるというよりか
、とてもやさしくピアノを大切に弾くような、温かみがある演奏です。
ヘイデンは少し抑え気味の演奏ですが、3曲目はヘイデンの名曲“First Song”ですが、KURT ELLINGという人のVocalが入ります。ちょっと粘っこいシナトラみたいな感じで最初はアラアラとおもいましたがなれるとこれ良くなってきます。
ジャズ・ヴォーカルをほとんど知らないのですが、かなり有名な人みたいです。
そしてもちろんヘイデンのベース、素朴でありながら深くしみる音は良いときのヘイデンの音です。
4曲目はピアニストのフォーク調、キースを思い起こすソロ演奏。
このピアニスト、テクニックをひけらかすという感じはありませんが、1曲目をゆったりと聴かせたり、きらびやかでありながら華美になり過ぎない、相当の裏付けがないとこうはいきません。
6曲目はvocal入り、このKURT ELLINGとはずっと一緒に演奏しているようです。ずいぶん癖があり私としては最初の曲だけで十分です。
8曲目絵エバンスも演奏していた曲で、ゆったりしたラブ・バラッドやさしい気分になります。
ヘイデンのが音が少しボヨンとするところがありますが、これからも元気でがんばってもっともっとデュオを出して欲しいと願っています。

When the heart dances / Laurence hobgood

LAURENCE HOBGOOD(p)
CHARLIE HADEN(b)
KURT ELLING(vo on 3,6,10)

1. Que Sera Sera
2. When The Heart Dances
3. First Song
4. Sanctuary
5. Chickoree
6. Stairway To The Stars
7. New Orleans
8. Why Did I Choose You?
9. Leatherwood
10. Daydream
11. The Cost of Living


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聴きなおして見つけた IN OUR OWN SWEET WAY / Carsten Dahl

2009-05-18 21:08:32 | 聞いたけどCDどちらでも



大好きなアルバム「「Six Hands Three Minds One Heart」」があるのでいつも気になるピアニストになっていたCarsten Dahlは、最近ソロのアルバムを聴いて新しいアルバムを待っていたわけです。

http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20090326

期待は膨らんで、Six Handsを考えればそれはとても大きくなったのですが、聞き出すとそれがずれていて出だしこまりました。

1曲目“In your own sweet way”のメロディもしくはアレンジ、どうも切れ切れのまとまりのないものに感じ、落ち着かないない始まりになりました。
ベースの立ち位置も悪いのか、マッズのタイミングも微妙にずれるように感じます。
2曲目でもそのバランスが悪いのかリールの音がシャカシャカして、静謐な曲が落ち着いた曲として受け止められられません。
3曲目そう思い出すと、アンプ音の強いマッズのベースがいつもなら我慢の範疇ですが、テンポとピッチずれが気になってしまいます。
4曲目ここでデールのピアノが落ち着いてフレーズで、そうなると修正されたのかマッズのベースも安定して聞こえます。最初聴いたソースが少し弱い、聞き違えた経験があるので別のソースで音を上げて聴きました。
1曲目のからしばらくは感想おなじですが4曲目で良いと感じだしました。
5曲目、最初聞いた時はデールの左手がずいぶん乱暴かともおもいましたが、再度よく聴けばハードなバップ演奏で、聞き違えるところでした。これも良い演奏で、ここに来てライブの雰囲気に馴染みました。
6曲目は繊細なデールの部分で、どちらかというとこちらの面がすきです。
7曲目も変わったアレンジからはじめますが軽やかでちょっと気軽な珍しい面をみせた感じ、初めのベースとは大違いの終わりかたです。
最初戸惑いましたが、聴き直しているうちにDahl Vinding Rielのトリオを見つけました。

IN OUR OWN SWEET WAY / Cardten Dahl

Carsten Dahl(P)
Mads Vinding(B)
Alex Riel(Ds)
Rec. 2005-2007,Copenhagen Jazzhouse

1. In your own sweet way
2. Maria Gennem torne gar
3. It could happen to you
4. Beautiful Friendship
5. What is this thing called Love
6. Peace
7. Night and Day
コメント (4)
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