イベントと来客がひと段落したので、たまの親孝行でお袋を外食に連れ出した。
糸魚川大火で焼失し、再建した老舗そば屋の泉家さんに連れて行ったら、ウオ~ンと海鳴りが聴こえてきそうな海の絵が飾ってあった。
糸魚川高校の美術部時代の麻績勝広先輩の絵だと直感してサインを確認したら、まさしくOmiとサインされていた。
トイレの前にも先輩のヒスイの絵が飾ってあり、やはり韻々と静寂な音を感じる。
ドキュメンタリー映画「くじらびと」の石川梵さんの写真からは、人物の息遣いや風景の湿度や温度を感じる。
観た者に視覚以外の感覚を働かせ、いつかどこかの遠い記憶を辿らせ「懐かしい」と感じるのが不思議で、我もかくありたしと思う。
冷たく堅いヒスイなのに、温かく柔らかく感じ、なんだか懐かしいと感じて貰えたら、これは嬉しい。
泉家さんでは絵を鑑賞する愉しみも増えた。
追記
旅行作家でありイラストレーターでもある蔵前仁さんが、SNSに投稿した同じ記事を読んで麻績先輩の絵に感銘を受けてネット検索までしてくれたそう。
「ゴー・ゴー・インド」など多数の旅本の出版により、私の世代のバックパッカーには絶大な人気のある蔵前さんを感動させるなど流石に麻績先輩!