monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

三稜草(みくり)

2010年06月09日 | 日本古典文学-和歌-夏

筑摩江(つくまえ)におふるみくりの水はやみまだねも見ぬに人の恋しき(古今和歌六帖)

かくれ沼(ぬ)に生(お)ふるみくりのくりかへし下(した)にやものを思ひ乱れむ(新撰和歌六帖)

うきにのみしづ むみくりの繰りかへし下に乱れてやみぬべきかな(長秋詠草)

うきにはふ葦まのみくり下にのみたえずくるしきものをこそ思へ(新後拾遺和歌集)

わが恋は沼のみくりの水(み)がくれて根はふと人に知られずもがな(万代集)

みがくれに深き沢ぬのみくりなは月日はくれど引く人もなし(夫木抄)