縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

勾玉探偵、弓矢探偵になる・・・大田区立郷土博物館企画展「矢を放て!」探訪記

2024年11月29日 07時07分25秒 | 縄文
糸魚川翡翠展2024が終わったあと、大田区立郷土博物館で開催中の企画展「矢を放て!」を堪能。
常設展入場無料!すごい内容なのに企画展のみ500円という安さ。国立博物館で開催中のはにわ展が長蛇の列と聞いて諦めたが、大田区立郷土博物館は裏切らない!w
 
どうやって知ったのか、受付してたら多忙な斎藤学芸員がかけつけてくれて、30分ほど立ち話しで前回の「大勾玉展」に感銘した旨を伝え、勾玉と弓矢談義ができたのが僥倖。
図録も充実している。帰宅後にコタツにはいって読んでいるがいつの間にか睡眠学習・・・これが愉しいのよ。
 
弓矢もわかっているようで謎は多い。例えばアイヌの仕掛け弓(アマッポ)に使用されるトリカブト毒が、なんで本州で使われなかったのか?
アイヌの弓と和弓では形状もちがうのは何故だろうか?
弓の素材
 
この件については中国で生まれ、朝鮮半島から移入した高さ5センチほどの馬鐸が、日本列島で巨大化して銅鐸となっていったように、外来物が文化のフィルターを通すと、ある種の美意識によって取捨選択と変容すると説明できるが、斎藤学芸員も同じ意見だった。
矢の素材は時代によってちがうのよ~。
 
「大勾玉展」と同様に、縄文から現在に至るまでの系譜がわかりやすく展示されていたが、またもや新たな謎が浮かび上がってくる。
 
時代ごとの遺物の行間のモノガタリに正解はなく、系譜から伺い知ることしかできない。
 
より確からしさを求め続けて迂闊なことを言えないのが考古学者で、自由にモノガタリを語ることができるのが、わたしのようなアマチュアの歴史探偵。
 
それが系譜を無視して、都合よく情報を切り張りしたモノガタリをするとニュー・アカデミーおじさんと呼ばれるから自戒しておりますw