JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

時をかける少女BEYOND STANDARD / HIROMI'S SONICBLOOM

2008-05-31 23:53:18 | 聞いてますCDいいと思う


上原ひろみのアルバムを買ったらサイン会の整理券をもらいました。サインは欲しいけど土曜の夜に新宿までには出て行くけません。
1曲目古いピアノ音のイントロに続いて始まるのは“Softly as in a Morning Sunrise”、前作「Time Control」の最後での曲“Time Up”でわずかになった部分からスタートです。
一応前のその部分を確認してからスタートです。前のアルバムまで戻って、Time controlされている、時をかけるみたいな少女です。
“Softly as in a Morning Sunrise”はDavid Fiuczynskiとのメロディの分け合いが見事で前作からのHIROMIサウンドが余裕がでたと思える演奏です。
2曲目はアコのピアノが中心になりますが、周りはエレなので終わってみるとイメージがエレクトリックに思えてしまいます、この曲はバックはアコベースが欲しいのは前にも感じたことです。
「スタンダードの時期がきた。」と出したアルバムのようですが、上原ミュージックを聴いてきていないと、彼女の演奏の上で出したということが、解らないかもしれません。
ちょっとひしゃげたメロディはわかりずらい、ところが彼女の演奏している姿を思い浮かべれば、これがとても気持ちに入る演奏です。
坂本九の上を向いて歩こうは、ギターのFiuczynskiなど知るわけもないのですが、Tony Greyのベースソロが凄い一曲。
6曲目の“My Favorite Things”はとてもアレンジにこった演奏、拍子が変わっていく演奏で、前作のtime Contorolという言葉を思い出す曲、前作の時のコントロールという概念と今回のスタンダードが多分連なったと思います。
7曲目からただ感じとしてフュージョンバンドといいませんが、エレキギターとの構成でフュージョンバンドの色あいが強くなりました。
好みは色々ですからいいのですが、私はJAZZフィーリングをちょっとひしゃげて若若しく演奏するHIROMIが好きです。
8曲目の“XYG”はこのように弾ける人は上原なので一番ナウタイムな演奏に感じます。この演奏が一番現実的なきがします。
オスカー・ピーターソンに捧げたアルバムとしては最後の曲は、彼女が入れざるえない演奏で別枠でしょう。ピーターソンに対しての意思表示をどのようにするかということではこの形になったのでしょう。
日本アルバムはその跡にボーナストラックが追加されますが、8曲目までできって聴くとこのアルバムとしては納まりがいいとおもいます。
そして私が感じるのは、前作のタイムコントロールの、タイムに対しての感覚を好きなスタンダードに当てはめて再現したように思います。
古い曲も、新しい曲も、行き来しながら自在に操っているHiromiはデビューからときをかけているようです。
本当にタイム感に関しては脱帽です、ボーナストラック“Return Of Kung-Fu World Champion”はなんでしょうか。リズムの強い力で音楽を楽しませてくれます。
時を制御しているような少女、少女といっても結婚したのですね。
おめでとう、時を越えたアルバムでまた会いましょう。


BEYOND STANDARD / HIROMI'S SONICBLOOM

Hiromi Uehara(P,Key)
David Fiuczynski(G)
Tony Grey(B)
Martin Valihora(Ds)

1. Intro: Softly as in Morning Sunrise
2. Softly as in a Morning Sunrise
3. Clair de Lune
4. Caravan
5. Ue Wo Muite Aruko
6. My Favorite Things
7. Led Boots
8. Xyg
9. I've Got Rhythm
10 Return Of Kung-Fu World Champion

DVD

1 TIME DIFFERENCE
2 DEEP INTO THE NIGHT


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洞爺湖も良い結果を Violin Summit

2008-05-30 21:56:06 | 聞いてますCDいいと思う



バイオリンに特に思い入れはありませんが、最近続けざまに聴いて、ジャン・リュック・ポンティを持っていないとおもっていました。ポンティの中古はトリオのアルバムを拾いましたから、それはそれで満足しましたが、この「バイオリン・サミット」はバックアップするリズム隊の音が聴きたくて拾ったアルバムです。
ピアノがケニー・ドリュー、ベースがペデルセン、ドラムスがアレックス・リールという組み合わせ、古いペデルセンとドリューのコンビ大好きでした。
このバイオリンサミットは覚えていませんでしたが、MPSにはこのシリーズが幾つかあった気がします。ALTO SUMMITではリー・コニッツとフィル・ウッズが吹いていたジャケットを思いだしました。
目的はペデルセンとドリューなので、メインのバイオリンの後ろでどこまで聴かせてくれるでしょうか。1966年9月とずいぶん古いサミットです。
4人のバイオリニストの内お二人は存じ上げません。Stuff Smithはたぶんアルバムの中で太い声で冗談いっているおじさんでしょう。グラッペリより一つ年下ですが、このアルバムの翌年58才でなくなってしまいます。
Svend Asmussenと言う人はデンマークの人で、この組み合わせの中では一番おとなしい感じ、後の2人はいつもの通りです。
1曲目は当時はやった、ソウルJAZZの雰囲気を入れたいかにもオープニングの曲、ドリューがバッキングに徹しているのがおもしろく感じます。
2曲目はロリンズの曲でグラッペリとポンティのデュオ、快調な曲でペデルセンのベースラインが楽しい、その後のベースソロは、生ベースの太い、いい音です。
3曲目は知らない2人のデュオ、4曲目はエリントンの有名曲、サミットのような催しは、このように知った曲をそれぞれがどう弾くか愉しみです。
6曲目、Stuff Smithの演奏ですが、ここでリズムとの8バースがあり、ケニーのピアノやペデルセンが聴けるので、目的は達成です。
楽しいサミットっていうのもあるのですね。




Violin Summit

Stuff Smith violin
Stephane Grappelli violin
Svend Asmussen violin
Jean-Luc Ponty violin
Kenw Drew piano
N・H・O・Pedersen bass
Alex Riel drums

1 SUMMIT SOUL
2 PENTUP HOUSE
3 TIMME'S BLUES
4 IT DON'T MEAN A THING
5 PENNIES FROM HEAVEN
6 ONLY TIME WILL TELL
7 HOT TODDY

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素晴らしい彫刻のように Parisian Portraits / Enrico Pieranunzi

2008-05-29 21:58:46 | 聞いてますCDおすすめ



エンリコ・ピエラヌンツィが1990年にフランスIDA Recordsで録音した「Parisian Portraits」と言うアルバムは中古市場でもなかなか手に入らず高値だそうですが、EGEAが“HISTORIC COLLECTION”として復刻してくました。
聴いたことなかったし、これからも手に入りずらいとなれば、オリジナルジャケットではありませんが拾いました。IDA3部作のソロ作で、オリジナルが8曲の全12曲、これが全てすばらしい。
1曲目陰影のある、多くを弾きすぎるのでなく、かといって決して少なくない必要な全ての音がなっているピアノです。
ピエラヌンツィのちょっと暗かったり小難しいところがなく、オリジナル曲はあくまで美しく、哀愁あり優しい。
4曲目の“What is this thing called Love”はアブストラクトに行くかと思えばハーモニーが美しく綴られて曲が解るのは最後のところ、6曲目の“My funny Valentine”では美しい別の曲みたいに聞こえながら“マイファニー”と気づかせるとても凝ったアレンジです。11曲目“Fascinating Rhythm”は一番JAZZ的インプロビゼーションです。
オリジナルに関してはの、一つ一つを語る語彙を持ちません。豊かな情感がこもりながら流されず、深くうったえてくるのに負担でありません。
全ての曲が一つ一つしっかりと完結した、美しい彫刻のように思えます。
昔友人から、彫刻の良し悪しをどのようにして見分けるかということを教えてもらいました。正しいかどうかは断言できませんが、写真などに写った彫刻をどこまでも大きく想像する事ができれば、その作品は良いというものです。
このアルバムを聴いていてそのことを思いだしていました。
一つ一つの曲は4、5分のとてもまとまった曲でいながら、それがとても大きく広がっていくように感じます。
小さな曲が、宇宙の様に広がっていきます。
18年も昔の演奏ですが、たぶん初めて聴くアルバムですし、もしかすると会うことがなかったかもしれないと考えると、とても幸運に思います。
今年の最高点の一枚になりました。


Parisian Portraits / Enrico Pieranunzi

Enrico Pieranunzi piano

1 Lighea
2 Never before never again
3 Filigrance
4 What is this thing called Love
5 Milady
6 My funny Valentine
7 Persona
8 Improvisation 1949
9 Canto della sera
10 If you could see me now
11 Fascinating Rhythm
12 Per Fortuna
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蚊取りスプレーを REFLECTIONS / CHRISTOPHE MARGUET

2008-05-28 20:41:26 | 聞いたけどCDどちらでも



LABEL BLEUのまるで知らない人のアルバムはゲッと驚くものがあるからスリリングです。このアルバム中古屋さんで拾っても未開封のとても売れていないアルバムです。
リーダーはドラムスで、ホーンが3人、ツインギターって言うのが面白そうなので拾いました。
そして久しぶりにフリーを聴いています。と言っても昔、凶暴フリーを聴いていた時期がありましたから、きつい訳ではありません。
1曲目は2本のギターがベースのようなビヨーンとした音とリズムを刻むとBUGLEが攻撃的パターン、DAUNIK LAZROのアルトの咆哮とで面白い。リダーのドラムスはしっかりとビートをきざむのでこの曲はとても良い。
2曲目は少しどんよりしたペットのメロディとTUBAの叫びは淀んだ感じ。
3曲目ツインのギターが攻撃的に始めると、サックスがギリギリと絞る高音、でもこちらは平気です。
4曲目ギターが葬送みたいなメロディ、ギター2本が重なり合って面白い。
5曲目はペットがフリー演奏の得意パターン、ハイトーンから低い音まで動きまわる演奏、6曲目ペットのひしゃげた音とバリトンの低い音がブーンとなっています。
7曲目ペットがクーンという音を出すと蚊が飛んでいるよう。
8曲目のギターの伸びる音も蚊が飛んでいるみたい。
決して悪い訳ではありませんが、キンチョー蚊取りエアゾールをかけたくなるアルバムです。

REFLECTIONS / CHRISTOPHE MARGUET

CHRISTOPHE MARGUET(ds,perc)
DAUNIK LAZRO(as,bs)
ALAIN VANKENHOVE(tp,bugle)
MICHEL MASSOT(tuba),
       OLIVER BENOIT(g),
     PILIPPE DESCHEPPER(g)

1 City Roots
2 Cosmopolite
3 Run
4 Inside
5 Au-dessus De La Ville
6 Mouvement
7 Marche-emergency
8 Vers L'oubli
9 Comedie
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若葉繁れる  Green Grove / John Stetch

2008-05-27 21:24:21 | 聞いてますCDいいと思う





5月は誕生日ラシュでした。2人の息子は26才と23才になりました。
上の子は夜遅くまで仕事をしていますし、下の子も就職して資格取得のために、初めて勉強などをして頑張っています。
わがハクエイ君も6日には33才になり、ブルーノート名古屋など、メジャーな小屋へもリーダーで出演が決まり、素晴らしい成長を見せてくれています。
若い人の成長の勢いはとても素晴らしくうらやましい限りです。
この季節、若葉はどんどん繁っていくことでしょう。
ジャケットが若葉の中で弾いているのがこのアルバムです。
John Stetchは1968年生まれ、このアルバムが録音された1998年は30才で、ちょっと昨年ぐらいのハクエイ君を思わせる若々しいプレーです。
1曲目のオリジナルにその独自性が発揮されて、ゆったりとしながら、角をはっきりと決めている演奏です。
2曲目も若さの割りに余裕を見せた、ベースのソロがしっかりしていて、安定感があるプレーです。
3曲目、“What Is Thisthing Called Love?”にしても5曲目“Body And Soul”にしてもアレンジがかなりこっています。
これが若手の頑張が出てしまうところですが、でも結構いいのです。
4曲目トニー・ウイリアムスの“Sister Cheryl”、キースの演奏をだいぶ意識しているところがありますが、爽やな美しさは消えません。
最後の曲はいかにもフォークをまとめた曲で、先がある技量を解る演奏でした。
John Stechをこの後聞いていこうと思っていたのに、soloアルバムが続いて忘れていました。その後にトリオアルバムが出ていて、そこにはしっかりと成長のあとが感じられます。
若い人の成長という見方からもjazzは楽しめます。


Green Grove / John Stetch

John Stetch piano
Kieran Overs bass
Ted Warren drums

1 Green Grove
2 Chips for Crunch
3 What Is This Thing Called Love?
4 Sister Cheryl
5 Body and Soul
6 Zabava



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勢いに乗って  introducing / omer klein

2008-05-26 21:59:06 | 聞いたけどCDどちらでも


JAZZ雑誌で好評なので拾ってみました。1982年生まれのピアニストのデビューアルバムです。
1曲目、出だしからグイグイくる勢い、勢い良すぎて戻れないとこまでいってみたり、アルコのベースは曲調にあわせてわざとピッチをずらしているのかもしれません。
2曲目は、ピアニストが歌うのですが、ちょっと寺尾聡みたいで、悪いかと言うと悪いとはいわない。
4曲目クラシカルな音色も出せますという小品、5曲目も似た感じの奇麗な旋律、アルバム全てこのピアニストの曲です。
イスラエル生まれで現在アメリカで活躍中、中近東、スパニシュなどのエキゾチックなメロディをぐんぐんと弾いて、ちょっとしたミスタッチ、つまらないフレーズなどを演奏は押し切っていきます。
その勢いが気持ちよい、聴いていて楽しいところです。勢いがこちらの思考を押さえつけ、どんどん走るメロディをつみあげます。
ベースは結構演っている人らしいですが、私は初めて、8曲目のソロで破綻するところがあると思うのですがこれもピアノの登場で押し切ります。

introducing / omer klein

        Omer Klein : p,vo(M2)
        Omer Avital : b,oud(M7)
        Ziv Ravitz : ds
        Itamar Doari : per

1 Abutbul
2 Malchut
3 Oud Song
4 Unerasable
5 Melody for Alon
6 Mantra
7 Netanya
8 Journey Home
9 Tiul Be'israel
10 Kavana

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りんご追分発“A列車” ジャズ&スタンダード  /美空ひばり

2008-05-25 20:31:19 | 聞いてますCDいいと思う




前から中古屋さんで時々さがすアルバムがありました。特に欲しくてというのでもないのですが、とても興味があり、嫌いではないので、中古なら買ってもいいかなと思っていました。考えてみればレンタル屋さんにあるかと思いみればありました。何のことはない。
ムシムシする休みの午後にこれを聞きいています。

窓に えがお・・・
あー ロマンス列車よ “A”TRAIN
あまい 夜風・・・・
ばら色の夢をのせ 汽車は出て行ゆく
二人のささやき あー 恋の旅よ・・・
思い出の汽車よ “A”TRAIN

美空ひばりが歌う、TAKE THE “A”TRAIN です。

日本語で歌われるとやはり美空ひばりのあの感じがしますが、それでも上手い。
英語で歌いだす“上海”でまずビックリ、凄いイントネーション、英語のしゃべられない日本人とは思えません。
完全に英語で歌う“LOVER,COME BACK TO ME”で度肝をぬかれました。
国民的歌手、美空ひばりが大好きだったわけではありませんが、本当にTVなどで見ると上手いと思います。1937年に生まれて、8歳の時にはすでに舞台に立った天才少女、このアルバムでも“上海”“アゲイン”は16歳のときの録音です。“A列車で行こう”が17歳、とてもとても信じられない、感情のこもった演奏です。
“A列車で行こう”では素晴らしいスキャットは、エラを聴いたのでしょうね、凄い音感です。
ひばりは1989年に特定疾患の間質性肺炎で52歳で亡くなります。実は私も、美空ひばりのもう一つの特定疾患を同じくわずらっていて(命には特に影響ない)この記事を書くに当たって調べたら、50歳で発病しているのですね。なくなる2年前、私もこの病気と付き合って2年が経ちましたからちょっと嫌な気がします。
でもそれは別の話で、“愛燦燦”とか“川の流れのように”が好きでしたし“悲しい酒”を聴けばゾクとする美空ひばりに凄い一面が追加になりました。



JAZZ & STANDARDS / 美空ひばり

1 虹の彼方に
2 ラブ・レター
3 上海
4 恋人よ我に帰れ
5 アイ・ラブ・パリ
6 ばら色の人生
7 セ・マニフィック
8 クライ・ミー・ア・リバー
9 スターダスト
10 アゲイン
11 ダニー・ボーイ
12 愛さないなら棄てて
13 ブルーベリー・ヒル
14 A列車で行こう
15 愛のタンゴ
16 慕情
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特番みたいに Musiques de Cinemas / Michel PORTAL

2008-05-24 22:39:08 | 聞いてますCDいいと思う




LABEL BLEUから出るアルバムはこれは良いと思うものと、ちょっと理解出来ないと思うアルバムに別れる事が多いと書きました。それは紙のカバーが掛かった最近のもので、プラ・ケースだけの昔のアルバムはある程度標準をとっていたような気がします。
このアルバム、中古屋さんでみると大変おもしろそうなメンバーで拾いました。
そして最近にたとえるならば、これは良いと思うアルバムです。
クラシックからスタートしたバスクラリネット奏者 Michel PORTALは、私にはRichard Galliano との共演が身近ですが、映画音楽も作っているようで、ポルタルが提供した映画音楽を曲にあった奏者と演じたアルバムです。
共演者の顔ぶれがまずうれしい。
ラルフ・タウナーとニュエン・リーのギターにベースのリンレイマルトだったり、バティスタ・トランテニョンのトリオで叩いているTony RabesonにF・Moutinだったり、フレスにアルド・ロマノにベニータだったりしています。
それ以外にもミノ・シネリやとってもうまいバンドネオン、ホアン・ホセ・モサリーニなどメンバーをみたらこれはすごいです。
1曲目ジョリス・イベンスという人の「風の物語」というドキュメンタリー・フィルムの音楽です。エレベがウエザー・リポートっぽく、とても映像的な展開です。
2曲目は御存知、大島渚「マックス・モン・アムール」魅力的なフレーズをポルタルがバスクラの重ね取り、シャーロット・ランプリング の怪しげな雰囲気が重なります。
3曲目はスレイマン・シス監督の「ひかり」と言う映画の音楽。この映画成長の通過儀式としての旅を描いているらしいのですが、タウナーの12弦がいつもの様に美しく始まり、後半はLinley Martheのベースでザヴィヌル調Nguyen Leのエレキギターが爆るロードムービーの展開です。
4曲目がポルタルとミノ・シネルとのデュオ。
5曲目は再び“モン・アムール”で今度はFresuが魅力的なテーマをふけば、ベニータのベースとイタリア娘Rita Marcotulli のちょっと硬質なフレーズが格好いい演奏です。
6曲目はクリスチャン・シャロッシュ監督の恐い映画「怪人プチオの密かな愉しみ」の音楽。音楽のほうはJean-Pierre Masのアルバム「(H)ombre」でも聴かせる、ホアン・ホセ・モサリーニの色彩に富んだバンドネオンが美しい。
7曲目はJean-Pierre Denis監督の音楽。
最後の曲ではガリアーノとのデュエット、さすがに安定した感じで楽しめます。
中古屋さんの枠付けは、ポルタルだからかフリーなんてカテゴリーが書いてあります。そんなはずありません、ポルタルの作った映画音楽の特番で、とても徳した気分になりました。

Musiques de Cinemas / Michel PORTAL

1. Histoire de Vent
2. Max Mon Amour, No. 1
3. Yeelen
4. Droit de Reponse
5. Max Mon Amour, No. 2
6. Docteur Petiot
7. Champ d'Honneur
8. Yvan Ivanovitch

1 Une Histoire De Vent
Michel Portal : bass clarinet, soprano saxophone
Andy Emler : synthesizer
Tony Rabeson : drums
François Moutin : contra bass
Laurent Dehors : saxophones

2 Max Mon Amour #1
Michel Portal : bass clarinet

3 Yeelen
Doudou N'Diaye Rose et ses tambours
Michel Portal : saxophones, bass clarinet
Ralph Towner : guitar
Nguyen Le : synthesizer, guitar
Linley Marthe : electric bass

4 Droit De Reponse
Michel Portal : bass clarinet
Mino Cinelu : percussion

5 Max Mon Amour #2
Rita Marcotulli : piano, synthesizer
Paolo Fresu : trumpet
Aldo Romano : drums
Michel Benita : contra bass
Guillaume Orti : saxophones
Michel Portal : saxophones

6 Docteur Petiot
Juan Jose Mosalini et son Grand Orchestra de Tango
Michel Portal : bass clarinet

7 Champ D'Honneur
Rita Marcotulli : piano
Paolo Fresu : trumpet
Aldo Romano : drums
Michel Benita : contra bass
Guillaume Orti : saxophones
Michel Portal : saxophones

8 Yvan Ivanovitch Kossiakow
Richard Galliano : accordion
Michel Portal : saxophones

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ヘイデンの方向 Land of The Sun / CHARLIE HADEN

2008-05-23 22:08:06 | 聞いたけどCDどちらでも




中古のバーゲン開場でみてチャーリー・ヘイデンのアルバムなのに思い出せないアルバムに会いました。
Charlie Hadenのアルバムは結構どのようなものか気になり、自然と貯まっていきます。
ヘイデンのアルバムは幾つかの枠に別れます。一つは、オーネット・コールマンやキースのアルバムへの参加作品。
2つ目がリベレーション・ミュージック・オーケストラの特徴を持った一連の作品。
3つ目がいろいろな楽器とのデュエット作品。
最後がカルテット・ウエストのノスタルジックを感じのカルテット演奏です。
どの枠が好きかで持っているアルバムが決まってきますが、私は真ん中2つのアルバムがメインです。
このアルバムは2000年の「Nocturn」2002年の「American Dreams」に続くアルバムで、カルテット・ウエストのスケールを大きくした感じです。
「ノクターン」が出たときには、とても気に入り、何度も聞いたのですが、途中からドラマーの全く同じリズムが気になりだして、聴かなくなったアルバムでした。
「ノクターン」以後ヘイデンのこの手のものから離れていたので忘れていたのでしょう。
やはり気になるのでひろいました。
聴き始めると、このドラムスはノクターンと同じとすぐに解ります。なるたけ耳がいかない様に聴きます。
1曲目ルバルカバの美しいピアノに始まり、ミゲル・セノーンと言う人のアルト・サックスがまろやかの良い音色です。フレーズも良く、登場奏者の中では一番おもしろく発見です。
と言ってもすでに、このアルバムの翌年でたリベレーション・オーケストラの「Not In Our Name」でちゃんとアルトを吹いているのを聴いていました。失礼しました、ってトランペットのマイケル・ロドリゲスも同じでした。
2曲目、ドラムスのIgnacio Berroaがブラシを使って作るあのリズム、これがずっと続くとたぶんこのアルバムもだめになります。
この後ステックもつかってくれて、すると正確なリズムで気持ち良い。ここだけがだめです。
Joe Lovanoはあまり目立ったソロはありませんし、フルート、トランペットのソロもいまいちです。
5曲目出だしの美しいアコーステックギターの音色は、ヘイデンの得意のデゥオサウンドです。
6曲目でまた音色の良いアルトのソロがあり、10曲目はリベレーション・ミュージック・オーケストラを思わせる哀愁ある厚いサウンドです。
アルバム全体には、美しい感じで、聴きやすいといえば聴きやすい、ただ私としてはもう少し太い感じが好きです。
翌年LMOで新作を作ってくれて安心しました。



Land of The Sun / CHARLIE HADEN

Charlie Haden Bass, Leader
Gonzalo Rubalcaba Piano, Percussion
Ignacio Berroa Drums, Percussion
Joe Lovano Tenor Saxophone
Miguel Zenon Alto Saxophone
Michael Rodriguez Trumpet, Flugelhorn
Oriente Lopez Flute
Larry Koonse Guitar
Lionel Loueke Guitar
Juan De La Cruz (Chocolate) Bongo


1 Fuiste T (It Was You)
2 Sueo Slo con Tu Amor (I Only Dream of Your Love)
3 Cancin de Cuna a Patricia (Lullaby for Patricia)
4 Solamente una Vez (You Belong to My Heart)
5 Nostalgia
6 De Siempre (Forever)
7 Aoranza (Longing)
8 Cuando Te Podr Olvidar (When Will I Forget You)
9 Esta Tarde Vi Llover (Yesterday I Heard the Rain)
10 Cancin a Paola (Paola's Song)


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タウナーの蓄積 Diary / Ralph Towner

2008-05-22 21:44:22 | 聞いてますCDおすすめ



blogでの知り合いの中年音楽狂さんはラルフ・タウナーの相当なファンでしっかり聞き込んでいらしゃる。タウナーが好きなんて私も書いているが、音楽狂さんが書いている、最高傑作もその次も持っていません。
刺激を受けて拾ったタウナーが久しぶりで良かったので、他もどちらか欲しいと気にしていたら結構早くであいました。
まずは「Solo Concert」で1980年のアルバム、5曲目“Nardis”を聴いていて、先日のキースを思いだしました。タウナーってギターをピアノの様に弾きます。タウナーの凄さがはっきりするコンサートライブです。





いいなと思っていると、のぞいた中古バーゲンの催しで今度は「Diary」にあいました。どうしようかと一瞬思いましたが、拾いました。
それが大正解、1973年録音の涙ものです。
どちらが良いという問題ではありませんが、こちらにはまいりました。「in Consert」は一人ギターの凄さが聴けるアルバムですが、こちらはスタジオで曲の良さを聴かせる演奏です。
演奏さてている4曲目“Icarus”をピアノとギターの多重録音で流れ始めれば、ウルウルしてきます。タウナーのギターの好きな部分とピアノの美メロディー、このような“イカルス”が潜んでいました。
すると最後の曲“Silence of a Candle”も大好きな曲、オレゴンでも何度も聞いてきましたが、久しぶりに再会。アレンジも心にしみます。
以外でもゴングとギターが素晴らしくマッチした3曲目や、5曲目の“Mon Enfant”ギターのメロディもゾクゾクします。
このような美しい曲たちと演奏にたいして、なんと稚拙な表現、恥ずかしくなります。古いこの時代から、このように美しい演奏を積み重ねて来ているのですね。
私の言葉はちっとも蓄積されませんが、ここのところタウナーには結構であって、タウナーは蓄積されました。
このバーゲンで拾った1枚に実はタウナーが参加しています。結構良いのでこの次また記事にしたいとおもいます。
タウナー蓄積。

Diary / Ralph Towner

Ralph Towner 12-string and classical guitar,piano,gongs

1 Dark Spirit
2 Entry in a Diary
3 Images Unseen
4 Icarus
5 Mon Enfant
6 Odgen Raod
7 Erg
8 Silence of a Candle
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