monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

氷室(ひむろ)

2010年06月01日 | 日本古典文学-和歌-夏

夏ながら氷をおける奥山はこの世のほかのここちこそすれ(為忠家初度百首)

春も過ぎ夏たけぬれど氷室やま冬をおさめておけるなりけり(夫木抄)

ほかは夏あたりの水は秋にしてうちは冬なる氷室山かな(夫木抄)

昔より日つぎのおもの絶えぬかな氷室の山は近からねども(為忠家初度百首)

都には日つぎの氷室あしたゆく君がためとてさぞはこぶらし(夫木抄)

涼しさはほかにもとはず山城の宇多の氷室のまきの下風(夫木抄)

夏の日もすずしかりけり松が崎これや氷室の渡りなるらむ(夫木抄)

松が崎これも都の草づとにこほりをつつむ夏の山人(草根集)

松が崎みやこのつとのしづ くかも朝露こぼるみちの夏草(草根集)

都介(つげ)の野に大山守(おほやまもり)がをさめつる氷室ぞいまもたえせざりける(夫木抄)

春日山ふるき氷室のあと見るも岩のけしきはなほぞ涼しき(夫木抄)

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