Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ハインリヒ・イグナツ・フランツ・ビーバーの描写的なヴァイオリン・ソナタを聴きながら中目黒から渋谷まで

2009-08-05 05:51:47 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は東横線の急行の電車の中で、偶然大学時代の先生にお会いした。
現在は某大学の学長を務めている先生であるが、
こんなところで会うとは思わず、ついついいろいろな話をした。
中目黒で下車したのでそれまでの短い時間であったが有意義な時間であった。
その中目黒駅から渋谷にあるバー、バルキーニョまで歩きました。
歩いた時間は32分ほどで、ちょうどいい時間であった。
ガラというお店で食事をし、2階のバルキーニョに行ったが、
これらの店は渋谷の隠れ家的なお店でいい。
何しろ駅中心の雑踏とは無縁で、落ち着いて酒を飲み、
食事をすることができる大人の店という感じである。

ガラではオードブルやサラダ、ズワイガニのパスタなどを食べたが、
どれもこれもおいしく、バルキーニョで飲むカイピリーニャもうまい。
ついついウィスキーまで飲んでしまい、
音楽の話をしているうちに、時間が経つのを忘れてしまった。
途中聴いたのは、1644年生まれのビーバーの作品。
彼の略歴については、協奏曲・管弦楽編で触れたので、省略する。
描写的なヴァイオリン・ソナタイ長調の作曲年代は分からない。
ヴァイオリンと通奏低音のために書かれたこの曲は、
標題音楽の代表的な作品の一つとして有名である。
今回のCDはアリス・アーノンクールのヴァイオリン、
ヘルベルト・タヘツィのチェンバロの演奏による。

曲は、アレグロは華やかなヴァイオリンの響きの中、
フランスの宮廷的な音楽がまず展開される。
ナイチンゲールはヴァイオリンがその鳴き声を模倣する。
いったん宮廷風の音楽に戻り、かっこうの鳴き声がヴァイオリンにより、
模倣されるが、その技法はあざやかである。
続く蛙、アダージョ、雌鳥、雄鶏、プレスト、うずらは、
それぞれが短いのでどれがそうなのだろうというのが分からない。
鳥の声の模倣は多少分かるが、蛙はどの部分がそうなのだろう。
猫は、ずれ下がっていく音が猫の甘えたような声を模倣し、
一回聴けばすぐに分かり、作曲者のユーモアなセンスを感じる。
マスケット銃士の行進はバッタリアにも登場する旋律が奏される。
最後のアルマンドは今までの描写音楽が何事もなかったかのように、
優雅で気品のあるいかにもバロック的な音楽が奏される。
ビーバーの作品はこういったところが聴いていて楽しい。

なお、今回までとりあげたバロック音楽器楽曲・室内楽曲編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/baroque_chamber_music_cd.html
参考にしていただければ幸いです。
コメント
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