Mars&Jupiter

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上星川から二俣川まで、ジンマンのベートーヴェンの「コリオラン」序曲、そしてパーヴォ・ヤルヴィ

2007-07-08 07:47:12 | ベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲
昨日は上星川から二俣川までの間を歩く。
途中聴いたのは1770年生まれのベートーヴェンの序曲集。

ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団の演奏で
かなり前に買ったものの今まで聴いていなかった。
ここではヘンレ社出版の新全集版楽譜を使用しているようで、
ティンパニと金管楽器に古楽器を採用しているようだが、
色々なところでこの演奏のことについての感想をみると、
交響曲を含め、色々と賛否両論あるのがおもしろい。

聴いた私なりの印象は、スリム化したベートーヴェン。
偉人として作り上げてこられた今までの固定観念を捨て、
重厚さやスケールの大きさを追求する従来の演奏を見直し、
徹底的にダイエットして、余計な贅肉をとった
軽快な速さで演奏されるベートーヴェンという感じである。

この演奏を聴くとメユールの音楽とベートーヴェンの間の
同時代性も、より認識でき、理解しやすくはなる。
あとは演奏の好みであり、その重厚さにかけた爽快な演奏を
受け入れることができるかどうかの問題であるのだろう。
数々ある演奏の中で、どれが正統な演奏かどうか。
ベートーヴェンの「正統な演奏」というのがいつ作られたかは、
一つの問題であり、つまりはどこかでその「正統な演奏」は、
いつの時期かの聴衆を含めて作られたものである。
それをいつに求めるのかは、空虚な論争に思えてしまう。
結局今を生きている我々がどの演奏がいいかの問題で、
これはこれでいいじゃんといえばそれで終わってしまう。

好みの問題でいえば、私はこのジンマンの演奏は興味深い。
確かに「エグモント」序曲や「コリオラン」序曲、
そして「レオノーレ」序曲の第1番から第3番を聴くと、
スケールの大きさが薄れて物足りなく感じたりもする。
でも新しい発見もあったりするので、
これはこれでいいのかなという感じもするのだ。

個人的には「コリオラン」序曲の演奏については、
昨年みなとみらいホールで聴いたパーヴォ・ヤルヴィ指揮の
ドイツ・カンマーフィルハーモニーの演奏が忘れられない。
2006年の交響曲全曲演奏のツィクルスで聴いたのは、
5月26日(金)の交響曲第1番~第3番と
5月27日(土)に行われた交響曲第6番、第7番の演奏で、
演奏会として断然よかったのは5月26日(金)である。
どちらの日のアンコールで演奏されたかは忘れてしまったが、
「コリオラン」序曲の演奏がよかった。
今年もパーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィルの演奏会が、
7月20日(金)に横浜みなとみらいであるようだ。
曲目は「コリオラン」序曲と交響曲第4番と第7番。
交響曲第4番は昨年聞いていないからなあ、どうしよう。
コメント
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