Mars&Jupiter

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マルコ・ダ・ガリアーノの歌劇「ダフネ」を聴きながら、二俣川から西谷まで歩く

2009-08-30 07:13:50 | バロック音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
ずっと昔にCDで買った音楽寓話劇「ダフネ」をこの際にと思い、
本格的に聴いてみようと思いウォーキングの途中は、
1582年生まれのマルコ・ダ・ガリアーノの作品を聴いてみた。
メディチ家の宮廷楽長で活躍した彼は、
当時の最も重要なポストにあった作曲家だが、
現在ではあまり知られていない人物である。
歌劇「ダフネ」は、ガリアーノの代表作であり、
リヌッチーニの田園詩劇に基づくこの作品は、
1608年に作曲され、初演も大成功をおさめた。
アルトがダフネとヴェーネレ、ソプラノがアモーレとニンフ、
テノールが使者(ティルシ)、バリトンがアポロとオヴィーディオを演ずる。
バスの2人は、羊飼いで登場するようだ。
今回聴いたCDは、ノーマ・レーラーのアルト、
バルバラ・シュリックとイネ・コレッカーのソプラノ、
ナイジェル・ロジャーズのバリトン、イアン・パートリッジのテノール、
デヴィッド・トーマスとベルトルト・ポッセマイアーのバス、
ハンブルク・モンテヴェルディ合唱団、ユルゲン・ユルゲンスの指揮、
ハンブルク・カメラータ・アカデミカの演奏である。

ギリシア神話に基づくこの作品は、最初オーケストラ全体で、
ルネサンス的な部分を残した短いシンフォニアが演奏される。
プロローグはオヴィーディオによる歌で、
その間にシンフォニアの音楽が様々な楽器で挿入される。
第1場は2人の羊飼いのあと、ニンフ、使者と続き、
羊飼いと、合唱そしてニンフ役の二人が交互に入る。
そのあと羊飼いと使者の歌が続くが、
舞台裏の歌がこだまのように最後の語を繰り返す。
そのあとは合唱が入り、いよいよアポロの登場となる。
そのアポロの独唱が終わると合唱が入り
2人とニンフと羊飼いも入り合唱が繰り返され、第2場に入る。
第2場ではキューピッド(アモーレ)とヴィーナス(ヴィネーレ)に続き、
アポロが入り、キューピッドとのやりとりが続く。
このあたりがアポロにキューピッドからかわれる場面であろう。
その仕返しとしてキューピッドは、アポロに相手を恋する矢を放ち、
ダフネに相手を疎む矢を打ち込むことになる。

第3場は、ダフネと2人の羊飼いの歌が交互に続き、合唱のあとに、
恋するアポロが登場し、ダフネに求愛する場面となる。
そしてそのあと使者とキューピッドと羊飼いが歌い、合唱が続く。
第4場はキューピッドとヴィーナスのやりとりが続き、
羊飼いと合唱による歌によって第4場は華やかに終わる。
第5場は、使者と羊飼いのやりとりが続く。
ニンフの独唱のあと、2人の羊飼いの歌が続き、
合唱による悲痛な感じの歌となる。
執拗な求愛に対してダフネは父である川の神に頼み、
月桂樹に姿を変えるという話はこのあたりに関係するのだろうか。
第6場は使者の歌に続き、アポロンの歌となるが、
月桂樹に姿を変えたダフネを知って愛を失ったアポロが、
そのことを悲しみ、月桂樹の枝から月桂冠を作り、
それを永遠の愛の証とするところがこのあたりだろう。
ここは独唱者の歌の聴かせどころだろうと思う。
最後は合唱全体と独唱者たちの歌となり華やかに終わる。
コメント
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