フォローが外れていてあれれしまったと思うピアニストもいるけれど、まるで知らなかったのにこの人良いという人もいる。
たまたまショップで試聴したらよかったので買ったフランスのピアニストだけれど、この作品が10枚目のリーダー作だというのだから、ヨーローッパを結構聴いていると思ってもまたまたいかんことでした。
でも出会ったからまあいいか。
この人シャリー・メイラードは1966年フランス、パリ生まれ最初のアルバムが1997年ジョン・パティトゥッチとデニス・イェンバースを相手に選んだ作品で、今度が10作目、ベースはハンガリーのマトヤス・スザンタイ、ドラムスがフランスのヨーン・シュミットという人で二人ともいや3人ともまるで知らないけれど、名前を書いておきたくなった。
1曲目、音を抑えたピアノのリズムからベース、ドラムスが一体となったつかみ、はかなり良い。続いてベース・ソロのおとがこれもハンガリーの伝統でとても良い。試聴のこのつかみで買うのを決めたのでした。
2曲目、オリエンタルな雰囲気にoudが入りサウンドを作りますが、ピアノは華のあるフレーズでこれも良い。
3曲目がタイトル曲、ドゥドヅカというトルコ、、グルシアあたりのリード楽器とバイオリンが入って哀愁ある曲、この人フランスのひとだけれど、東欧の深いところのサウンドが得意なのでしょうか。
4曲目、このトリオリズム隊のバックアップが素晴らしいのだけれど、それ以上にピアノのリズム感が凄い、高速乱れない不エージングです。
5曲目すこし緊張感を加えたメロディの曲はダイナミックな展開でこの人構成力もなかなかです
6曲目、アップテンポで曲調は一寸似ている。
7曲目、哀愁あふれたアルペジオの美しい曲
8曲目、アルコ・ベースで始まった打ちついた曲は、すぐにピチカートのベース・ソロ、このアルバムベースがとても良い音で録れていて、アルコに変わってもっといい音。
9曲目UDUKとOUDで再び始まる曲はバイオリンの女性のヴォイスが入って、なんか誓いを立てているよう。
10曲目ドラムスには、結構すごく叩いているけれどデリケートな抑えが効いているのは録音バランスがいいからだろう。
13曲目メンバーからシェリーと声がかかって始まる曲、トリオのよいところが全面にでた演奏、ここで初めてドラムス・ソロがあるけれど、ずっとソロしていた感もあるドラムスです。
静寂で落ち着いたピアノ・ソロがボーナス・トラックでついています。
ベースとドラムスはこんな人でした。
新年度スタートが目前に迫った時期に出会ったこのアルバム、フレシュでエネルギーに満ちて、まさにぴったりなアルバムです。私もそうだけれど、新しい仕事や、新しい人事に対応しなければならない不安を、誓いがきっと実を結ぶみたいな気持ちになってきます。
アルバムタイトルも「BEYOND THE OCEAN」ですからね。
BEYOND THE OCEAN / THIERRY MAILLARD
Thierry Maillard - piano
Matyas Szanda - double bass
Yoann Schmidt - drums
& guests
Didier Malherbe - duduk (3,9, 12)
Debora Seffer - violin (3), voice (9, 12)
Djemai Abdenour - oud (2, 9, 12)
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1. Keops
2. Etretat le Donjon
3. Beyond the Ocean
4. Budapest
5. Le jardin des reves
6. Icon
7. La cote sauvage
8. La ligne Transatlantique
9. Ireland Song
10. The Secrets
11. Le petit hotel du grand large
12. La Vallee des Reines
13. Anyway
14. Without You