音がとても良いと聴いて取り寄せにしたら、2007年の録音と結構ふるいアルバムなのですね、最近かと思っていた。というのもホーンの新人って手がまわらないからたまたま当たると覚える。ジョージ・ロベルトもそうだし、ミゲル・ゼノンなんかもそうやっていくつか買うようになったアルトです。
アルトのソロから始まる1曲目が本当に美しい。“I Fall In Love Too Easily”もぴったりだし、1コーラス後にはいってくるリズム隊がまた落ち着いていてまったくこの1曲目でつかまれます。
2曲目がオリジナルでクラリネット、アルトの人がクラリネットを吹くのは珍しいのでは、バディ・コレットぐらいを思い出す、エリック・ドルフィーも吹いているか。話は飛ぶけれど、このルーロス、マルチ奏者のようで他ではバスクラも吹いているのですね。
3曲目、アルトの音色としては誰がにているだろう考えると、若いころのリー・コニッツが近いと思う。
ピアノのゴールドバーグがしっかりソロをするのには驚きます。
4曲目はクラ、クラとアルトは好みさがだいぶちがうので、クラの曲については書かない。
5曲目はウォーン・マーシュの曲だから、コニッツを感じるのはまんざらでもありません。
6曲目がゴールドバーグの曲、7曲目がホランドの曲でこの2曲が生のというか現実のヨーロスに一番ちかいのではないかと感じます。
9曲目はボッサの入ったオリジナル、そうすると渡辺貞夫を思い出すのは4ビートのバップをこの人良く練習しただろうと想像つくからかもしれません。
最後は1曲目の感じにもどって“Skylark”でこのアルバムのイメージを確定させているような、うまいアルバムつくりのデヴュー作になっている。
話は質も内容もちがうけれど、デヴューというのはいいものですね。
INTRODUCING / JORIS ROELOFS
JORIS ROELOFS(as, cl)
AARON GOLDBERG(p)
MATT PENMAN(b)
ARI HOENIG(ds)
1. I Fall In Love Too Easily
2. Dooie Hoek
3. Sweet & Lovely
4. 3/4 Space
5. Background Music
6. The Rules
7. Four Winds
8. Francisca
9. Beter !
10. Skylark