縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

矢尻つくり・・・気軽にできる打製石器入門!

2014年09月27日 07時40分35秒 | こんなモノ作った!

冬になって暇になったら工房に籠って練習しようと思っていた矢尻作りだが、何年も暇にならないので、ぬなかわヒスイ工房の仕事の合間に開始した。


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矢尻作りの道具はシンプル。
黒曜石を叩いて小割するハンマー兼整形道具の鹿の角だけである。

木のハンドルが付いた道具は、私の縄文の師匠である古代技術研究家の関根秀樹先生のそのまた師匠である、和光大学名誉教授の岩城先生が誰でも気軽に矢尻作りができるようにと考案した、銅線を嵌め込んだ鹿角の代用品。

黒曜石は天然ガラスなので、硬い石や金属製品で加工しようとすると粉々に砕けてしまうので、原始人達は大割は石のハンマー、小割と整形は鹿角で打製石器を作っていたらしい。

しかし現代人が鹿角を入手するには難しい。
第一、どこで鹿角が買えるのか???

そこで岩城先生が考案したのが、銅線利用の鹿角の代用品という訳だ。
実際、使い比べると代用品のほうが扱いやすいのだ。

ユーチューブで検索したら、外人が同じ道具で打製石器を作っていたので、岩城流が外国まで広がっているという事・・・流石である。

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左から栄養ドリンクの空き瓶、青い日本酒の空き瓶、クリスタルガラス、右端が黒曜石で作った矢尻。完成度は60点くらいかな?

黒曜石は購入品なので、練習はガラス瓶で行う。
ガラス瓶のほうが硬いので、これで練習しておくと黒曜石の加工はずっと楽。

矢尻が満足できるレベルになったら、次はナイフを作りたい。
「もののけ姫」の主人公、アシタカが胸に下げている「珠」とは、黒曜石のナイフ。
アシタカナイフが目下の目標だ。
この冬までに完成させたいもんだ。