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私はただを見つめるしかない。
それは私が得た理解の最大のものだ。
苦悩から逃げたら、最悪の結果になる。増殖して何倍にも膨れ上がる苦悩に飲み込まれてもがく以外に道はなくなるのだ。
苦悩と戦ったら、どこまで行っても勝利はない。ほんの一握りの偉人がそれを成し遂げるかもしれないが、いばらの道を歩めない私のような人間がつかむ勝利はいつも泡のように消える。
苦悩を懐の中に入れたままにしていると、人は腐ってしまう。
苦悩がやってきたら注意深く見守るしかない。
心は苦悩がやってきたその時、それに耐えるだけでエネルギーを使い尽くす。胸の痛みに自己嫌悪の鎖をかけて、満身の力を注いでブレーキをかけながらアクセルを踏んでいる。爆発して粉々になっても抜け出せない密閉された牢獄に押し込まれるブラックホールだ。
アクセルから足をはずせ。ブレーキの手を広げて、苦悩そのものから目をそらさないで注意深く見つめるのだ。すると何が起こっているのかが見えてくる。
苦悩はいつまでも続かない。勇気をもって手を出さず、ただ眺めるだけにしていれば、やがて苦悩に耐えるためのエネルギーは必要なくなってくる。その時、目をそらさなかった者だけが、そこに何が起こっていたのかを見ることができるのだ。
私はそうして、やってくる苦悩に耐えた。
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