スピリチュアル系のトンデモ本のような表紙だけど、柳田邦男門下らしき民俗学者?によるヌナカワ姫の研究本。
この本の特筆すべき点は、民俗学者らしく地域ごとの口碑と神社・遺跡名を列記していること。
例えば信州でヌナカワ姫の痕跡を調べたかったら、当該地域の遺跡と神社を訪ね歩るくガイドブックに使える訳デス!
概ねの糸魚川市内の口碑は、出雲侵攻以前の黒姫山に関する伝説と侵攻とその結果、破れてヌナカワ姫が逃避行の末にお隠れになった伝説。
糸魚川以外の県内では、出雲から逃れてきたヌナカワ姫伝説と機織りの神様であるといった類いの伝説、信州ではヌナカワ姫が姫川沿いに小谷まで逃れ、川に身投げしたので姫川と呼ばれるようになったといった類いの伝説。
後半から総括として、最新の考古学では首を傾げたくなるような民俗学的な展開になっていく点が少し残念!
真面目な研究本なのに表紙絵を見て、諸星大二郎の伝奇漫画ですかぁ?といったヤツもいるくらいで、この点も損をしているような( ´艸`)
それでも郷土史家やスピリチュアル系タイターにありがちな、都合のいい情報だけピックアップして〇の可能性がある!と、自説を展開していく結論ありきのトンデモ本の類いでは断じてありません!
このところヌナカワ姫姫関連の書籍に増えてきておるますネ・・・。
残念ながら古本市場にも出回っていない絶版本で、仕方ないので必要な部分だけJPEGコピーして保存しております、ハイ。
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