ドブネ大工さんの道具類を寄贈したご縁で、氷見市立博物館のH先生から「ドブネをつくる」書籍とDVDが贈られてきて、その詳細な記録に驚愕。
ドブネは男鹿半島から石川県の日本海で発達した、丸木舟に由来する「オモキ造り」の定置網の漁船で、糸魚川でも使われていたし、押上区にはドブネ大工さんもいた。
板材同士を密着させるために接合部に薄い鋸を入れる「アイバスリ」や、接着剤はウルシを使うなど動画で詳しく紹介されている。
これほどの記録を糸魚川市と同じ人口の氷見市が世に出したということにも驚くが、文化財保存に対する熱意、本気度が半端ない。
私が所持していたドブネ作りの道具類は、ドブネ大工さんの遺族から捨てるには忍びないと頂いたのだが、個人所有では日の目を見ることなくいつかは逸散する恐れがある。
残念ながら糸魚川市には民俗資料館もなく、漁船関連の研究に熱心な氷見市立博物館に寄贈した経緯がある。
この点、糸魚川は考古学と地質学以外には冷淡ですな・・・昔の貴重な道具類が燃やされたり捨てられたりしています・・・。
船作りや木工に興味のある方、ぜひとも氷見市立博物館にお問合せください。とにかく面白いです。