心の進む方向を教えてくれるもの、羅針盤。
心の羅針盤は、私たち一人ひとりに備え付けられている装置だと、先日申しました。
そして、その羅針盤の指し示す針は、常に「瞬間」に向かっているとも書きました。
天空の城ラピュタの、ペンダントの光がラピュタの方向を指し示すように、私たちの羅針盤も真実に向かって、気を放っているのです。
この比喩から己を見ていきましょう。
私たちのなかにある羅針盤とは何か。
先日すでに書きましたが、それはペンダントのような小さなものではなく、私たちの身体丸ごとが羅針盤となっているのです。
身体の感覚。
それは、羅針盤が、今いる位置を感知して作動している訳です。
目を開けても、眼を閉じても、私たちは様々な感覚を受信している。
全身で感じられる感覚。
それはあなたの羅針盤が作動している証しです。
では、ラピュタのペンダントが指し示す光に相当するものは何でしょう。
青い一本の光の線が方向を指し示してくれるわけではありませんね。
私たちの羅針盤は光を放つわけではありません。
その代りに、進む道の前後に苦と楽を備え付けたのです。
進む道を目で見ることは出来ませんが。
前に進んでいるか、後ろにさがっているかを、心に感知させてわかる仕組みを作った訳です。
光の線の代わりに、私たちの羅針盤は方向性、ベクトルを感知することで進む方向を教えてくれるのです。
方向性を間違えたら、苦悩が現れる
真実に向かう方向には喜びが現れる
これが心の羅針盤が放つシグナルなのです。
苦悩は、私たちを痛めつけるために存在しているのではありません。
それは私たちを導くためにあるのです。
羅針盤が放つサインなのですね。
ですから、私たちは苦悩を忌み嫌ったり、喜びに執着してしがみついたりしてはいけないわけです。それは単なるシグナル。
シグナルを忌み嫌っていては、道を誤りますし、しがみついいて手放さなければ先に進めません。
私たちの目的は羅針盤のシグナルに一喜一憂することではなく、その指し示す方向に進むことです。(もちろん人間として、その行程を味わいなから、創造を楽しみながら)
どこに?
羅針盤の指し示す場所。そこに真実の世界がある。言葉で表すと、「瞬間」「今」です。
心身を丸ごと羅針盤にしてでも行き着かなければならないほど重要で貴重な場所。金銭に変えられない至福の場所に帰らなければなりません。私たちはそのために進む道を示す装置を持って生まれてきたのです。
次回は、そんな「今」この「瞬間」に対する理解を深めてみたいと思います。
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