2017年10月8日に長者ケ原遺跡で起こった奇跡の夜。
「ヒスイ製クリスタルボウル奉納演奏会in長者ケ原遺跡」の当日である。
牧野さん撮影のセッティング状況・・・後ろは掘立柱建物。
演奏会直前に雲が広がってきた・・・糸魚川市街から来た聴衆が海岸部は小雨だったと言っていたが、なんとかなるぜ、と心配しなかった。
前夜と翌日の夜は小雨、当日も海岸部だけ小雨。
でも長者ケ原遺跡上空だけぽっかり雲が開いてオリオン座が煌いていた。
ヒスイ製クリスタルボウル奉納演奏会は、市外県外から多くの人が参加。
市内からは糸魚川タイムズの記事を読んだ市民、同級生も当日飛び入り参加でやって来た。
牧野さんも「普段は屋外で演奏しないけど、ここは音の響きがいいよう!」と演奏していて非常に気持ちよかったそうだし、聴衆のなかには感動で嗚咽が止まらないという女性もいた。
あまりこういった事は公表したくないので詳細は明かせないが、演奏中と演奏後に竪穴住居で宿泊した人など、不思議な体験をした人が何人かいたようだ。
ボランティアスタッフの加藤さん撮影。照明は自宅からかき集めてきたLEDライトだけで心もとなかったが、ちょうどいいという評判で一安心。
最後の挨拶で「この遺跡は中期を最盛期としたヒスイ加工拠点遺跡で、五千年前にここで加工されたヒスイが青森県の三内丸山遺跡まで日本海を運ばれましたが、演奏した掘立柱建物は、日本海側の豪雪地帯特有の遺構で、集会場や共同作業場、斎場や祭りに使われていたと推測されています。
祭りで音楽が奏でられ、踊りを踊っていたかもしれない場所なんです。
長者ケ原遺跡は三千五百年前まで細々と続きましたが、少なく見積もっても四千年前のご先祖と同じ場所で音楽が奏でられ、聴衆がいる事になります。
きっとご先祖も喜んでいるに違いありません。皆さん、有難うございました。」という言葉が自然に出てきて、胸がいっぱいになった。
演奏会直後から来年も是非!という声が多数・・・牧野さんも凄い体験をしたとノリノリ・・・どうする(笑)
長野県の猟師、向井さんが持参してくれた猪肉で縄文鍋を作って食した・・・美味し
盛況の内に散会した後、向井さん一行を海に案内。1週間来客を接待し続けてガス切れ状態になった私も、濡れる事を厭わずダム作りする天真爛漫な子供たちを観て癒される。損得抜きの無垢な行為って大事だと実感する。
献身的なボランティアに支えられ、牧野さんの好意に甘え、先祖と共に縄文の風に吹かれたヒスイの響きに包まれた時と場。
ヒスイとヒトのモノガタリ「ヒスイ製クリスタルボウル奉納演奏会in長者ケ原遺跡」の巻、一巻の読み終わりでございます。
二度とない一期一会の空間でした・・・。