JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

薄紅色した手紙 usubeni Letter to Herbie / John Beasley

2009-02-28 22:02:04 | 聞いてますCDいいと思う


ハービー・ハンコックを特に好きなわけではありません。とても人気な人ですが、やっていることがいろいろで、よくわからない感じを受けています。
ところがショップでハービーも対して、思いをこめただろうアルバムがありました。
面子も良いし、相手がハービーなので面白いかと拾っててみました。新譜です。
ベースがC・マクブライトでドラムスがジェフ・テン・ワッツ、ペットにロイ・ハーグローブというのは凄い面子だと思います。
リーダーがピアノのJohn Beasleyという人で、そちらはまるで知らない人でしす。
1曲目、太いベースのラインと幅広いドラムスのリズムで始まるのは、これは子の部分聞いているだけでも楽しくなります。ピアノはハンコックに比較して少し軽いラインのでもなかなか弾く感じです。
2曲目は“処女航海”でしょうか “Bedtime Voyage”という曲です。ハーグローブのソロが冴えて始まります。とても耳に心地よいアレンジで、ハンコックをこれは書き直していることを感じ始めます。
3曲目マクブライトのエレベが驚くほどうまいということを、最近の日本公演で聞きましたが、確かに流れるリズムに絡むように音が出ていて、これはヨーロッパにはない感じです。
4曲目はピアノストのオリジナル、これが良い。ジェフ・テンのドラムス、マクブライトのベースに支えられてしっかりした演奏、この線だけでアルバムが出来たら、アメリカとしても凄いピアノトリオが出来ると思います。(残念ながらアメリカはニーズが少し違うように思います。)
5曲目エレベとフェンダーにのってペットがファンキーに吹くと、ちょっとブルーノートを思わせるサウンドでそれもエレクトリック音になった頃。ハーグローブのペットのフレーズがとても効いて、これイタリアのハードバップと掛け合わせたくなります。
6曲目、ハンコックの“Eye of the Hurricane”は少し激しくということになり、ピアノはアコーステックで演奏しますがある意味枠の中でうまく演奏している感じです。そこに乗るペットは意外としっかり吹くので、逆になぜピアノが破壊的にならないのかとちょっと疑問です。
7曲目はショーターの“Diana”という曲、ベースのソロから結構しっかりしたピアノで実にこのピアノトリオで作品作るべきだと改めて思います。(売れないかも知れません。)
8曲目は再びピアニスト Beasleyの曲ですが、なかなか良い感じの曲で、ホーンと演っても、リズムだけでもこのように、とても安定して聞かせれるのでこの人、きっとこれからも残ってアルバム出していく感じがします。
9曲目のピアノ・トリオ演奏はなかなか美しい、このような演奏は評価して欲しいと思います。
このアルバムタイトル“Letter to Harbie”となっています。
ハービーに対しても思いは強いのでしょうが、ハービーの色を再生するのでなく、自分の色に書き換えているアルバムなのでしょうう。
そこで少し激しさに物足りなさがあったり、変えすぎなどと感じるかもしれません。
とらえどころで少し不明瞭でですが、何度も聴くと、このピアニストがハンコックの曲を使って作っていることが、その人から手紙をもらうように解ってきます。
段々と暖かくなる日は、段々と木々に色がついてきます。
このアルバム、ハービーの手紙というタイトルですが、ハービーの音楽が大好きでそれを自分なりに書き換えた、たとえば桜のつぼみが段々と膨らむ色模様を、美しいと思うので表現しなおした様な感じです。




Letter to Herbie / John Beasley

John Beasley(P,Rhodes,Syn)
Christian McBride(Ac-B,El-B)
Jeff “Tain” Watts(Ds)
Roy Hargrove(Tp)
Steve Taveglione(A-Fl,B-Cl,Syn)
Michael O'Neill(G)
Louis Conte(Per)
Rec. 2007?

1. 4 A.m.
2. Bedtime Voyage
3. Chan's Song
4. Three Finger Snap
5. Naked Camera
6. Eye of the Hurricane
7. Diani
8. Hear and Now
9. Still Time
10. Vein Melter


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城に吹く風 Castel Del Monte / MICHEL GODARD

2009-02-27 21:45:20 | 聞いてますCDいいと思う


バスーンやホルンなどJAZZにはなじみの薄い楽器のアルバムを幾つか聴いてきました。
チューバという楽器にはハワード・ジョンソンという大好きな奏者がいるので、私としては特に変わった楽器とは思いません。
ところがserpent、セルバンはほとんど知りませんでした。
低音の古い管楽器です。



1曲目クラシックのチェロの音のようなベースのアルコからスタートする曲はアコーデオンやチューバが入ってリズミックなスイスの朝みたいな雰囲気、ヨーデルみたいなヴォイスにこれは間違えたかと思います。
2曲目がこのセルバンの音色のようです。コーラスがグレゴリアン聖歌のような、トラディショナルで、楽器もそのころ使われていたようです。
つながった3曲目はヴォイシングで現代につながり、トランペットは宗教的なフレーズです。
4曲目アコーデオンがクラシカルに始り、静かなクラリネットのフレーズ、テユーバが入ってだんだんとリズミカルになると、リベレーション・ミュージック・オーケストラのサウンドのようになります。
5曲目はトラディショナルでヴォイシングは古城でえ演じられる仮面劇の叫びみたいにきこえます。
6曲目残響音がアコーデオンをパイプオルガンのように聴かせて、7曲目、これもLMOのように聞こえるのは、トランペットがM・マントラーみたいなところがありますが、やはりチューバのハワード・ジョンソンをおもいだすからでしょう。
録音はイタリア南部の760年前に立てられたジャケットのデルモンテ城、その中に古き楽器と時間と新しいヴォイシング、トラディショナルなフォークと即興が合成されます。
古風な部分はミステリーのように渦巻き、発せられるヴォイシングは鋭く現在をつきつめますが、それはこの古城に潜んでいる長い時間の人格、8人のミュージシャンではないもう一人の主役を聞かせるためのアルバムだと気がつきます。
とても魅力的な設定ではあるのですが、2人女性のヴォイシングはずいぶんとJAZZからは遠いので、好みからするとやはり少しまちがえました。


Castel Del Monte / MICHEL GODARD

Michel Godard tuba, serpent
Gianluigi Trovesi alto sax, clarinet, bass clarinet
Pino Minafra trumpet
Jean-Louis Matinier accordion
Renaud Garcia-Fons bass
Pierre Favre percussion
Linda Bsiri vocal
Lucilla Galeazzi vocal

1 Ciaconna
2 Muntagnella
3 Serpent d'Or
4 C'Era Una Strega, C'Era Una Fata
5 Canto Della Sibila
6 Huit
7 Preghiera
8 Un
9 Ah! Vita Bella
10 Crisbell
11 Vent Respire
12 Magnificat
13 Una Serenata
14 Cathedrale Sans Nom
15 Murmures
16 Voi Che Amate
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何処の風でも  NATURAL HIGH / FRANK GAMBALE

2009-02-25 22:32:07 | 聞いてますCDいいと思う



ジャケットがきれいで、結構お安い、ヨーロッパにもいいギターが多いのでと思って拾いました。
全曲ヤマハのアコーステックギターの演奏ですが、ジプシー・スウィングが入ったスタンダードの様な曲、このアルバム全曲はギタリストの曲です。
引き続くピアノもしっかりとしたラインを維持する、なかなか技量のある人たちみたいです。
北欧から東欧の風が吹いているみたいです。
ジャケの写真もきれいで北欧のどこかの写真と思ってみていました。







ベースはエレキを使用していますが、まあ許されるかなという感じです。
2曲目もエレベととギターのユニゾンから始まる演奏はおや、フュージョンの香りもかなりあると思って聴いています。
ピアノといい、エレベといい、もちろんギターも演奏もかなり、これかなりの感じだと思います。
3曲目ピアノのリズムからパーカションがはいりやはりベースとギターのユニゾンはフュージョンの香り充分、とてもさわやかな曲です。
このベース、上原かおりのところで弾いているトニー・グレーを感じるソフトに芯のあるフュージョンという感じです。写真を見れば結構お年です。



音をききながらジャケを見てみれば、なんと録音はロサンジェルス、これアメリカなんだ。
と驚いて調べれば、このフランク・ギャバレというギタリスト、チック・コリアのエレクトリック・バンドで演ってた人でした。そういえば名前聞いたような、ギター小僧や少女では当たり前の人でしょうが、失礼しました。
ありゃロスの風なのか。
パーカションが入っているのが3,5,7,8ですがこれがいい、フュージョンのロスの風が気持ちよい。ギターのテクニックがじんわりとにじみ出て結構凄い演奏です。
7曲目はちょっと曲調が変わって、ゆったりとした静けさを含んだ明け方のような曲、コンサートで静かに間に挟むと大うけのような曲です。
ピアノはベネゼイラ出身の人、ベネゼイラの風か、いやベースはカナダの人でカナダの風か。
8曲目、なかなかテクが充分なこの人たちがあつまった風が吹くこれは知りませんでしたが広いものでした。
ギャバレさんのファンのかた不勉強で申し訳ありませんでした。この曲でもなかなか凄い早弾きギターです。
このアルバム実は23才の時にオーストラリアからアメリカに渡ったギャバレが当地の母親に捧げるアルバムで、ジャケの写真はオーストラリアかもしれません。
オーストラリアの風なのかも、どこで吹こうがあたたかさを持ったさわやかな風でした。

NATURAL HIGH / FRANK GAMBALE

Frank Gambale-acoustic guitar
Otmaro Ruiz-piano
Alain Caron-bass
Mike Shapiro-Percussion on 3,5,7 and 8

1. You Are All the Things
2. We'll Remember December
3. D's Living Room
4. Fortune
5. Long and the Short of It
6. Have You Met Tom Jones?
7. Principesa
8. Scottish Highlands
9. Another Challenger
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ラストを書き換える The OLATUNJI CONCERT / JOHN COLTRANE

2009-02-24 22:23:21 | 聞いてますCDおすすめ


ジョン・コルトレーンに影響を受けたイタリアのサックス奏者Eraldo Volonteの演奏を聴いたら、コルトレーンが聴きたくなりました。
中古屋さんで実はずっと聞きたかったアルバムに出会いました。
最後に買ったコルトレーンのCDがなんだったか定かでありませんが、LPははっきりしています。
JAZZを聴き始めた当時、すぐにコルトレーンが亡くなってしまい、リアルタイムで触れたLPは遺作として発売された「エクスプレッション」でした。



私にとって“オグンデ”がコルトレーンの最後の演奏として、1968年いらいずっと心に残ってきました。
ずいぶん経ってから、その演奏より後のもののアルバムが出ていることは知ったのですが、「エクスプレッション」私の大切な場所にいたので、あわてて書き換えませんでした。
このたびEraldo Volonte の導きによって最後を書き換えることになりました。
1967年4月23日開設さらたオラトゥンジ・アフリカ文化センターでのライブで、紹介のあと“オグンデ”と“マイ・フェバリット”が録音されています。
アルバム「エクスプレション」のオグンデがライブになってどのようになるか興味、大です。
“オグンデ”コルトレーンの祈りのようなテーマは変わりませんが、その後サンダースが入ってくると、ライブらしいところ、現実的には力の落ちたコルトレーンは、ある表現の継続にファラオが必要だったのでしょう。
怒涛のファラオは祈るようなコルトレーンの裏返しで従者のような感じでそれを引き継いだコルトレーンがそれを凌駕した咆哮です。
そしてその後驚くのが、当時はまるで馬鹿にしていたアリス・コルトレーンのピアノ、これが凄くいい。そしてラシッド・アリも昔の思い出では、いまいちタイミングがあわないドラムだと思っていましたが、ここでは凄い、コルトレーンにぴったりと対応して重たいエルビンよりか素晴らしい。
こうやって聴くとこのライブのほうが良いように思いますので、ラストの思いを書き換えればよいのですが、「エクスプレッション」でしっかり別れをしていた身にとっては、そちらもとって置きたい感じです。
「エクスプレション」が敬虔な聖書の文字で綴られているとするならば、こちらはそれを現実的に表現したような、もうすぐ消え入るコルトレーンが、自分の焼き場の火を煽っている感じです。
(おくりびと、アカデミー賞受賞おめでとうございます。映画を見た人この表現もお分かりいただけるでしょう。)
そして次の曲が“マイ・フェバアリット・シングス”ジミー・ギャリソンのソロから始まるのはとてもうれしい。
録音のバランスが急におかしくなったとしても、それで演奏の価値はまるでかわりません。途中で戻るとこれが最後のソプラノ・サックスです。マイ・フェバリットは昇華してオグンデと同じような域を漂います。
多く演奏で聴いてきたこの曲がきわまったように身にしみる、心の中心に突き刺さるのは、やはりラストだからでしょうか。
いえそんな事ではない、ファラオの渾身のテナー表現のあと、再び留まらることなく上昇するのソプラノのプレー、これが最後の演奏でよかった、最上と思えてきます。
気分がどんどんと上昇していき、これが最後のコルトレーンと、記憶を書き換えることにしました。

改めて合掌。

THE OLATUNJI CONCERT / JOHN COLTRANE

John Coltrane - soprano saxophone, tenor saxophone
Pharoah Sanders - tenor saxophone
Alice Coltrane - piano
Jimmy Garrison - bass
Rashied Ali - drums

1. Introduction [By Billy Taylor]
2. Ogunde
3. My Favorite Things

1967年4月23日  the Olatunji Center of African Culture,New York
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イタリアの白熱 SPANISH PORTRAIT / AZZOLINI'S

2009-02-23 21:39:40 | 聞いてますCDおすすめ


一年間に聴くアルバムはかなりの量になりますが、これは驚いたというものはそれほど多くはありません。

今年になって驚いたものとしては、フランスのピアニストなどがいますが、このアルバムも驚いているのです、イタリアのリイシューです。
ベースのGiorgio Azzoliniが強力フロントを揃えたクインテットの演奏です。
1曲目太くしっかりしたベースラインで始まると、あっという間に怒涛のソプラノ・サックスという感じでモーダルな世界になだれ込みます。続くダンドレアのピアノもそのサックスにまけません。
2曲目も形のよいピアノで始まり、続くトランペットは先日聴いたセルジオ・ファニーの若いときの演奏です。
この後テナーはコルトレーンのサウンドをうつした、1曲目よりかよりスパニッシュな演奏です。スパニッシュというより、モーダル、この後リーダーのベースのこと書いていませんが、ちょっとチャーリー・ヘイデンに似たところのある低音の音から、かなりのベースソロを聴かせます。
マッコイ・タイナーの3曲目、やはり凄いテナーの後はタイナーばりのエモーション、ドラムスがまた輪をかけて手数が多い、コルトレーンカルテットを彷彿させると思っていると、そこで止まりません。
続いて吹き出すトランペットのソロの凄いこと、このアルバムの全てを持っていってしまうような演奏、白熱のVSOP、フレディー・ハバートのライブでのソロみたいです。
4曲目は一番現代のフリーに近い演奏で最近のアレンジといってもおかしく感じません。
録音は1972年、コルトレーンがなくなって数年後、そのスタイルがしっかり把握したクインテットのこれがこの時代に完成されていたのか、それがイタリアなのか、驚くべきアルバムです。素晴らしいの賛辞です。

SPANISH PORTRAIT / AZZOLINI'S

1 Spanish Portrait
2 Ervo
3 Vision
4 Summit Soul

Sergio Fanni (tp)
Eraldo Volonte (ts,ss)
Franco D'Andrea (p)
Giorgio Azzolini (b)
Bruno Biriaco (ds)
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古い栞があって rue de lourmel / jean-pierre mas

2009-02-22 21:08:38 | 聞いてますCDいいと思う


中古屋さんで見ていたらjean-pierre masという名前に行き当たりました。
この人は覚えているし、なかなかアルバムが少ないと思っていたのでひろいました。
1976年のアルバムなので、私の気に入ったアルバムよりもずっと前のアルバムでした。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20061213

このアルバムでは紅をひいた後のような妖艶な女性を感じましたが、ずっと若かったこのころのマスは化粧前の清々とした輝きがあります。
今度のアルバムはCesarius Alvim Botheloという人のベースとデュオです。

今日は先週も行ったのですが、海辺に住む母親のところに行ってきました。
足が悪いのであまり歩かなくなりましたが、出来る限り歩いてもらおうと食事と買い物にでます。
いつもなら好きな蕎麦屋ですがたまには変わったところへということで、こんな店にはいりました。
古い物が(たとえばトッポ・ジーショとか)たくさん置いてあって、レトロな演出でした。



そんなところでいただいたのはカレー、辛めのこれをいただきました。
その名も“アタック・ナンバー1”冗談だけでなく味も上等でした。



ちょっと古い感じのお店には、ちょっと古い感じのアルバムが合うかもしれません。

1曲目マスのピアノは意外と四方がはっきりした形の演奏で始まります。
2曲目はマスの曲で私のアルバムでも感じた、とても映像的な情景を現す曲で、ベースが低音部分を太く強調した感じのなか、逆にマスは高音域でメロディをつづり強いコントラストが特徴のアルバムです。
3曲目ピアノの音がとても立っていて、それに加わるベースはそれに合うように強いタッチが必要で、二つがあいまって形あるデュオになっています。
4曲目のピアノもメロディに勢いがあるこのマスらしい曲。
5曲目とても美しいメロディを確り弾く曲で、私の持っているマスがそこらへんをぼかしながらメロディを見せるところに変わっていったのでしょう。
6曲目はベーシストの曲、若々しいベースソロ、ピアノも合わせて若かったのでしょう。
7曲目のピアノライン、時代を感じないほどフレシュ、生き生きとしています。
8曲目もラインの確りしたピアノの演奏でこれも驚きます。
とても気に入って本にはさむ栞は、それまでもずっと使っていたもので、しかしその本も時間の間に漂って、久しぶりに会った本のその間のあった栞に驚いているようなアルバムです。
9曲目はAldo Romanoのとても実はこの時代のPOPな感じの曲で思い出がクルクル回る感じです。

rue de lourmel / jean-pierre mas

Jean-Pierre mass piano
Cesarius Alvim Bothelo bass

1. Perfume de Mulata
2. Chimel
3. Ada
4. Ballade Pour Cecile
5. Rue de Lourmel
6. Chigaliga
7. Je Ne Sais Pas Encore
8. Moja
9. Pasolini




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子供の感覚でThink  Think / PAOLO FRESU & URI CAINE

2009-02-21 16:25:30 | 聞いてますCDいいと思う


Hi・Fiveでとても評判をとったEUのブルーノートがもう一人のペットのスター奏者を使って作ったと思うアルバムです。
ユリ・ケインとパオロ・フレスは「Things」というすばらしいアルバムがあったのでこれはすぐに購入です。

http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070905

フレスはとても多彩なと言うか、どのように吹くか予想がつかない人なので、このアルバムはどうなのだろうと思います。
アルバムをみて驚くのはフレスとウリの二人のほかは弦楽四重奏だということで、EUブルーノート予想外を作ってくれます。
トランペットとピアノに弦楽四重奏というのを、やはりJAZZとしては枠はずれですが、ブルーノートがここを旨くこなすのでしょうか。

1曲目、ストレートなフレスのペットにオーソドックスにバックをつけるユリ、この二人だったら特出したことをするだろうという想像を覆して、とても素朴なトランペットソロとピアノです。
2曲目、ストリングス・カルテットが入って、フレスはミュート、緊張感ある曲です。
フレスのミュートソロは切れもあり、その後のユリのソロも凛としてストリングスを入れてますが、これはデュオを聴かせる演奏です。
3曲目はベルギーのピアニストの曲からフレスの曲へのメドレイですが、ここではストリングカルテットが大枠を作ります。このアレンジは微妙です。
ストリングスのアレンジはJAZZ音とは離れたものでこの後どう続くのでしょうか。トランペットのフレーズはちょっと懐かしい古い曲のようです。
4曲目ストレートな音とピアノのリズム、前作より楽調がオープンな明るい感じでこれも、ちょっと古い時代を感じさせる曲です。
5曲目ロリンズの“DOXY”の演奏は引き続きデュエットですが、ピアノはセロニアス・モンクを思い出させ、ビックバンドで演奏されているような、聴いていると大きなバンドのハーモニーが行間に聴こえてくるようです。
弦の入った6曲目は古いイタリア映画音楽みたいな感じです。これがこのアルバムのコンセプトなのでしょうか。好みでない方も出てくる予想がたちます。ミュートのソロは哀愁強い曲。
7曲目、弦が入っていてもおかしくない円舞曲のようなフレスの曲。
8曲目も引き続いてクラシックのような、ペットのメロディにはラグタイムが入っていて、時代がかった感じ、作曲者をみてみれば、ヘンデルの歌劇で“私を泣かせてください”って言う曲だそうです。
ちょっと青年や子供の教育用のようなまじめの匂いのするアルバムです。
アルバムタイトルも子供が書いたような「think」。
そのタイトル曲が9曲目、フリーインプロヴィゼーションで始まるユリとフレスとバイオリンを弾いている人の共作、フェンダーとエフェクトを効かせたペットの音、ここに来て雰囲気違いますが“think”前作デビルの世界に少し似ています。
10曲目の子守唄のような出だしは世界中で親しまれているカンツォーネ“忘れな草”だそうで(聴いたような気がする)それに続いてフレスの曲です。
11,12曲はユリの曲で基本はとてもオーソドックスなビートにフレスが吹いてひねりのない、なぜかとてもまじめさを感じる演奏です。
13曲目もクラシカルな弦楽からスタート、ミュートで落ち着いたフレーズを刻む曲で、私フレス、ミュートのほうが好きです。ユリはフェンダー、なかなか哀愁ある曲だと思います。
14曲目もミュートの落ち着いた、なかなかいいじゃないかと思う短い曲。
ところがこのアルバム、それだけでは終わらない、15曲目は赤ん坊の泣き声から始まるユリの曲で、弦のピッチカートに乗せてカントリー風童謡のような曲、曲名がなんと“カーボーイとインデアン”、まったく困ったアルバムです。
なんかわざと律儀に演奏しているようなところとか、絵に描いたようなフレーズとか、子供たちの視聴を意識しているのではと思ってしまいます。
だからこのアルバム、出たばかりで、まだ聴いている人少ないと思いますが好みは大きく割れるだろう予感がしています。
あえて言うならば、子供の感覚になって「think」してみたらいいのではと思うのです。


Think / PAOLO FRESU & URI CAINE

Paolo Fresu (Trumpet, Flugelhorn, Multieffects)
Uri Caine (Fazioli Acoustic Piano, Fender Rhodes Piano)
Alborada String Quartet:
Anton Berovski (Violin)
Sonia Peana (Violin)
Nico Ciricugno (Viola)
Piero Salvatori (Cello)
2008 10/10~12

1 Darn That Dream
2 Blood Money
3 Medley: The Way Forward / Metamorfosi
4 The Dragon
5 Doxy
6 In Memoriam
7 Duru Duru Durulia
8 Lascia Ch'Io Pianga
9 Think
10 Medley: Non Ti Scordar Di Me / Centochiodi
11 Claws
12 Roberto Strepitoso
13 Ossi
14 Tema Celeste
15 Cowboys and Indians


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エモーションの孤高 Alone And Live / Jhon Coates.Jr

2009-02-19 21:15:09 | 聞いてますCDいいと思う


キース・ジャレットが好きでずっとともに歩んできた感があります。
キースの演奏が物心付いたときにはすでにあった若い世代のピアニストが、キースの感覚を当たり前に弾くことは、決して悪いこととは思いません。
キースが一番影響を受けたのはビル・エバンスだと思うのですが、キースがピアニストとして名声を得ていく途中で影響を与えたと名前を雑誌で見たことがある2人のピアニストがいて、そのピアニストの演奏を聴きたいとずっと思っていました。
一人はエリック・ドネーで去年アルバムを仕入れることが出来ました。
そしてもう一人がジョン・コーツ・jrでソロを手にいれました。
キースに影響を与えたといっても1977年の録音、もはや影響など関係ないような時代だと思うのですが、ただプレーはとても面白い演奏です。
70年初期のキースがフォークやゴスペルの曲を素材に演奏して、それはとても私の心にしみるものでしたが、このアルバムその後数年たって、その演奏を再び実現しているような感じです。

ジョン・コーツは、キースより7歳の年長32才のときの演奏です。
1曲目から確かにキースに似ています。キースがジョン・コーツに似ているとは言われることがないでしょうから、こんな表現も許されたい。実はキースのほうがジョンをずっと聴いていたのでした。逆ではありません。
左手のブロックの感じにていますし、うなり方までいいタイミングです。

ジョン・コーツという人はペンシルバニア州の小さな町ポコノのクラブでジャズクハウスピアニストとして活動をし続けた人、その枠をあくまで守って、そしてこの演奏ですので孤高の感があります。
そしてこのアルバムも最後の曲を除いて、そのクラブでのライブです。
2曲目はただひとつのスタンダード、コーツの実力がわかるところですが、この演奏を聴くと、たとえばアート・テイタムとか確り盛り込まれたすばらしい演奏だと解ります。
3曲目、キースに影響を与えたというエリック・ドネーのアルバムでも感じた、サザン・クロスの風、南部のアーシーなブルースをいつもインプロのベースにもっているキースととてもクロスするのです。
それこそ、77年にこのピアニストに出会っていたら、キースが前衛に行ってしまったと、こちらを大好きになっていたかもしれません。
ジョン・コーツという人、こうして聞いてくると、中央で活躍はしていませんが、テクニカル的にも凄い演奏で、それはキースに似ているといわれていることでもわかるのですが、タイム、ハーモニーなど、ソロでここまで聴かせるのです。
ハウス・ピアニストとしてこのようなソロばかりでなく、もっとあっけらかんと弾いていたことが、多かったのではないでしょか、ジャ家の二人の姉妹との写真を見るととても幸せそうなオジサンです。
しかし6曲目に“Homage”など内省的なしっとりした演奏もしています。
7曲目はラグも難なくこなす、ハウス・ピアニストの、ところがこのメロディラインが凄いのです。これって驚くべきラインなのです。
8曲目はやさしく自然を楽しむような、カントリー調の好きな曲、この調子もうまいと思いますが、その前なども考えると、このピアニスト本当に只者でなかった、このような人が田舎に留まって弾いていたのだと、その凄さを思い知るのでした。
最後の曲だけ大学での講演の模様で整然としていますが、その前がよいのでまあいいかのエピローグです。
キースが影響を受けた、キースに似ている、そんなことで聴きたいと思ったピアノストですが、もっとそこにはコーツ自身のすばらしい音楽があったことを、当然に思える演奏です。



ALONE AND LIVE / Jhon Coates.Jr

Jhon Coates.Jr piano


1) PROLOGUE (NO.39)
2) WHEN IT'S SLEEPY TIME DOWN SOUTH
3) NEVER HAVE KNOWN AN ESTHER
4) SKETCH
5) MIXED FEELINGS
6) HOMAGE
7) SOMETHING KINDA SILLY
8) THE END OF THE BEGINNING
9) THE PRINCE


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フランス料理の腕が良すぎて SHARE / BAPTISTE TROTIGNON

2009-02-18 21:40:03 | 聞いてますCDおすすめ


最近とてもすばらしいフランスのピアニストを聴いて、トロテニョンよりか凄いのでないかなどと書いたら、最新のこれはどうですと新しいアルバムが出ました。
バプティスト・トロティニョンは最初に聴いたのが 「FLUIDE」という2000年のアルバムで、ちょっと天才肌という感があり、それ以後とても期待が掛かってしまったピアニストでした。

その後のアルバムもテクがある演奏が凄と思うのに、ちょっとJAZZと離れたインテリくささがあるような、没頭出来ないアルバムが続いていたように思います。
今年始めに出たアルバムはそのメンバーをみて驚くほどの構成です。

1曲目トロティニョンらしい、ちょっとインにこもったメロディです、そこに加わるリズムはEric HarlandのドラムスとMatt Penmanのべース、私ドラムスを聞き分けることなどできませんが、このEric Harlandのドラムス、思い切り煽る、なんとも凄いサポーターです。その後も彼の叩いてる曲は同じでこれは楽しめました。
2曲目はトム・ハレルとマーク・ターナーが入った演奏で、ハレルもターナーもぐっと抑えて、ターナーなどはここまでラインを意識した演奏いいと思います。
3曲目、リズム陣から始まる演奏、やはり期待が大きいのでしょうか、バラエティにとんだアレンジで、段々と増していく激しさもうまいと思います、それだったらピアノもっと破壊的でもいいようなことを思います。
4曲目のハリルも、ターナーのソロも意外と抑えた旨さをだすというか、とてもピアノを中心にした演奏です。
6曲目演奏はタナーのソロもいれて熱くなるのですが、旨さがありすぎるのでしょうか、楽しくすっと聴いてしまいます。(記事を書いたあと再び聴いていてこれだけ聴くととても良いとおもうのですが、通しで聴くとすっと言ってしまいます。)
余裕がある演奏などと言っては失礼ですが7曲めハレルのフリューゲルとピアノの絡まりはとてもマッチしています。(じゃいいんじゃない。)
8曲目、とても内省的なトロティニョンの曲でそれでいながら、とても熱くなって行ってベースのMatt Penmanのソロも熱く加わります。トロティニョんのソロとしてはこの曲とても熱くこうであるのがいい。ところがうまく温度をと使い分けることが出来る。
その熱さ十分に感じるアルバムでいながら、トロティニョンの演奏に完全に呑まれ焼かれることを期待してしまう、こちらが悪いのです。
10曲目もとても熱くて、この曲、リズムも凄いとてもいいと感じます、そして11曲目は落ち着いたバラッドでこの感じ大好きです。
冷静に評価して、とても満足できる一枚です。

フレンチのお店で料理をいただいた場合、やはりシェフの格があるわけで、シェフの腕では極上のフレンチがあったり、とてもお安いのにシェフの発想と努力でこんな個性があるという料理もあります。
トロティニョンの場合はもはや名匠という料理人、このように料理することがある程度予想されるすばらしい演奏です。
料理はすばらしすぎて、おいしくて、豪華、ところがいただくこちらの口がちょっといやしい。
アメリカのリズム隊を使った味付けも、それはトロティニョンだから集められるたことで、良いアルバムがあることは解るのですが財を使ったようで、ちょっと驚きません。
どうも若者びいき、新し物びいき、その上素晴らしいものに会うと、驚かないようにする、私のひねくれた聴き方が災いしました。
冷静に評価しても素敵なアルバムで素晴らしいと思いますが、トロティニョンさんには失礼な事を書いてしまいました。きっと色あせたころ大好きになるのです、こうゆうの。

SHARE / BAPTISTE TROTIGNON

Baptiste Trotignon(p)
Matt Penman(b except7)
Eric Harland(ds M-1,8,11)
Otis Brown3(ds, M-2,4,5,6,9,10)
guest:
Tom Harrell(flh M-2,4,7)
Mark Turner(ts M-2,4,6)

1. First Song 
2. Samsara 
3. Mon Ange 
4. Dexter 
5. Peace 
6. Flow 
7. Blue 
8. Grey 
9. Waiting 
10. Red Light District 
11. Vibe

2009
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蘇る本たち

2009-02-17 22:02:59 | 
古いダンボールを引っ張り出して、昔の絵本やコミックをみて喜んでいますが、一緒に古い本がでてきました。捨てずにいたので気に入っていたものでしょうか、それも蘇ってきました。
時代を反映してこんなカバーをつけてのはこんな本でした。





ただカッコつけただけで内容はまるで残っていません。

JAZZを聴いているから呼んだものもありました。



ビリー・ホリディの自伝には驚きましたが、シナトラのほうは読みきっていません。

そしてこんなのも出てきました。国人作家ラングストン・ヒューズの自伝、「ぼくは多くの河を知っている」このタイトル好きでした。



そしていろいろな文庫本が出てきました。
 


これは今本棚にならんでいるこれに連なる山藤章二さんの本。





そして開口健の文庫もたくさん出てきました。



開口健の文庫はここにつながっていきました。





出てきた本たちをふたがびダンボールにつめるのはしのびなく、どうしようか悩んでいます。また片付かなくなった。

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