はるあきをにほふ中にも常夏の花にしくべき花のなきかな(万代和歌集)
咲きしより見つつひごろになりぬれどなほとこなつにしく花はなし(和泉式部集)
ひともとのなでしこ植ゑしその心たれに見せむと思ひそめけむ(万葉集)
あな恋しいまも見てしが山がつの垣ほに咲けるやまとなでしこ(古今和歌集)
山賤(やまがつ)のかきほに咲けるなでしこに思ひよそへぬときのまぞなき(拾遺和歌集)
ひとり寝るやどのとこなつ朝な朝ななみだの露にぬれぬ日ぞなき(新古今和歌集)
つゆけさを思ひやらなんなげきつつひとり起き居るとこなつの花(風葉和歌集)
(2009年8月5日に掲載した「撫子・常夏」の記事は削除しました。)