JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

何処にサインするんじゃい Distorted Grace / SHINPEI RUIKE

2009-08-31 21:26:16 | 聞いてますCDいいと思う


Distorted Grace / SHINPEI RUIKE


一昨日は六本木“softwinds”にハクエイ・キムのソロパーフォーマンスを聴きに行きましたがハクエイにはちょっと仕事も用意しました。これまで彼の出したリーダーのアルバムには全てサインをもらっていますが、それ以外のものがたまったので、まとめてサイン頂戴と言ってありました。全部で4枚。2枚はすでに記事にしているアルバムです。

一番新しいのがこのアルバム、今回のライブへ行くことを決めてから購入しました。日本で出るハクエイのアルバムは全てサイン付制覇をもくろんでいます。
だからこのアルバムを買ったとき最初に思ったのが、どこにサインするんじゃい。(まあ、白いサインペンを買って出かけましただけですが。)
菊地成孔ダブセクテットなどでも活躍するトランペッター類家心平氏の初リーダーアルバムです。
私菊地成孔はほとんど聴かないので、類家氏とも始めてみたいですが、名前はずいぶん以前からハクエイと演っているので知っていました。
池袋“マイルス・カフェ”あたりでジャムったのが最初なのでしょうか。
ドラムスの吉岡氏は今年の5月16日“アルフィー”で叩いて、とっても強力なリズムを叩く人。ベースの鉄井孝司氏は久しぶりですが、おなじみ、ハクエイの初期のトリオはずっとこの人でした。新宿“J”にはご家族もきていましたっけ。

プロローグの1曲目に続き、鉄井さんの重めのベースラインから、聴き様によってはハードバップ、吉岡さんのドラムスがいつものように、ガシッと叩いてくれて気持ちが良い。
3曲目は女性のポエムが主体で、詩の内容そのものは私的にはいまいちなので、この曲はパス。
4曲目ベースとドラムスの掛け合いから緊迫のミュートソロ、その後ハクエイのエレピ、メロディアスでリズミカル、悪くありません。
5曲目、不安げなベースのハーモニーからピアノトリオも不安の中での演奏、そこにペットが入ってくると、だんだんと方向が見えて来て、不安が実態となり、主張となる6曲目に続きます。主張のはっきりした「カムイ」ではハクエイのソロが切れ手います。
この後、マイナー調のバラッドだったり、似ている曲が続くのは意識的で、ベースのパターンやペットのフレーズでトータルなアルバムの主張を作ります。
帯には「虚構の大陸の音色」と合ったり、ノートもかなり難しいことが書いてあって、ちょっと私には力が(頭が)入り過ぎかなとも感じます。
10曲目、電気加工したペットとエレピのサウンドはグループ名“4 PIECE BAND”の一つのトーンなのでしょう。
11曲目は引き続いて演奏され、10曲目とついになる、丁度全曲の反対側のように釣合いのとれた生ペットの演奏です。

ハクエイがこのごろいろいろなところから誘われて、彼自身の演奏内容にちょっと不安をもっていましたが、このアルバムハクエイのらしいところがきちんと出て、尚且つエレピなどの普段ない面も見えて、結構満足できたのでした。

さてそれ以外もいろいろ話しながらサインもらいましたが、今大忙しの一枚がこれ。




前から気になっていたのは、“ウォーク・ドント・ラン”知ってたのと聞くと、これはまるで知らなかったそうです。
プロデューサー含めちょっとアレンジしてみてよ、的なのりだったそうで、良い結果が出たので良かったねの話でした。

次はこの一枚、1曲だけ作曲してピアノを弾いています。
先々プレミア付きますなんて言いますが、そんなに上手くいきますかね。



そしてもう一枚がこれ、今回聞きなおしてみれば、結構良いと思うフュージョンバンド、出たのがちょっと早かったというアルバムです。
これなんかがまさにプレミアムになるんでしょうね。



こうやって、出しているアルバムにサインをもらいましたが、これ以外にも、ゲーム音楽に参加などしているそうで、そろそろきちんとそたデスコグラフフィーを準備しなさいなどと話をしたのでした。

ライブの合間に楽しい話が出来ました。いくつもアルバムを出したのですが、ハクエイ君はそれは素直な人なので決して「何処にサインするんじゃい」などとは言いませんでした。

類家心平(tp)
ハクエイ・キム(p,el-p)
鉄井孝司(b)
吉岡大輔(ds)

1. AGUA(introduction) 「アグア(イントロ)」
2. Chaotic Territory II 「混沌の範囲II」
3. A world without venom creates its own poison 「毒のない世界には新しい毒が産まれる」
4. SKID 「スキッド」
5. Comfortable Anxiety 「心地よい不安」
6. KAMUI 「カムイ」
7. ADDICTION 「アディクション」
8. Chaotic Territory III 「混沌の範囲III」
9. Role Lettering 「交換書簡」
10. Scene 「シーン」
11. Seesaw 「シーソー」
12. AGUA(outroduction) 「アグア(アウトロ)」
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選挙の後に美術館とポーランド POLSKA / Michal Kulenty

2009-08-30 17:37:09 | 聞いてますCDいいと思う
本日は投票日、それだけではというので、ちょっと観たいなという美術館に行ってきました。
場所は白金台、家からも30分ちょっとです。





エコール・ド・パリ展というのを9月23日までやっていて、シャガール、ユトリロ、藤田、デュフィ、ピカソなどおなじみの作家のものが50点近く展示されていました。
キスリングとシャガールが充実していましたし、ピカソの「ドラ・マールの肖像」のモデルとなったドラ・マールの写真があり、あのとって付けたような鼻と目が実はモデルさんそっくりなのに驚きました。



そのほか常設も充実していて、館のいたるところに彫刻がありました。





この女性は確か箱根の森美術館でもお会いしたと思ったので、ふりかえったら合っていました。久しぶりです。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070814

私としては下の猫と出会えたのが収穫でした。



落ち着いた良い美術館でした。





ポーランドのベーシストJacek Niedzielaの名前を見ると拾うことにしました。
最初はテナーサックスのJan Ptaszyn Wroblewskiのアルバム「Real Jazz 」を聴いてからです。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20070116

その後は兄弟のピアニストWojciech Niedziela の「TO KISS THE IVORIES」そして「DOMINGES TUNES」そしてベースソロなどを拾いました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20081023

一番新しいのがPtaszyn Wroblewskiの新しいアルバム「SUPERCALIFRAGILISTIC」で2007年の録音です。
中古屋さんで今度出会ったのがこのアルバムです。かなり古い1990年の録音で、ここでも兄弟一緒です。
リーダーのMichal Kulentyはフルートも吹く人ですがここでは、ソプラノメインにテナーにオカリナです。
1曲目、牧歌的なソプラノのフレーズとオーバーダブしたオカリナから始り、リズムが入るとフュージョン系と呼ぶべきでしょうか。ベースはアコですが、普通のアコとは少し違う、エレベのラインも弾いてこれが独特のベースです。
2曲目叙情的なソプラノから、テナーに持ち替えるとこれがめちゃかっこいい。柔らかめの音でマイケルみたい、この人テナーのほうが良いみたいです。その後のピアノのソロはそこいらのフュージョングループではありえないフレーズです。
3曲目、ソプラノのフレーズは少し軽くて単調なところありますが、ピアノはフレーズがあるれでて、完全にリーダーを食ってしまいます。
6曲目知れがテナーになってフュージョン、トム・スコットを思い出したり、8曲9曲目もテナー、グルーヴ感の強い曲はスタンレー・タレンタインの音とフレーズを思い出させて、とても良い。その後の短いけれど、高温でも音が細らない、正確なベース、またサックスソロでライヴかと思う白熱です。
10曲目タイトル曲はピアノソロから入り、1曲目と同じような牧歌調で終わります。
フュージョン系のスムースみたいなところを感じるのに、演奏自体はとても高度、驚く演奏で、ずっとこの兄弟出会えば拾う価値ありで、だいぶ溜まってきました。

POLSKA / Michal Kulenty

Michal Kulenty (ss,as,ts,fl,p)
Wojciech Niedziela (p)
Jacek Niedziela (b)
Wojciech Kowalewski (dr).

Polish Radio Warsaw - October 1990

1. Poszedl Jasio na wojne
2. Przypowiesc
3. Bajka dla Marysi
4. The Peacocks
5. Polonez
6. Opowiadanie
7. Kujawiak
8. Chleb na pustyni
9. Misja
10. Polska

all compositions by Michal Kulenty , except #4 Jimmy Rowles
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ハクエイ・キム ライブ at Softwinds in 六本木 2009 8 27

2009-08-28 23:08:37 | サポート中、ライブ
応援しているハクエイ・キムは大隈寿男さんのアルバムに参加した関係で発売記念ライブをかなりの日程で続けています。
その合間に類家心平さんのアルバム発売とかベースのチンさんのところとか引く手数多でなかなかキム・ハクエイそのものの演奏には浸れません。
最近「ソロが面白いです。」なんて言っていましたが、この“Softwinds”のソロは初めてではないので、お土産とお仕事をもって出かけることにしました。
ライブは8時からなので、その前に腹ごしらえ、今日は私の方でお店をチョイスしました。
雑誌の表紙を飾るチョイわるオヤジ、ジローラモさんがプロデュースした新しいイタリアンのお店です。


イタリアのマンマの作るラグーの味が世界一と本まで出しているジローラモさん、とてもお安く楽しめる店だそうです。

お店はとても有名な通りにあるのですが六本木の交差点からは少し遠い。シックな店内からはお高そうですが、カジュアルにしているそうで、ランチ1,000だそうです。
まずいただいたのこれ


もちもちゼッポリーネというもので、粉に青海苔ともう一つ入れてフリットしたもの、500円です。粉を上げたものなのでオクサンあまり人気なく、(1ヶ2ヶならいいのにこの量)私が中心にいただいたのでおなか膨れました。



このお店呼び物がイタリアンなじ餃子だそうでこれが3色水餃子トマトソースです。この量で500円、とてもおいしい。



そしてこちらは見た目もまるで餃子、“イタリア野菜ととろりチーズの焼き餃子”です。もちろんワインと合います。ここのワインお安いものがちゃんとあって、私たち2,500円の白(ボトル)をいただきました。




こちらは“子ヤリイカとにんにくの芽のポモドーロ煮”ですが、まあこれは普通の家庭料理、でもこのソースで最初の揚げ物何とかいけました。



最後が“エダマメととりささみのカペリーネ”、これが大変おいしい。950円です。カッペリーネの細い麺に、野菜をゆでた汁と鶏肉をゆでた汁を合わせた冷製パスタ、オリーブオイルも上等でそのマッチング、味付けフロアーの人にシェフに聞いて来てもらいました。これ家で作ると思います。
結構満足してこの後デザートにコーヒーもいただいてなんと2で6,700円これこの場所でと人気出るかも知れませんね。お店の人もblogどうぞどうぞという感じでした。欅とうりandです。

まだ早いのですがsoftwindsには少し遠い、ゆっくりと歩いていきました。
かなり早くつきましたが、情報収集のため入ります。
席はきちんと座って16名ぐらいと小さめなお店、先には女性1名、どうなることやら。





久しぶりに会うハクエイ君、開口一番が「良いトリオが出来ました。」でした。これまでのレコーディングはすべてオーストラリアとの朋友とでしたから、日本で安定したトリオを作りたいねと話していた結果です。
ここ一年、いろいろな人たちと活動を続けてきたから見つかったんだねと喜んだしだいです。最近演奏したばかりでまだ興奮が収まらないのです。
このトリオのメンバーはまだここでは書きませんが、この先最初のライブは11/25渋谷JB Bratだそうで、応援よろしくお願いします。
1曲目“ソーラー”嬉しい決まりごとで音に真っ直ぐ心が走るのでしょう。最初から天使がハミングしているようです。
MCなしで後でリスト渡しますということにしておきながら、最後はよってしまってもらうの忘れた。だから曲目ちらッと聞いたけど忘れてしまいました。
だから今回はライブ模様は軽く済ませます。(すみません。)
2曲目はこれまであまり聴いたことのない曲、これまでいろいろ聴いてきてますが、こうしてソロを聴くとハクエイは内省的な心の発露がメインだと感じます。
3曲目“フォーリン・グレイス”全く美しいハハーモニーをつなぐものです。
4曲目はオリジナル“ニュータウン”曲の雰囲気がとても落ち着いたものになった様に感じます。
5曲目“ビリーズ・バウンズ”右手のバッキングがシングルトーンのように続きそこに左手も乗っていくという演奏、他の曲でも感じましたが、ひだ右手の音がとてもシンプルでいて厳選されている感じです。
6曲目曲名和からづはいろいろと個人の想いを掻き立てる演奏でした。

2ndへの合間はカウンターで一杯やりながら(いつもは飲まないけど、車じゃないしお客はなんとスタートとほとんど変わらない。)持参のアルバムの話をしながらサインをしてもらいました。

2nd

セカンド、最初はオリジナル“ドライダンス”から始まりました。この曲をずっと聴いてきているので、それを聴くこと自体が楽しい。
激い音の緊張感から、演奏のゆとり、新しい課題の発見みたいな曲が変わっていくのです。今回はまるで聞いたことのないようなスタンダードのような落ち着きちょっと驚きました。
2曲目は“ラメンテ”このごろ良く弾きますが、安定した曲運び、これはもちろんよいのですが、偏屈ファンになると、どこかに行って帰ってこれないフレーズも必要だよなどと勝手なことを感じさせます。
3曲目は曲名失念、ハーモニーがいかに人の心を癒すかを教えてくれる演奏ですが、曲名わからなければ意味ありませんね。
4曲目はオリジナル“オープン・グリーン・ドアー”初演から数年を経て、その時間尾思いを感じてしまうのは、もしかしたら私みたいなファンかもしれません。
古いものを断ち切って新たに聴くことも必要でしょうね。でもいつかします。

でここらへんからは意識も薄れてきて、5曲目インプロ(ちゃんとスタンダードでした)のあと、お客が3人なのでそれは盛り上がりがないので終演。
でも叩きつけるような曲を演奏してよという私の希望に1曲(結局なんていう曲かも解らないのですみません。)演奏してくれました。ありがたいことでした。

久しぶりの交流はとても心に満ちるもので、次は横浜jazz プロムナードだねと確認したわけで、楽しみがふえました。





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ちょっと怪な Gabor Szabo!!

2009-08-27 23:34:28 | 聞いてますCDいいと思う


[ L P ]

ガボール・サボというギタリストはどうして人気があったかよく解らない人ですが、なぜか当時人気がありました。
ハンガリー生まれのジプシーギターの流れを持ちながら、エレキギターを上手く使ったのが要因でしょうか。
インパルスに吹き込んだいくつかのアルバムのオムニバスを買っていました。
1曲目は結構有名なサボのオリジナル。
3曲目“Summertime”でこれは驚く、ほんとに驚く、まいずみ 純の世界です。
シタールが鳴ったり、だから好きだったのかも知れません。
5曲目、“The Beat Goes On”やその前の曲“MIZRAB”を聴くと、ラリー・コリエルの登場を待つような存在だったのですね。
4ビートのJAZZギターが基本のなかで当時はザボがしていたことが革新であったのでした。

B面シタールとギターべたな音の“ペイント・イット・ブラック”臭さこれた当時臭くはなかったのです。そしてこれを選ぶことが不可思議でない時代でした。
JAZZ風ヒット曲の“WHO CAN I TURN TO”の選曲も面白いものでした。
若いこちらには、夏の渚で聞くエレキギターに通じるものがありました。
そしてその好みはトム・スコットとかに発展していくわけで、サボ自体この後作る大好きなアルバムに続いていくのです。
それは1967年に出された「Wind, Sky And Diamonds」というビートルズとカルフォルニア・サウンドにリスペクトしたものでした。
そこでは美しいPOPをベースにしたサウンドで、軽くJAZZが絡むようでてても好きなサウンドでした。
サボなぜだか不思議な人気を持つ人でした。

GABOR SZABO!!

1 GYPSY '66
2 YESTERDAY
3 SUMMERTIME
4 MIZRAB
5 THE BEAT GOSE ON

B面

1 SPELLBINDER
2 PAINT IT BLACK
3 WHO CAN I TURN TO
4 EVIL EYE
5 FYPSY QUEEN

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肝心な部分 Evanessence / Fred Hersch

2009-08-26 21:16:59 | 聞いてますCDいいと思う


大好きなゲイリー・バートンがフレッド・ハーシュと演奏したアルバムがあることは知っていましたが、フレッド・ハーシュの新しいアルバムを探していたら出会いました。そんんんで三つ目のハーシュになりました。
ハーシュがリーダーのアルバムで、題名が凄い「Evanessence」エバンスのエッセンスという凄い言葉、なんと訳すのでしょうか。
ハーシュがジャズ・ピアノの多くの表情を表現することが出来ると思っていることを昨日書きました。ビル・エバンスは逆に幾つかを深く追い求めた感じですが、ハーシュはこれをどのように表現するのでしょうか。
essence、本質とか根底、「エバンスの真髄」という訳でハーシュが感じるもっともエバンスの肝心な部分を演奏しています。
昨日の新作ではJobimの曲を使って見事にハーシュのピアノでしたが、このころはまだ若くて元気、エバンスを確りと見据えた感じです。
1曲目バートンが入ったカルテット、丹精にあまり情念に入り込まない軽めのスタートとなりました。
2曲目トリオでの演奏はエバンスの息使いというか雰囲気をまして、そして録音がいいので、エバンスに多い悪い音でなくてとても心地よく感じます。
3曲目“You Must Believe in Spring”シールマンスのメロディがでると、この演奏聴いたことがあるように思宇野だけれど、思い出せない。ルグランの曲だからでしょうか、それほどぴったり嵌った演奏です。
とてもロマンチックな部分は6曲目エバンスの同じアルバムから再びシールスマンに“We Will Meet Again ”を吹かせます。こちらもぴったりは待って、ハーシュこのアルバムを好きなのでしょうね。
4曲目はハーシュのオリジナルでタイトル曲“Evanessence”マーク・ジョンソンのベースから始りテーマのあとすぐにバートンのソロに入ります。1990年の録音ですが、このころのバートンは一番聞いていない時期、ちょっとやわに感じていましたが、このバートンどっぷりとJAZZの重さです。曲もビル・エバンスの曲かと思うそれこそ本質を捉えたような素晴らしい演奏です。
5曲目、ロンリーウーマンのテーマから始まってビックリしますが、ナーディスのメロディに続きインプロ、シャープなハーシュのピアノラインはエバンスを彷彿っします。
7曲目はバートンがちょっと違う曲調です。ちょっと明るくリズミックにメロディを引くとこの曲はハーシュとのデュオ、エバンスがギターとデュオしているように聴こえてくるから不思議です。
9曲目はトリオ演奏、、後半三曲はちょっとベースのformanekの技量の落ちを感じますが、以下の曲をさし引いてこれでで充分でした。
3枚続けてハーシュを聴いて、今後もひとつひとつ、残したいアルバムを作っていって欲しいと思ってしまうのです。

Evanessence / Fred Hersch

Fred Hersch p
Toots Thielmans harm 3.6.10
Gary Burton vb 1,4,7
Marc Johnson b 1,2,4,8
Michel Formanek b 3,5,6,9,10,11
Jeff Hershfield dr all

1. My Bells
2. Turn Out the Stars
3. You Must Believe in Spring
4. Evanessence
5. Nardis/Lonely Woman
6. We Will Meet Again
7. Peri's Scope
8. Time Remembered
9. I Wish I Knew
10. Remembering the Rain
11. Alice in Wonderland
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詰まりが取れて柔らかく Fred Hersch plays Jobim / Fred Hersch

2009-08-25 21:56:15 | 聞いてますCDいいと思う


このアルバムの発売を知ったときに、これは欲しいと思いました。fred herschがJobimの曲を演奏している、それもソロで。手に入れるまでにちょっと時間がかかりました。
ハーシュのJobimどのように描くのでしょうか。

セルニアス・モンクとか、エバンスとかストレイホーンなどJAZZ特有の癖をソロで美しく昇華してきた人なのでちょっと驚きました。そして演奏を聴けばまた驚きました。ハーシュなんです。

ジャズのピアノに何を求めるのでしょうか。
リズム、ハーモニー、メロディーはもちろんでしょう。
メロディーを包んだハーモニー、ハーモニーを浮き立たせるリズム、リズムに乗ったメロディでしょうか。
それだけではJazzピアノは満足できないでしょう。
ピアニストの、歌心、タッチ、タイミング、強さ、早さ、それを鍵盤の上、自由に表現してくれること、緊張感、鋭さ、やさしさ、抱擁感、さわやかさ、哀愁、数えれば切りがありません。
こんなことを書いたのは、それをかなり縦横に兼ね備えているのがフレッド・ハーシュだと感じるのからです。
このジョビンの曲集を拾う前いに買ったアルバムも、そのピアノ自体は、JAZZの本質(音楽史の流れの中でも、精神的にも)を表現しているピアノだと思いました。
(ただ別な好みがあるので)
そしてこのアルバム、その意味では見事にハーシュであるわけです。なぜJobimなのかと思いながら、そのジャケットには、今のハーシュの状況を想像するならば心が柔らかくなります。
1曲目シンプルな表現で描くその姿が美しい。
2曲目整然としたリズムの中で剛を持つピアノ、その剛と釣合うメロディが一体です。
3曲目やわらかなタッチなのにひ弱さなど微塵もない、ハーシュの面。
4曲目リズムとフレーズの一体感。
5曲目では右手と左手の美しいメロディの美しい結合。
7曲目メロディから伝わってくる優しさ。
一つ一つの曲がハーシュの持つ力、魅力、を伝えて、聴くほどに良さが解るアルバムです。
ハーシュのことになると心配なことがありますが、そんななかで、心が柔らかくなりました。そしてこのアルバムに記事を書けたことがうれしく思います。


Fred Hersch plays Jobim

Fred Hersch: piano
Jamey Haddad: percussion (6).

1. Por Toda Minha Vida
2. O Grande Amor
3. Luiza
4. Meditaao
5. Insensatez
6. Brigas Nunca Mais
7. Modinha/Olha Maria
8. Desafinado
9. Corcovado


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これで詰まりました Live At Jazz Standard / Fred Hersch

2009-08-24 20:58:22 | 聞いたけどCDどちらでも


フレッド・ハーシュのジョビンを弾いたアルバムが欲しいのですが、なかなか出会えません。それで編成がちょっとクエスチョンだったけど、同じころ知ったものを購入しました。そしてかなり困って置いてありました。
欲しかったJobimを演奏した新しいアルバムと、持ってなかった中古のハーシュの2枚を夏休みに入手しましたが、このアルバムを置いといて、そちらへも移りずらい、ハーシュ連続3題で行くことにしました。
ハーシュのピアノにトランペット、女性ヴォイスにパーカションという大変変わった組み合わせです。
その点でサウンドが想像付いたのですが、ハーシュの新しいものは全て買っておこう思うので損とはちがいます。
女性ヴォーカルとパーカションは知らない人で、トランペットはハーシュの以前のアルバムでも一緒だったひとで、ユリ・ケインのアルバムにも名を連ねますが、印象はあまり強くありません。
1曲目、ニューオリンズの行進を思わせるような曲調で、女性はヴォイスで、この展開ならばそう悪くないと思う始まりです。
4曲目、女性の語りとちょっと寸劇みたいなの私は要らない。
5曲目、ちょっとベタな歌い方の女性がずっと思いのほか頑張っていて残念。
予想ではヴォーカルが少なめで、ハーシュのピアノが多いと予想したのですが、丁度その逆です。ハーシュのピアノを選んで聴いていても、ちょっと疲れてきます。
6曲目ピアノソロなどはいいし、曲もハーシュのオリジナルで、ベースレスというの興味深いのに、女性ヴォーカルがとにかく頑張りすぎです。
女性ヴォーカル(というよりヴォイス)は好みが強くでますので、これは好みが強く出て、そして残念ながらちょっと困って、すんなり表現できませんでした。
私にはちょっとのアルバムになりました。

Live At Jazz Standard / Fred Hersch Pocket Orchestra

Fred Hersch: piano
Ralph Alessi: trumpet
Jo Lawry: voice
Richie Barshay: percussion

1. Stuttering
2. Child's Song
3. Song Without Words, Pt. 4: Duet
4. Light Years
5. Down Home
6. Invitation to the Dance [Sarabande]
7. Lee's Dream
8. Canzona
9. Free Flying
10. Wish (Valentine)
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涼んできた

2009-08-23 20:47:32 | 大川美術館
昨日からオクサンの父親の法事で関東の小いさな街に行ってきました。
いつものように夏休みの絵日記です。
自宅で一族だけの法要をした後、そこから1時間ぐらい山のほうに登った割烹旅館に一泊しながら食事をすることになりました。



そこは、こんな渓谷沿いにあるので、甥っ子の子供とか、私の息子1などはちょっと早めに水遊びをしに行きましたが、年寄りはお休み。



川の流れが見えるお風呂にゆっくりと入ります。本日の宿泊は私たち家族だけ本当にのんびりとできてます。



一番いい部屋は私たち一家使わせてもらい、風呂の後は部屋でゆっくりと涼むことが出来ました。



さて法事で早いお昼していましたから、おなかがすいて早めの食事にしてもらいました。



特に名前など書いていませんし、特別に変わったお料理ではありませんが、とても丁寧に作られた、上品な味付けでした。
ごま豆腐のあんがとてもよい味です。



湯葉、ジュンサイ、インゲン、薬味の香りがとてもたった愉しい味です。



海老のしんじょうの入ったコーンのスープ、写真をとる前に手を付けてしまいました。



もちろんアユの塩焼き



アユのおつくりは初めていただき、とてもこしのある身でした。



この頃になるとお酒もだいぶ進んで、尚且つおなかも一杯になってきて、こちらも大変おいしいのですが、ちょっときつい。
この後お蕎麦もでるし、自家製のゆかりのかかったご飯もでて、おなか一杯。



これ、ちょっとピンボケになりましたが、最後の料理がこれ、白身魚を蒸したものをトマト風味のイタリアンみたいにしてあって、ふかふかのさっぱりしたお魚がとてもおいしい。おなか一杯なのっがもったいない。
街のイタリアンのランチメインにしていいくらいの一品です。

なんとこの後はほかのお客さんがいないことをよいことに、カラオケなんか、でもと時々するのです。

翌日は正しい日本の朝食をいあだいて、仕事場に行くという息子1と葬儀がある義兄、甥っ子一足先に帰っていきました。

あわてない私たちはオクサンの姉がメンバーを務める美術館に久しぶりに連れて行ってもらいました。



個人の方がきちんとした基準で収集したことがはっきり伝わる美術館です。
ここで知った松本俊介は大好きな作家になりました。






久しぶりにこれらの作品に囲まれて、静かなときもすごすこと出来ました。

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本当?Songs from the Last Century/Guillaume de Chassy

2009-08-22 09:10:53 | 聞いたけどCDわからない
義父の法事をあるので関東の都市に行きます。
残念ながら関西の息子は仕事が入っていますが、東京在住のもう一人は行けるということで、これから待ち合わせていくことにしました。
法要のあとは一族で近くの旅館に、夏休みをしていない身にはそれが楽しみです。

記事はお休みとも思いましたが、記事にするのはやめようと思ったアルバムを酔った勢いで書いてしまいました。数のうちの一つにして出かけます。
とてもいい穴場の旅館なので、そちらの情報のほうが良いと思います。



2008年のJAZZ批評誌でジャズオーディオディスク大賞金賞をとったアルバムを随分後に聞いて、良いとは思いましたが、これが年間ベストかという事に関しては、ちょっと疑問に思っていました。その後いくつかのblogの記事にも同じような意見がありました。
悪くは思わなかったので、次の作品を見つけて買うことにしました。
ちょっと戸惑ったのは、vocalが4曲、なんでいまさらMARK MURPHYなんでしょう。
まあ4曲なので買いました。
1曲目Paul Simonの“SOMETHING SO RIGHT”ソフトなタッチでこれは前作と同じ感じで曲の良さが伝わります。
2曲目はマーフィーの歌、これは好みでしが、私は残念ながら合いません。
3曲目は同じ曲を軽くスィングするピアノトリオ。
4曲目なたもマーフィーさんが歌いますが、昔の張りも伸びもあるわけがないし、雰囲気で流すにはちょっと苦しい感じです。
5曲目はNeil Youngの“LIKE A HURRICANE”ベースとピアノのデュオ、テーマに沿って弾いている感じです。
6曲目は“ALONE TOGETHER”テーマ抜きでインプロ、後半になってやっとそれとわかる演奏になります。こんなのもあるんだという感じ。
7曲目はPaul McCartneyの“JUNK”は曲に沿っていて、大きな展開はありません。
9曲目が“I LOVES YOU PORGY”ピアノは曲のテーマに沿って弾きますというか、このアルバムLast Centuryの歌のテーマをなぞることが主目的みたいになって、ちっともJAZZになりません。
ほとんどの曲をミディアムスローのテンポで追いますので、曲の変化にも乏しい。
プロデユースをBEE JAZZがしているので、そちらの縛りがあるのでしょうか。ピアニストの実力も伝わりません。
1曲目が良かったけど、マーフィーの歌を除いて聴いても同じように聴こえてしまいました。
どっかの偉い先生みたいに1曲目だけ聴いて、後は聴かないなんて言ってればいいのでしょうか。

Songs from the Last Century/Guillaume de Chassy

GUILLAUME DE CHASSY(p)
DANIEL YVINEC(b)
PAUL MOTIAN(ds except M2,5,10)
MARK MURPHY(vo on M2,4,10,13)

1. SOMETHING SO RIGHT
2. I'LL WALK ALONE(VOCAL VER.)
3. I'LL WAAK ALONE
4. THEN I'LL BE TIRED OF YOU
5. LIKE A HURRICANE
6. ALONE TOGETHER
7. JUNK
8. YOU FASCINATE ME SO
9. I LOVES YOU PORGY
10. TAKING A CHANCE ON LOVE
11. ANSWER ME MY LOVE
12. LETANG
13. I WISH YOU LOVE
14. CONDITION OF THE HEART
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芸術祭特別作品 Globe Unity / Alexander von Schlippenbach

2009-08-21 20:47:11 | 聞いてますCDいいと思う


1960年代の終わりごろ、ニュージャズというものがあって聴いていたのですが、MPSというレーベルからヨーロッパのものが発売されだして、ニュージャズの先鋭みたいに現れたのがこのアルバムです。
アレキサンダー・フォン・シュリペンバッハという人が率いるグローヴ・ユニティ・オーケストラのアルバムです。
私の持っていたアルバムでもかなり最先鋭、ジャケもかっこよかったし、どうだこんなのも聴いているのだぞ的なアルバムでした。
ひさしびりにターンテーブルに置くとニュージャズという分野は思い出しますが、それよりかミュージシャンの一人一人の個性に耳が行きます。
マンフレッド・ショーフとかクロード・デロンびペットが聴いたインプロはどうなのでしょう、あの混沌の時代を過ぎてしまったいま、凄く驚くということはありません。もっと先鋭は矛先を変えて今も生きています。
ビック・バンドの奏者全員でフリーに吹くということをやりたい、聴きたいと当時思ったことがありますが、このアルバムがそのフリー精神には一番近い感じです。
ただ1面1曲「グローブ・ユニティー」もとても指揮者のコントロールがあることをかんじます。
2面、とても静寂を横に置いたような演奏です。“フリージャズと現代音楽の手法を、もっとも見事に融合した、おそらく始めての前衛ジャズ”といわれましたが、ドン・チェリーなどのエモーションをぐしゃぐしゃに丸めたようなJAZZと違った、これはどこから関係を持つの的な不明感がありました。
当時状況を表現されたように“フリージャズ手法をオーケストラに適用する各種の試みがO・コールマンやJ・コルトレーン以来続けられてきたが、このアルバムはその頂点をなすもの”といわれました。
確かに難解という点と、アメリカ的情緒で流されない構造的な強さは今も聞いていると感じます。
久しぶりに会って、それでも想像どおり、またターンテーブルに乗ることはウン十年先、ということはもう私は聴かないのかも知れません。
だからといって決してひどい(悪いとか、評価に値しないとか言う)アルバムではありません。

秋の芸術祭参加、特別作品観たいに置いておく作品のようです。

Globe Unity / Alexander von Schlippenbach


Alexander von Schlippenbach(conductor, piano, tam-tam, gong,etc)
Manfred Schoof(cornet, trumpet)
Claude Deron(trumpet)
Willi Lietzmann(tuba,maracas)
Peter Broezmann(alto saxophone)
Gerd Dudek(tenor saxophone)
Kris Wanders(baritone saxophone)
Willem Breuker(baritone saxophone, soprano saxophone)
Gunter Hampel(bass clarinet, flute)
Karlhanns Berger(vibraphone)
Buschi Niebergall(bass)
Peter Kowald(bass)
Jackie Liebezelt(drums,etc)
Manl Neumeler(drums,etc)

1 Globe Unity
2 Sun
コメント (2)
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