JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

一つの善しを見つける  ALONE AT THE VANGUARD / Fred Hersch 

2011-03-31 22:00:21 | 聞いてますCDいいと思う



別に僕たちはピアノの音で驚かされる必要はない。これがまずこのアルバムを聴いた第一印象、前作のヴィーナスのアルバムのあとを受けた感想です。当たり前な範囲で音が鳴り始めて、その時点でハーシュの精霊が漂い始めます。
1曲目、大好きな“In The Wee Small Hours of the Morning”で始まるのはとても嬉しい、心が落ち着いたところからアルバムに接することができます。
2曲目はビル・フリゼールに捧ぐとなっていて、派手な振り回しを抑えて,エバンスとジム・ホールのデュオを思わせた2人のデュオ・アルバム「Song We Know」を思い出しました。
ライブ・ハウスでのソロ収録というとても過酷な条件がこのアルバムにはあります。
スタジオ録音、もしくはコンサート録音では、ピアノを選び、最良の状態で鳴らすことが出来ます。ライブ・ハウスでは、調律はしっかりしたとしても、そこにあるピアノ自体の性格があります。そうするとそれと馴れ合って音楽にすることはミュージシャンにとって大変なことなのです。
6日間テープをまわしつづけて、結局最後のテイクを採用したのも、このピノとの同調の結果でないでしょうか。
ピアニストはそのピアノの善しをさがしそこを大切に聞かせるのです。
音を聞くとVillege Vangurdのピアノが最良とは思えません、しかしそのなかでこのピアノで善しをみつけているのがハーシュなのです。
5曲目はシューマンに捧げたクラシカルなメロディ、アダージョという感じです。
7曲目“Memories of You”のメロディをゆっくりと弾くと、メルドーが最近出たアルバムで弾いた“Secret Love ”を思い出します。これほどゆったりとひいて形良いことさすがです。
ぴりぴり張り詰めたという感じではありません。ハーシュが生死の境から帰って、変わったのかもしれません。ピアノを前にして、いや日々を前にして、ひとつの善しをみつける。そしてをれを感じ、味わい、素直に表現して、それが喜びでとなっているのでないでしょうか。

年度末になって、社会に出て以来続けていた業務から離れることとなりました。
昨年のあの悪夢からは開放されますが、新たに仰せつかる事もあり、また明日から私も善しを見つける日を送りたいと思います。


ALONE AT THE VANGUARD / Fred Hersch

Fred Hersch piano

1. In The Wee Small Hours of the Morning
2. Down Home (dedicated to Bill Frisell)
3. Echoes
4. Lee's Dream (dedicated to Lee Konitz)
5. Pastorale (dedicated to Robert Schumann)
6. Doce de Coco
7. Memories of You
8. Work
9. Encore: Doxy


コメント (4)
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現役ピアニスト名鑑 13

2011-03-29 22:28:21 | 現役ピアニスト名鑑
100名よりマッコイ・タイナー氏が特別顧問席に移籍されました。  20120814
100名に新たにManabu Ohishi氏が選出されました。  20120814
2013年 この一枚 Martin Tingvallが変更になりました。
2014年 この一枚 Michel Biscegliaが変更になりました。
2023年 100名にMakiko Hirabayashi氏が選出されました。
若い人と年をとった人が上手い具合に組み合わさっています。



Luigi Martinale ルイージ・マルティナーレ イタリア 1963 48
CARUSO 20060802 イタリアン・スウィーツ 9ヶ



Magnus Hjorth マグナス・ヨルト デンマーク 1983 2Someday live in japan 20100306 出会いの機会



manabu Ohish マナブ・オホイシ 横浜 日本 1963 49
Gift 20120705 贈りたいもの


Makiko Hirabayasi マキコ・ヒラバヤシ  日本  
SURSY 20230320 恥ずかしいけれど素晴らしい




Marcin Wasilewski マルチン・ボシレフスキ ポーランド 1975 36
TRIO 20070102 新たなる始動



Martin Bejerano マーチン・ベヘラーノ マイアミ ?
evolution/revolution 20070603 太い線と大きな点



Martin Tingvall マーディン・ティグバル スェーデン ? ?
TINGVAL TRIO IN CONCERT 20130418



Masahiko Sato マサヒコ・サトウ 東京 1941 70
MY WONDERFUL LIFE 20100901 思いでを一つ一つ記事にした



Mathias Algotsson マティアス・アルゴットソン スウェーデン 1971 40
In Copenhagen 20071031 美しいディシュ



Mathias Landaeus マティアス・ランデウス スウェーデン 1969 42
Opening 20090906 スェーデンの決断




Michel Bisceglia ミッチェル・ビセリア ベルギー 1970 41
singularity 20140624 呼吸とピアノ
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灯りを作る TANGO! ASTOR PIAZZOLLA / JAN VOGLER

2011-03-28 23:09:51 | 聞いてますCDいいと思う
計画停電が夕食時にあたると、暗い中で食事ということになります。
一番最初はローソク1つでしたが、すこしましにしようとローソク立てを探したところ売っていません。
細いローソクが倒れると危ないので、器の中にローソクをとかして安定したローソクをつくりました。



ホームグラウンド、渋谷に探しにいきましたら、LED懐中電灯が手に入りましたので、どのようにしたら明るくできるか、いろいろやってみて出来上がったのがこの形です。何十年も前に頂いた電気スタンド(壊れている)を持ち出して懐中電灯を入れました。




見た目はこちらがよいのですが、このようにペットボトルを載せるともっと明るくなります。




渋谷では大きなローソクもみつけましたので、次にはそちらも活躍するとなると、ローソク2つにランプの灯りがともります。別段楽しみにしているわけではありませが、どのようになるのでしょうね。
懐中電灯もローソクも実はオクサンが見つけたもので、私の方、はこんなものを見つけてきました。



TANGOの棚を見ていたら、チェロの写真が目に入りました。TANGOをチェロで演奏するのはYO YO-MAのアルバムが大好きです。
曲目を見れば“リベル・タンゴ”もはいっているし、950円、JAZZの新譜は一枚も見つかりませんでしたが、これを拾って帰りました。
ヤン・フォーグラーさんは、元ドレスデン・シュターツカペルの主席チェリストを務めた由緒正しきそちらでは当たり前の方でしょう。
ヴァイオリン3本とピアノとチェロの組み合わせです。
チェロの音が安定した伸びやかさで気持ちも安定してきます。
8曲目“Invierno Porteno”は“ブエノスアイレスの冬”で結構気に入っている曲です。
最後の“リベル・タンゴ”ガリアーノとは違ったゆったりした調子で、これはこれで良い、ちょっとさっぱり終わりすぎです。

灯りを一つ一つ点けて、音楽を一つ一つ聴いて、一つ一つ取り戻すものを見つけてください。


TANGO! ASTOR PIAZZOLLA / JAN VOGLER

Nicholas Cords (Viola)
Mira Wang (Violin)
Jan Vogler (Cello)
Vanessa Perez (Piano)
Colin Jacobsen (Violin)

1. La Muerte Del Angel
2. Oblivion
3. Le Grand Tango
4. Four For Tango
5. Primavera Portena
6. Verano Porteno
7. Otono Porteno
8. Invierno Porteno
9. Alla Tango Milonga
10. Libertango
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詩集を脇におく a fable / TIGRAN

2011-03-27 22:06:18 | 聞いてますCDおすすめ


Tigran hamasyanは強烈なデヴュー以来ずっと聴いていますが、童顔だったデヴュー作にくらべて、ずいぶん顔つきが変わりました。
顔が出来てくるという意味では、これまでの驚くべきテクとフレージングを変化させてよりハマシアン個性を作っているのでしょうか。
現役ピアニストを100人考えましたがそのうちで一番若いのがこの人、2011年今年で24歳です。
デヴューいらい4作目ですが、まだまだいろいろなことを模索しているというのが本当ではないでしょうか。それでもピアニストとしての資質は凄いので、このようなアルバムがきっと足跡として残っていくです。

今回のアルバムでは(前回からかも)JAZZというよりか、とにかくハマシアンの発露で個性強いアルバムです。
1曲目、オルゴールの音のように始まる世界は、東欧の伝承の世界です。
2曲目ピアノの強い主張(テクがあるから)からやわらかいヴォイスが絡んで、ここら辺がハマシアンの若者的感覚なのでしょう。
3曲目、東欧色の強いトラディショナルな感じの曲3分、4曲目は1分31秒でイメージを少しずつ置いていく感じ、それが連なって一つの作品になるようで、5曲目でこの連なりは完成します。
6曲目、7曲目とヴォーカリーズもはいりますが違和感なし、これ結構凄いことなのです。
9曲目は“サムディ・マイ・プリンス”で、こらが少しゆがんだサムディ、聴いてうてこのゆがみが快感になればこのアルバムを征服できてます。
10曲目、やさしい指ずかいから、倍速のエクササイズみたいになる曲、ピアニスト、ハマシアンがとても実物大で感じます。
11曲目、これもヴォイスをいれた曲で題名が“A Memory That Became A Dream”というまさにその感じの曲。
12曲目がアルバム・タイトルとなる曲、ティグラン・ハマシアンというピアニストがこれから残すもの、とても気になります。
そう思っていたらミュージシャンとは別に詩人のことが頭に浮かびました。

詩人のことなどを、あまり知りません。皆さんもそうかも知れません。でもこのアルバムを聴いていると、なんだか、ハマシアンの詩集というものがあって、それを脇においているような気持ちになるのです。
たとえばアポリネールという詩人がいます。よく知りませんがアポリネールの詩集を貴女の脇に置くと、それだけで心の持ちようが変わるような気がしませんか。
このアルバムを聴いていると、詩集が脇にあるような気になるのです。ハマシャンの個性を13個の曲にかえて手元に置く、CDも詩集も同じなのですね。

一つ合わないのはジャケでピアノの上に土足でのっかていますが、感覚が古い私にはどうも見たくない写真であります。

a fable / TIGRAN

Tigran Hamasyan(P)
Rec. September 2010, France


1. Rain Shadow
2. What The Waves Brought
3. The Spinners
4. Illusion
5. Samsara
6. Longing
7. Carnaval
8. The Legend Of The Moon
9. Someday My Prince Will Come
10. Kakavik (The Little Partridge)
11. A Memory That Became A Dream
12. A Fable
13. Mother, Where Are You?


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現役ピアニスト名鑑 12

2011-03-26 17:05:47 | 現役ピアニスト名鑑
2013年度 吉田桂一氏が削除されました
2015年度 John Taylor氏がお亡くなりになりました。
2021年度 Keth Jarrett氏が特別顧問席に移られました。



Jyulien Tonery ジュリアン・トネリー フランス 1982 29Emile Parisien
Au revoir poc-epic 20061107 ロックを感じるのは私だけ?




Kenny Barron ケニー・バロン フィアデルフィア 1943 68
swamp sally 20071001 秋の浜辺で



Keth Jarrett キース・ジャレット ペンシルバニア 1945 66
Melody At Night With You 20080330 春の一歩を歩こう



Ketil Bjornstad ケテル・ビヨルンスタ オスロ ノルウエー 1952 59
RAINBOW SESSIONS 20061220 51回の歓び やれやれ



Laurent Assoulen ? フランス ?
Reasonances 20090216 伝道師が



Leszek Mozdzer レシェック・モジジェル ポーランド 1971 40
THE TIME 20070623 深く下りて



Lors Jansson ラース・ヤンセン スェーデン 1951 60
hope 20071231 来年が良い年でありますように



Luca Mannutza ルカ・マヌッツア イタリア 1968 43
LONGIN' 20100201 自信に満ちて

コメント (5)
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私とのコントラスト DELIGHTFUL CONTRAST / Yosuke Yamashita

2011-03-24 22:58:16 | 聞いてますCDおすすめ


現役ピアニスト名鑑として100名選びましたが、記事にしていない方が3名いて、二人は不思議でしたが、この人は確かに記事にしていないと確信がありました。
それでもこの方は残って欲しい、記事はないのに超法規行為みたいな勝手なことを言って、まだ出ていないアルバムをこの一枚に選んで枠にはいっていただきました。
なんとも無責任、どこかの売り込みキャンペーンみたいですが、私が記事にしていなかったことがいけないのでしょうね。
その人は山下洋輔です。
私が若いころには、とのかく過激、学園紛争のバリケード内での演奏があるわけで、ですからそのトリオ演奏があまりに強烈、完全に山下洋輔像が決まってしまいました。
その後、随分たってニューヨーク・トリオというの聴いて凄いと思いました。これは改めて山下洋輔がピアノ・トリオとして凄いのを作ろうとしていると思ったものです。ですが段々と印象が薄くなったのは、山下洋輔氏の音楽活動が幅広く逆にどれが本当という気持ちと思ってしまったからかもしれません。
そんな中でこのアルバム、チャレンジ精神がでていて、これはこの一枚に選び、記事にできると思いました。
そして購入、ファースト・インプレッションがちょっと捉えずらい。超法規規制を適用した内心、とてもやましい、簡単にはほめられない、なおかつあれれ見たいな事を感じます。
まずはあれれと思ったことは、ベース音がボンボン響いてどうもバランスが悪い。第一印象ベースのセシルがストリングスにミスマッチじゃないかということです。
でも経験上、鳴らしているソースがわるいことが多いのです。カーステレオで聴いていたので、もう少し許容量の大きいスピーカーで聞きなおしました。それでやっとこのアルバムの楽器構成が納得できるのです。ベースの音と他の楽器がきちんと絡まりました。こちらがいけないのです。すまぬ、すまぬ間違えずによかった。
そしてもうひとつ、の答えは山下洋輔が書いたと思われるノートの中にありました。
幅広い活動がどうも焦点定まらなかったと書きましたが、ノートの冒頭には次の一節があるのです。
「最近は、自分の中にある、ありとあらゆる表現の種類を楽しむ心境になっています。
このアルバムにもそれが反映された結果、できあがったものは、さまざまな対比や対照が生まれました。」
ということでその捉えずらさのコントラストを楽しむことが抜けていました。

1曲目、弦とピアノが交互して緊張感を積み重ねていく曲、ここで肩に力が入ってしまうとちょっ影響のこります。これはこの感じにきちんと受け止めて先に進みます。
そうするととても哀愁ある曲調の2曲目が始まって、ストレートに哀愁あるフレーズを山下テンポという感じ、でも流して聴くぐらいげ1曲目の緊張を癒します。
3曲目、そろそろこのアルバムでの弦とのコラボの骨頂、底になる重たい弦ハーモニーとそこから発信するソリッドなピアノ、そんなコントラストを楽しみました。
4曲目、ベースのソロからオリエンタルな曲調で始まって、先鋭と安定の真ん中にあるようなインプロヴィゼーションが仕切っている世界、JAZZでこのようなところ、とても大切にしていかなければなりません。
5曲目は軽やかな、TANGOの演奏みたいな曲、軽めな演奏ながら、実はストレートな意思がでていて聴く側もそこらへんを感じるのです。
6曲目、ピアノのアグレッシブな短編的なソロ表現のあと、ここではフェローンのドラムスが
語り口多いソロを展開します。
7曲目“MEMORY IS A FUNNY THING”の弦のアレンジは、アブドゥーラ・イブラヒムのアルバム「アフリカ組曲」の中の“ウェディング”を思い出させる、やさしい優雅な演奏です。
8曲目、素晴らしい洋輔のピアノフレーズの後、最初はあれとおもったセシルのベースソロが凄い、ホーンのようにメロディーを発しながら、実はベースラインがしっかりとひかれているのです。
最後の曲はスタンダードで、トリオ演奏、ここまで聞いた緊張感と和むときを全部まとめて、洋輔らしいスタンダード解釈で、安心するのか・・な。
ということで、現役ピアニスト選出メンバーで1人残った山下洋輔の記事も無事書くことが出来ました。

DELIGHTFUL CONTRAST / Yosuke Yamashita

山下洋輔 (p) 
セシル・マクビー (b) 
フェローン・アクラフ (ds)

【飛鳥ストリングス】
金子飛鳥 (vn) 
矢野晴子 (vn) 
志賀恵子 (va) 
多井智紀 (vc)


01. CHASE
02. DEAR M
03. DANCING VANITY
04. AIR OF RUINED HOUSE
05. FLIGHT FOR TWO
06. CHAT IN A DREAM
07. MEMORY IS A FUNNY THING
08. ELEGY
09. I`LL REMEMBER APRIL



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死角 オーバールック マイクル・コナリー著 古沢嘉通訳

2011-03-23 22:46:03 | 


震災以来、計画停電とうのが続いていて、今日で何回目だろうか、夜は2度目でちょうど7時前から8時過ぎまで闇に包まれるての食事になりました。
被災された方がたくさんいるのに、こんなことは申し訳ないのですが、暗闇でも出来るだけおいしくと、ポトフとペンネを停電前い作って、石油ストーブで暖めていただきました。



TVなしですが、私の中国出張に淋しいだろうと、オクサンがかってくれた、ipad用クマサンスピーカーで今夜はミシェル・カミーロとトマーテの音楽を聴きながらの食事でした。
電気は8時過ぎにつきましたが、ついた途端はないほうが心が落ち着いているような変な気分です。



食事も終わって、電気もついて、いつもの記事を書くことにします。

マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズという刑事ものはもう13作目になるみたいです。本屋さんで新しいものを見つけたので即購入、3連休に出張で持って行きました。
読み始めると、これが時間経過を追ってどんどん進んでいく形態で読みやすい。一本道をたどる書き方は、なんだか久しぶりで引き込まれます。
話は放射能物質をいつでも入手できる技師が殺害され、セシユムが盗まれます。テロ集団の関与かとロス市警のハリー・ボッシュの殺人捜査にFBIが乗り出してきての展開です。
いつもは重い感じのハリー・ボッシュ・シリーズですが映画的構図とスピーディーな展開で、一味違います。
この3連休に読み進んで319ページまできて今晩中には上巻は読めてしまう勢い、明日には下巻に続けたいので本屋さんに行きました。
本屋さんでよくよく見ると下巻なんかありません。マイクル・コナリーのボッシュは重たい、長いという先入観があり、本屋さんでとりあえず上巻をかったものと思い込んでいました。
残り70ページぐらいでこのシュツエーション、あれれと思いながら本屋さんを出た途端、犯人と筋だてが解りました。
辻褄が合わないところを考えながら自宅へ戻って本を開いてみればその2ページ頃には考えた通りの展開になり始めました。
テロ集団とのアクション展開を思い浮かべ、下巻があると思ってしまったのはおっちょこちょいですが、途端犯人がわかってボッシュみたいになって気分いいです。
解説を読むといつもと感じが違うことうなずけました。どうやら新聞小説として連載したものを加筆したようで、章の切れがベースにあったようです。

犯人は別として途中のJAZZが出てくるところを抜粋します。

“市の中心部へと南下する交通量は少なく、ボッシュは時速百三十キロほどの安定した速度で車をすすめた。ステレオのスイッチをいれ、中央コンソールから一枚のCDをそれがなんなのか見ずに選んだ。最初の曲の出だしの音で、ベース奏者のロン・カーターの日本からの輸入盤だとわかった。運転中に聞くのにふさわしい音楽であり、音量を上げた。
音楽は考えを整理するのに役立ってくれた。事件の様相が変化してきたのがわかっていた。少なくとも連邦警察は、殺人犯でなく、なくなったセシウムを追っている。ささやかな相違だが、ボッシュは重要だと思った。”

さてこのロン・カーターのアルバムですが何でしょうね。話の時間設定は加筆された段階で2007年春になります。しかし実際に書かれているのはもう少し後、2007年8月に発売された「It's the Time」じゃないかと思いたい。作者マイクル・コナリーがこの小説を加筆中に聞いて気に入ったんじゃないかと思います。
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現役ピアニスト名鑑 11

2011-03-22 21:50:59 | 現役ピアニスト名鑑
イヴァン・パドゥアとジャッキー・テラソンの記事もまにあったので(間に合わせたので)50人目まで公開です。

ヒトミ・ウエハラのアルバムを更新しました。
アルバム  Time Control →  Voice
記事    20070227    →  20110401
記事名   時のキルト   →  天馬になって

2015年度 John Escreet氏が追加になりました。
2015年度 Jean Michel Pilc氏のこの一枚が変更になりました。



Helge Lien ヘルゲ・リエン ノルウェー ? ?
HELLO TROLL 20080924 スウェーデンの森の中へ



Hitomi Uehara ヒトミ・ウエハラ 浜松 1979 32
Voice 20110401 天馬になって



Ivan Paduart イヴァン・パドゥア  ベルギー 1966 45
Blue Landscapes  20110321 気品をつくって



Jacky Terrasson ジャッキー・テラソン ベルリン 1965 46
A PARIS...     20110317    憧れのパリへ 




Jan Lundgren ヤン・ラングレン スウェーデン 1966 45
LANDSCAPES 20060504 みずみずしいフレーズ



Jean Pierre Como ジャン・ピエール・コモ フランス 1963 48
Storia・・・ 20060623 記憶の中から



Jean Pierre Mas ジャン・ピエール・マス フランス 1948 63
(H)ombre 20061213 紅を引いて



Jean-Michel Pilc ジャン・ミッシェル・ピルク パリ フランス 1960 51
Composing 20150729 インプロの知性



Jef Neve ジェフ・ニーブ ベルギー 1977 34
BLUE SAGA 20080404 お見それしました



Joey Caliderazzo ジョイ・カルデラッツオ ニューヨーク 1965 46
Simply Music 20070725 打って、走って、守って

John Escreet ジョン・エスクリート    イギリス  1984/8/18
SABOTAGE AND CELEBRATION 20140109 トップを目指せ


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気品を作って Blue Landscapes / Ivan Paduart

2011-03-21 19:58:23 | 聞いてますCDいいと思う


現役ピアニスト名鑑に100名のピアニストを選びましたが、記事にしたことが無い人が3人いました。このブログで記事にしていなかったのがおかしいと思う3人でした。
その二人目がイヴァン・パドゥアで理由を考えてみると、最近のアルバムを入手していないためのようです。
上手く出会えていないし、ヴォーカル含みが多いので疎遠になってしまいました。
一番最近で買ったアルバムは2006年、横浜JAZZプロムナードにきてC・ベイカーのトリィビュートをしたフェイ・クラーセンがむき出しで売っていた2003年録音のライブ模様、パドゥアのトリオも入っています。
今回の記事は2004年にビデオ・アーツから出たアルバムで、最近再発されたようです。
ベルギーのピアニストでは、このパドゥア45歳の後、41歳のミシェル・ビゼリアとソルト・カルテネッカー、エリック・レニーニの40歳、ジェフ・ニーヴの34歳、ゾルタン・オラーの28歳と続きますので、パドゥアはちょっとマークが甘くなります。
アルバムの色合いでしょうか、落ち着いた、ソフトな感じ、前半はオリジナルバラッド中心、ビデオ・アーツの意向もあるのでしょうか、いかにもヨーロッパ・ピアノ・トリオを意識した感じがします。
ですから、ベルギーのその後のピアニストとは一線を引いたような、雰囲気です。
嬉しいことにS・スワローの“ホーリンング・グレース”やキースの“マイ・ソング”を演奏してくれていること。マイソングはとても気品ある演奏です。


Blue Landscapes / Ivan Paduart

Ivan Paduart(p)
Philippe Aerts(b)
Dre Pellamaerts(ds)

Recorded at Studio "Crescendo" Genk/Belgium on October 28th and 29th, 2003

1.Igor
2.Blue Landscape
3.Madeira
4.Broken Hearts
5.Perpetual Movements
6.Sweet Georgie Fame
7.I Had A Ball
8.Falling Grace
9.My Song
10.Why Not
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現役ピアニスト名鑑 10

2011-03-19 07:50:18 | 現役ピアニスト名鑑
2013年度 Florian Weber氏が追加されました。
2013年度 Gerld Clayton氏が追加されました。
2018年度 Glauco Venierさんが参加されました。
2018年度 Geoge Colliganさんのこの一枚が変更になりました。
2019年度 Franck Avitabileさんが脱会されました。


ピアニストも40名まで来ました。アルバムの写真はっていますが、ハクエイ・キム、トライソニークの“特等で特上を”が特大になってしまいました。特に他意はありません。



Evgeny Lebedev エフゲニー・レベシェフ ロシア 1984 27
fall 20070809 ミステリアス・ロシア



Florian Weber フローリアン・ウェーバー  ドイツ 1977
MIVSARAHA 20130215 この人も




Francesco Chebat フランセスコ・チェバット トリノ イタリア 1978 33
IMPRINTING 20070916 緩急自在



Fred hersch フレッド・ハーシュ シンシナティ 1955 56
Dancing in the Dark 20091208 ハーシュの形成



Geoffry Keezer ジェフリー・キーザー ウイスコンシン 1970 41
Joe Locke Geoffrer keezer 20060819 衝撃あり



Geoge Colligan ジョージ・コリガン ニューヨーク 1969 42
MORE POWERFUL 20171110 重たい球



Gerald Clayton ジェラルド・クレイトン  カルフォルニア  1983
LIFE FORUM 20130519    前途




Giovanni Mirabassi ジョバンニ・ミラバッシ ペリュージャ イタリア 1970 42
LIVE AT THE BLUE NOTE 20120209 トリオの迫力



Glauco Venier グラウコ・ヴェニエル  イタリア  1962
Intermezzo 20160701 疑いの余地のない

Gwilym Simcock グウィリアム・シムコック イギリス 1981 30
BLUES VIGNTTE 20110210 装丁のしっかりした



Habert Nuss ヒューベルト・ナス ドイツ 1964 47
FEED BIRDS 20061025 ほれたら恐い



Hakuei Kim ハクエイ・キム 京都 1975 36
Trisonique 20110123 特等で特上を
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