大首飾り243点すべて製作完了。
特別な感情の昂りや揺れなどはなく、淡々と仕事して、当たり前に終わった。
思えば去年の今頃から資料を集め始め、製作にほぼ6カ月を要したが、その間は安眠したことは無かったように思う。
今日の昼寝は久しぶりに夢も見ずに2時間も熟睡できた。
とにかく眠い。
今の心境は、歓喜や達成感などではなく、感情の起伏のない静寂、そして虚ろな感じ。
ベトナム戦争の取材で、ベトコンに完全包囲されて200名の部隊中、17名生き残った直後の憔悴した開口健の有名な写真、あんな感じに近い。(グーグル画像より)
これから243点を繋げる作業になるが、これまた要研究。
見ず知らずの方からお見舞いにと贈り物があったり、熱烈に応援してくれる人がいたり、多くの人と出会った1年。
大首飾りを作る以前は、人並みの技術は持っているという自負があったが、切子玉作りで基本が出来てない事を完膚なきまでに思い知らされたのだ。
そのお陰で技術の発見や習得がいくつもあったし、出土品を作った古の職人の意図を探る観察眼も多少なりとも鍛えられた。
だから大首飾り以前と以後では作風に変化が生まれた。
一喜一憂の1年間。
ちょっと大人になった気がする。