「哀愁」
(1940年作品/1972年テレビ初放送) (注1)
Waterloo Bridge
役名:ロイ・クローニン大尉/大佐(ロバート・テイラー)
マイラ(武藤礼子)、ロイ(納谷悟朗)
結婚を決め、教会を訪れた二人です。
(2012年10月4日、写真を追加しました。)
<キャスト>
ロイ・クローニン大尉(ロバート・テイラー):納谷悟朗
マイラ(ヴィヴィアン・リー):武藤礼子
キティ(ヴァージニア・フィールド):富永美沙子
*公爵(セシル・オーブリー・スミス):済みません。北村弘一さんかも?と書いたのですが、段々千葉さんに思えてきました。
要するに全くアテにならないので、忘れて下さい。(苦笑)
ロイの母親(レディ・マーガレット、日本語版では何と呼ばれていたか忘却しました)と、バレエの先生の吹き替えもとても良かったのですが、残念ながらキャスト失念。
*キャスト詳細を追記に載せています。
http://sun.ap.teacup.com/nayagorofan/47.html
***
メロドラマの金字塔「哀愁」です。
ヴィヴィアン・リーが「風と共に去りぬ」の後に最初に主演した映画で、あの芯の強いスカーレット・オハラとは全く違う役で注目された作品です。
ロバート・テイラーはとてもハンサムですが、役者としては普通。
有名なのはこの「哀愁」ともう一つの代表作である「クオ・ヴァディス」(注2)、そしてグレタ・ガルボと共演した「椿姫」(注3)ぐらいでしょうか??
あとはB級西部劇や、史劇も多いです。
ロバート・テイラーは悟朗さんは持ち役ながら、「クオ・ヴァディス」も「椿姫」も担当されませんでした。
「哀愁」での彼は、イギリス貴族のお坊ちゃん。
ヴィヴィアン・リーの方は貧しいバレリーナ。
第一次大戦中に恋に落ちる二人。
そして最後は可哀想で思いっきり泣かせてくれる映画です。
この作品での悟朗さんは完全な二枚目で、それは素敵でした。
有名な駅のシーンが二つ。
一つはクローニン大尉が急遽前線へ戻る事になり、お別れをするためにマイラが駅へ駆けつけるシーン。
列車がすでに走り出していて、やっとの事で彼に一目会えるというシーンです。
走る列車を追いかける彼女。
こういうシーンは後で結構見かけましたが、これが元祖なのでしょうか?????(不明。笑)
「ロイ!」「マイラ!」と呼び合うのが、印象的でした。
もう一つは、戦死したはずのクローニン大尉が帰って来るシーン。
駅にいるマイラは彼を見つけて驚愕します。だって彼女がそこにいた理由は・・・(ネタバレなので、書きません。笑)
ロイの方は、「僕が帰って来るのが、どうしてわかったの??」と言う感じで、無邪気な人。
彼はそう言えば、最初から最後まで、結構無邪気な性格でした。
お坊ちゃんだからでしょうか?
悟朗さんが優しい役で素敵でした。
マイラはロイを見かける直前まで、艶然と流し目を送っていました。
ヴィヴィアン・リー/マイラは、自分の美しさをちゃんと知っていたからこそ、ああいう表情が出来たのだと思います。
ロイを見つけた時の目の演技も凄いです。
「他に誰かいるんだね?・・・僕が死んだと思って・・・いるなら諦める。言ってくれないか・・・。」
こういう様なセリフを、脳内で音声再生出来るほど、好きな映画でした。(笑)
このセリフは、駅で再会した後、マイラに会えてとても喜んでいたロイが、悲しそうなマイラの態度を心配して言った言葉だったと思います。
それに対する彼女の答えが
「そんな人、いるわけないわ。私が愛したのはあなただけよ。」
100パーセント完璧なメロドラマです。(笑)
ヴィヴィアン・リーのマイラがとても可愛らしい感じでしたが、武藤さんが本当に良く雰囲気を出して演って下さっていました。
富永さんのキティは、さっぱりした感じで、姉御っぽくて、好感を持ちました。
最初から最後まで彼女はマイラの本当にいい友人でした。
原題は「ウォータールー橋」。
ウォータールー橋とウォータールー駅が特別な意味を持って登場します。
そこは、クローニン大佐となったロイが、若き日に愛したマイラを想う所。
そこは、二人が出会った所。
戦場へ去るロイをマイラが見送った所。
マイラが帰って来たロイを出迎えた所。
そして悲しい結末を迎える所。
すべてがウォータールー橋(または駅)に繋がっていると言う、なかなか洒落た構成です。(内容は悲しいですが。)
私はこの映画をずっと後になって原語で観たのですが、ロバート・テイラーはスコットランドの名門の出身と言う設定なのに、完全にアメリカ英語だし、仕草も何もかもまるっきりアメリカ人でした。(笑)
ヴィヴィアン・リーの方は貧しいバレリーナ・・・でも、彼女はイギリス英語で、しかも可憐で気品がありました。
まわりと比べてロバート・テイラーの演技が普通なのが、逆にチャーミングでした。(笑)
最初の方の、空襲の後にマイラが劇場へ戻るシーンで、ロイが、今夜のバレーを見れたらいいのに・・・と言う場面があります。
ロバート・テイラーがそこの部分をサラッと言い流していたのを見て、悟朗さんがじっくり素敵に「あなたのバレーを観たい」って吹き替えて下さっていたのを思い出しました。
悟朗さんのクローニン大尉はロバート・テイラー本人より、さらに魅力的でした。(笑)
悟朗さんの吹き替え版、本当にもう一度拝見したいです。
(注1)「哀愁」初回放送年1972年 自称吹替評論家様調べ
(注2)「クオ・ヴァディス」ロバート・テイラー(瑳川哲朗)デボラ・カー(水城蘭子)
別バージョン:ロバート・テイラー(小林修)
小林版は自称吹替評論家様にご教示頂きました。いつも本当にありがとうございます。
(注3)「椿姫」ロバート・テイラー(堀勝之祐)
自称吹替評論家様、ありがとうございました。
「椿姫」の日本語版があったとは、ご教示頂くまで全く知りませんでした。
***
文章を少し修生しています。(2012年10月4日)
(1940年作品/1972年テレビ初放送) (注1)
Waterloo Bridge
役名:ロイ・クローニン大尉/大佐(ロバート・テイラー)
マイラ(武藤礼子)、ロイ(納谷悟朗)
結婚を決め、教会を訪れた二人です。
(2012年10月4日、写真を追加しました。)
<キャスト>
ロイ・クローニン大尉(ロバート・テイラー):納谷悟朗
マイラ(ヴィヴィアン・リー):武藤礼子
キティ(ヴァージニア・フィールド):富永美沙子
要するに全くアテにならないので、忘れて下さい。(苦笑)
ロイの母親(レディ・マーガレット、日本語版では何と呼ばれていたか忘却しました)と、バレエの先生の吹き替えもとても良かったのですが、残念ながらキャスト失念。
*キャスト詳細を追記に載せています。
http://sun.ap.teacup.com/nayagorofan/47.html
***
メロドラマの金字塔「哀愁」です。
ヴィヴィアン・リーが「風と共に去りぬ」の後に最初に主演した映画で、あの芯の強いスカーレット・オハラとは全く違う役で注目された作品です。
ロバート・テイラーはとてもハンサムですが、役者としては普通。
有名なのはこの「哀愁」ともう一つの代表作である「クオ・ヴァディス」(注2)、そしてグレタ・ガルボと共演した「椿姫」(注3)ぐらいでしょうか??
あとはB級西部劇や、史劇も多いです。
ロバート・テイラーは悟朗さんは持ち役ながら、「クオ・ヴァディス」も「椿姫」も担当されませんでした。
「哀愁」での彼は、イギリス貴族のお坊ちゃん。
ヴィヴィアン・リーの方は貧しいバレリーナ。
第一次大戦中に恋に落ちる二人。
そして最後は可哀想で思いっきり泣かせてくれる映画です。
この作品での悟朗さんは完全な二枚目で、それは素敵でした。
有名な駅のシーンが二つ。
一つはクローニン大尉が急遽前線へ戻る事になり、お別れをするためにマイラが駅へ駆けつけるシーン。
列車がすでに走り出していて、やっとの事で彼に一目会えるというシーンです。
走る列車を追いかける彼女。
こういうシーンは後で結構見かけましたが、これが元祖なのでしょうか?????(不明。笑)
「ロイ!」「マイラ!」と呼び合うのが、印象的でした。
もう一つは、戦死したはずのクローニン大尉が帰って来るシーン。
駅にいるマイラは彼を見つけて驚愕します。だって彼女がそこにいた理由は・・・(ネタバレなので、書きません。笑)
ロイの方は、「僕が帰って来るのが、どうしてわかったの??」と言う感じで、無邪気な人。
彼はそう言えば、最初から最後まで、結構無邪気な性格でした。
お坊ちゃんだからでしょうか?
悟朗さんが優しい役で素敵でした。
マイラはロイを見かける直前まで、艶然と流し目を送っていました。
ヴィヴィアン・リー/マイラは、自分の美しさをちゃんと知っていたからこそ、ああいう表情が出来たのだと思います。
ロイを見つけた時の目の演技も凄いです。
「他に誰かいるんだね?・・・僕が死んだと思って・・・いるなら諦める。言ってくれないか・・・。」
こういう様なセリフを、脳内で音声再生出来るほど、好きな映画でした。(笑)
このセリフは、駅で再会した後、マイラに会えてとても喜んでいたロイが、悲しそうなマイラの態度を心配して言った言葉だったと思います。
それに対する彼女の答えが
「そんな人、いるわけないわ。私が愛したのはあなただけよ。」
100パーセント完璧なメロドラマです。(笑)
ヴィヴィアン・リーのマイラがとても可愛らしい感じでしたが、武藤さんが本当に良く雰囲気を出して演って下さっていました。
富永さんのキティは、さっぱりした感じで、姉御っぽくて、好感を持ちました。
最初から最後まで彼女はマイラの本当にいい友人でした。
原題は「ウォータールー橋」。
ウォータールー橋とウォータールー駅が特別な意味を持って登場します。
そこは、クローニン大佐となったロイが、若き日に愛したマイラを想う所。
そこは、二人が出会った所。
戦場へ去るロイをマイラが見送った所。
マイラが帰って来たロイを出迎えた所。
そして悲しい結末を迎える所。
すべてがウォータールー橋(または駅)に繋がっていると言う、なかなか洒落た構成です。(内容は悲しいですが。)
私はこの映画をずっと後になって原語で観たのですが、ロバート・テイラーはスコットランドの名門の出身と言う設定なのに、完全にアメリカ英語だし、仕草も何もかもまるっきりアメリカ人でした。(笑)
ヴィヴィアン・リーの方は貧しいバレリーナ・・・でも、彼女はイギリス英語で、しかも可憐で気品がありました。
まわりと比べてロバート・テイラーの演技が普通なのが、逆にチャーミングでした。(笑)
最初の方の、空襲の後にマイラが劇場へ戻るシーンで、ロイが、今夜のバレーを見れたらいいのに・・・と言う場面があります。
ロバート・テイラーがそこの部分をサラッと言い流していたのを見て、悟朗さんがじっくり素敵に「あなたのバレーを観たい」って吹き替えて下さっていたのを思い出しました。
悟朗さんのクローニン大尉はロバート・テイラー本人より、さらに魅力的でした。(笑)
悟朗さんの吹き替え版、本当にもう一度拝見したいです。
(注1)「哀愁」初回放送年1972年 自称吹替評論家様調べ
(注2)「クオ・ヴァディス」ロバート・テイラー(瑳川哲朗)デボラ・カー(水城蘭子)
別バージョン:ロバート・テイラー(小林修)
小林版は自称吹替評論家様にご教示頂きました。いつも本当にありがとうございます。
(注3)「椿姫」ロバート・テイラー(堀勝之祐)
自称吹替評論家様、ありがとうございました。
「椿姫」の日本語版があったとは、ご教示頂くまで全く知りませんでした。
***
文章を少し修生しています。(2012年10月4日)