石川県のフリースクール、ワンネス一行18名が糸魚川にやってきた。
5月に案内した親不知の海の美しさに感動して、一泊二日の予定で素潜り体験会のコーディネートと講師を依頼されたので、せっかくだから宿泊先は長者ケ原遺跡の復元竪穴住居を推薦した。
国指定縄文遺跡といえども、長者ケ原遺跡の竪穴住居は教育委員会に使用許可願を申請して受理されさえすれば宿泊可能なのだ。
一応、教育目的だから夜には私の「海のヒスイロード検証実験航海記」のお話会もした。
飲食や火の扱いは、遺跡公園入口にある体験学習棟で行う事が竪穴住居キャンプのルール。
学芸員さんはウルル(糸魚川弁でブユ・ブヨ・ブト類のこと)や蚊が凄いですからと忠告してくれたが、復元住居内は週に一度は虫除けに石囲い炉で焚火をして燻している為なのか虫に悩まさる事はなく、快適だった。
遺跡は標高90m前後の高台にあるせいか夜は涼しく、今回もタオルケットだけで寝た人は寒かったと言っていた。
5年ほど前にも縄文キャンプしたのだけど、その時は五千年前のヒスイ職人の先輩に敬意を表して南西端の20号住居に宿泊したので、今回は遺跡公園北西端に位置する1号住居に宿泊してみた。
そこで新たな発見!
午前4時半、1号住居の入り口から差し込む朝日で目覚めた。
表に出てみたら東から昇る朝日が真っ先に1号住居を明るく照らしている。
午前5時にはこんな感じで1号住居のみに朝日が当たっていたが、他の住居群はまだ夜の闇の気配を残していた。
つまり1号住居は、長者ケ原遺跡の竪穴住居群の中で最初に朝日が照らされ、最も日照時間が長い立地条件!
1号住居付近は中期中葉の住居密集箇所に位置するとの事だが、その謎が解けた気がする。
今後は冬至、夏至、春分、秋分の日の出と日の入りを確認していくのが課題ですな。