大井川くだす鵜舟(うぶね)のかず見えてかがり火なびく夕やみの空(夫木抄)
うかひ舟瀬々さしのぼる白波にうつりてくだるかがり火のかげ(続千載和歌集)
大井川いく瀬うぶねの過ぎぬらんほのかになりぬかがり火のかげ(金葉和歌集)
大井川鵜舟はそれと見えわかで山もとめぐるかがり火のかげ(風雅和歌集)
大空にあらぬものから川波に星とぞみゆるかがり火のかげ(夫木抄)
篝火のかげにぞしるき玉川の鮎ふす瀬には光そひつつ(夫木抄)
かひのぼる鵜舟の網のしげければ瀬にふす鮎のゆくかたぞなき(夫木抄)
大井川かがりさしゆく鵜かひ舟いく瀬に夏の夜をあかすらむ(新古今和歌集)
もがみがは鵜舟のかがりもろともにこがれてものを思ふころかな(夫木抄)
(2009年8月8日に掲載した「鵜河」の記事は削除しました。)