温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

草津温泉 関の湯

2021年02月17日 | 群馬県
前回に引き続き上州・草津温泉を取り上げます。批判を承知で申し上げますと、各地の温泉共同浴場が大好きな私も、なぜか草津に限ってはあまり気分が高揚しないんです。生来の天邪鬼である私は、全国から訪ねてくる温泉ファンや観光客の足跡があまりにも多い草津の共同浴場を、条件反射的に敬遠してしまうのかもしれません。これは別府の温泉にも言えることであり、それゆえ拙ブログは草津と別府の記事が弱いのですが、とはいえ拙ブログは自分の入浴記録のみならず、読者の方からアーカイブとしてご活用いただいていますので、無理のない範囲で記事にしております。今回取り上げる浴場も、なぜか今までブログで記事にしていなかったので、落穂拾い的な意味合いも込めましてアップさせていただきます。


(2020年1月訪問)
今回取り上げる共同浴場は、湯滝通り(西の河原から湯畑に向かう一方通行)に面して建つ小さな浴舎「関の湯」です。通りと並行に横長の立派な幕が下がっているので、そこそこ大きな浴場なのかと思いきや、実際に入ってみますと奥行きが全然ないので、あまりの狭さにびっくりするでしょう。私はいままで何度かこの「関の湯」に入っていますが、利用する度に、こんなにコンパクトだったっけ?と驚いています。


スペースの関係で、一度にたくさんの人が入浴できませんから、定員が設定されています。下足場から脱衣室に上がる扉には「定員3名」と記されていました。


草津の共同浴場ですから、当然無人。
脱衣室は2畳あるかないか。定員3名のお風呂ですから、棚に用意されているカゴの数も3つです。


ロッカーが無い代わり、脱衣室にはこのような「貴重品袋」が用意されており、入浴の際にはこの袋に財布や鍵などを入れ、浴室に持ち込んで自分で管理します。この方法は草津の各共同浴場で共通しており、それだけ不用心な(もしくは不埒な)観光客の利用が多いということなのでしょう。


当然ながら浴室もコンパクト。湯船は詰めて2人しか入れず、また洗い場は1人分しかスペースが無いため、3名という定員設定は至極理にかなっています。


モルタルでできた浴槽は2人サイズで、台形のような形状をしています。草津の一部の共同浴場では、酸性による腐食を防ぐための塗装が施されており、そのため浴槽が妙に色鮮やかに染まっていることがありますが、こちらの浴槽はそのようなことはなく、至って地味で実用本位な造りです。
湯口から湯畑源泉のお湯が投入されており、バルブが付いているので投入量を調整することができます。また水道のホースで加水することも可能です。私が訪問した時は、前に入ったお客さんが加水しすぎたらしく、妙にぬるかったので、水を止め、バルブを開けて、ちょっと熱めの湯加減にしてから肩まで湯に浸かりました。2人サイズの浴槽とはいえ、男の図体では少々狭いように思われます。一方、一人で入るならばゆったりできる貸切風呂サイズ。
他に入浴客がいないことを確かめてから入りたい可愛らしい共同浴場でした。


湯畑源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉 51.3℃ pH2.1 自然湧出 溶存物質1.65g/kg 成分総計1.69g/kg
H+:8.91mg(36.54mval%), Na+:56.0mg(10.06mval%), Mg++:36.3mg(12.33mval%), Ca++:73.5mg(15.16mval%), Al+++:43.8mg(20.14mval%), Fe++:17.5mg,
F-:9.9mg, Cl-:311mg(35.63mval%), Br-:1.3mg, SO4--:640mg(54.16mval%), HSO4-:192mg(8.04mval%),
H2SiO3:216mg, H2SO4:4.3mg, CO2:36.7mg, H2S:7.1mg,
(平成25年5月15日)

群馬県吾妻郡草津町草津

18:00~22:00入浴不可(清掃時間14:00~15:00)
無料(もらい湯の姿勢でマナーを守りましょう)
※2021年2月現在、COVID-19の影響で町民以外利用できないかと思われます。ご注意を。

私の好み:★★
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草津温泉 長栄の湯

2021年02月13日 | 群馬県

(2020年1月訪問)
前回記事に引き続き天下の名湯草津温泉を巡ります。前回は温泉街の中心部にあるお宿のお風呂を取り上げましたが、今回は温泉街からかなり外れた町営中島団地の敷地内にある共同浴場をご紹介します。草津好きな温泉ファンの方なら皆さんご存じの「長栄の湯」です。
勘が良い方なら言うまでもありませんが、この共同浴場名は「町営」を瑞祥名称にしただけ。どこか古風な建物が多い草津の共同浴場ですが、この「長栄の湯」だけは三角屋根の近代的なファサードであり、ロケーションといい外観といい、他の共同浴場とは一線を画す特徴を有しています。


三角屋根の建物は公民館などを兼ねており、その1階の一部が共同浴場として使われています。外観こそ近代的ですが、その共同浴場の出入口は「倉庫なのかしら?」と躊躇してしまうほど地味で質素な設えです。なお共同浴場の反対側の空間は、実際に町内会の倉庫として使われているようです。
脱衣室は草津温泉の標準仕様と称すべき造りであり、町民向けの掲示物が室内にたくさんに貼り付けてありますが、さすがに温泉街と違って土地に余裕があるため、他の共同浴場よりもはるかに広くてストレスを感じません。


著しく曇った画像で大変申し訳ございません。この不鮮明な画像を見つつ、想像力を働かせながら記事を読んでください。浴室も他の浴場よりも広く、比較的ゆとりがあります。とはいえ地域住民のための共同浴場ですから、余所者に対して迎合するような飾り気なんてありません。


このお風呂は洗い場が特徴的。カランが無い代わりに温泉のお湯が流れる湯桝が置かれているのです。日本全国の温泉を巡っていると偶に遭遇するのですが、シャワーなどを取り付けない代わりにこのようなお湯を流した細長い湯桝が置いて、そこからお湯を汲んで掛け湯などに使うわけです。ここへ注がれるお湯は後述する浴槽と同じ万代鉱源泉から引いた温泉なのですが、加水によりぬるめに設定されているので、熱い冷たいを気にすることなく気楽に掛け湯できます。また水道水も使える。ただし非温泉の真湯はありませんのでご注意を。

浴槽はライムグリーンの耐酸性塗装が施されたもので、草津の共同浴場にしてはかなり大きく、5~6人は余裕で入れそうな容量があります。浴槽には水栓が設けられており、お湯や水の量を調整することができます。私が訪問した時、地元の方々はすすんで加水を行い、熱めではなく適温を好んでいらっしゃいました。以前は熱いお湯を好んでいたように記憶しているのですが、昨今の草津のお爺様方は健康志向なのかもしれませんね。

先ほども申し上げましたが、こちらに引かれているお湯は万代鉱源泉。香草源泉など一般的に用いられない源泉を除けば草津で最も狂暴且つ刺激の強いお湯ですが、湧出量も尋常じゃないほど多いため、共同浴場をはじめ多くの浴場に引かれています。しばしば「草津のお湯は刺激が強すぎるから嫌だ」というご意見を耳にしますが、おそらくはこの万代鉱源泉のせいではないかと個人的に思っております。私も正直なところ万代鉱源泉はあまり好きではなく、湯船に入ると全身にピリピリとした刺激が走り、瞬間的ですが眉に皴を寄せてしまいました。居合わせた常連のお爺さん曰く、熱いと体に良くないし、草津の湯は入りすぎると湯あたりするから長く入らない方が良いよ、と世間話を織り交ぜながら私に教え、ご自身も長湯することなくサクっと湯あみを済ませて出ていかれました。とはいえ、地元の方から愛されていることには違いなく、私が訪ねた夕方4時頃には次々に常連さんが出入りを繰り返していました。


万代鉱源泉
酸性-塩化物・硫酸塩温泉 96.5℃ pH1.6 湧出量測定せず(掘削自噴) 溶存物質3.30g/kg 成分総計3.32g/kg
H+:26.0mg(54.84mval%), Na+:101mg(9.35mval%), Mg++:57.0mg(9.97mval%), Ca++:102mg(10.84mval%), Fe++:6.31mg, Al+++:47.1mg(11.15mval%),
F-:23.2mg, Cl-:742mg(44.41mval%), SO4--:836mg(36.92mval%), HSO4-:732mg(16.00mval%), Br-:2.9mg,
H2SiO3:501mg, HBO2:18.7mg, H2SO4:48.1mg, CO2:14.7mg,
(平成25年5月15日)

群馬県吾妻郡草津町草津(中島団地内)

24時間入浴可能(清掃時間8:30~10:00)
無料(もらい湯の姿勢でマナーを守りましょう)
※2021年2月現在、COVID-19の影響で町民以外利用できないかと思われます。ご注意を。

私の好み:★★
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草津温泉 旅館するが屋(日帰り入浴)

2021年02月07日 | 群馬県

(2020年1月訪問)
今回記事も引き続き群馬県の温泉を取り上げます。今回は天下の名湯、草津温泉です。湯畑から西の河原通りを歩くと、途中で往来の観光客に対し強制的に温泉まんじゅうを配る鬱陶しいお店の前を通過しますが、その手前にある小さなお宿「旅館するがや」で日帰り入浴を楽しんでまいりました。


玄関の前には日帰り入浴の案内が掲出されています。玄関の左側はお宿が運営する土産屋さんが店を開いているのですが、日帰り入浴する場合は、まずその土産店で料金を支払ってから、宿の玄関より館内へ入ることになります。


玄関から中に上がった廊下には、浴室のドアが3つ並んでいます。いずれも貸切で使えるお風呂であり、宿泊客はもちろん、日帰り入浴の場合もこの3室の中から空いているお部屋を利用します。3室のうち「だいこくの湯」と「えびすの湯」は草津でもおなじみの湯畑源泉を引いているのですが、最も右側の「わたの湯」だけは、その名の通りわたの湯源泉を引いています。入れる施設が少ないことで知られるこのわたの湯源泉は私の大のお気に入りであり、このお湯を引く「ペンションはぎわら」を2回も取り上げているほどですから、今回私は迷うことなく「わたの湯」を利用させていただくことにしました。

私が入室すると、宿の人がドアの表側に入浴中の札をさげてくださいます。複数名で利用することを前提に設計されているのか、脱衣室内は比較的ゆとりがあり、洗面台が備わっているほか、ドライヤーも用意されています。


浴室の戸を開けた途端、草津ならではのすっぱい匂いが鼻孔をツンと刺激してきました。期待に胸が膨らみます。室内には浴槽がひとつ、その左側にシャワー付きカランがひとつ設けられています。


そして浴槽の奥のちょっと高くなったところに、頭上から垂直に落ちる大きなシャワーが設置されています。いかにも増設した感があるこの大きなシャワーはマッサージシャワーらしく、スパイラル状にお湯が出るんだそうですが、私は使っていないので具体的なことはわかりません。


浴槽は2人サイズなので、一人だとかなりゆったり入れます。湯口から湯船に投入されたわたの湯源泉は、私が湯船に入るとザバーっと豪快な音をたてながら勢い良くよく溢れ出ていきました。


ほんのり白濁するわたの湯源泉は、その名前からもわかるように、強い酸性ながらもコットンのような柔らかさと軽やかさを有し、優しく全身を包んでくれます。一度このわたの湯の良さを知ってしまうと、粗削りで乱暴な万代鉱源泉はちょっと敬遠したくなるかも。実によい湯です。あまりに入り心地が良いので、私は湯船に浸かりながら夢の世界へ行ってしまいそうになりました。

日帰り入浴の料金設定がちょっと高く、貸切料金1000円に、利用する人数×1000円を加算した料金が必要となるため、正直なところ利用に躊躇してしまいますが、貴重なわたの湯源泉を貸切利用できるのですから、その点に価値を見いだせれば、十分に利用価値があるのではないでしょうか。


わたの湯源泉
酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物温泉(硫化水素型) 50.2℃ pH2.1 溶存物質1.69g/kg 成分総計1.86g/kg
H+:8.91mg(36.45mval%), Na+:56.3mg(10.10mval%), Mg++:34.4mg, Ca++:76.7mg(15.77mval%), Al+++:44.5mg(20.40mval%),
F-:9.6mg, Cl-:299mg(33.78mval%), SO4--:669mg(55.78mval%), HSO4-:201mg(8.28mval%),
H2SiO3:225mg, H2S:7.7mg, H2SO4:4.5mg, CO2:167mg, H2S:10.5mg,
(平成26年11月5日)

群馬県吾妻郡草津町草津507-1
0279-88-2217
ホームページ

日帰り入浴11:00〜14:00(不定休)
貸切料金1000+入浴料金1000(1人当たり)
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5

コメント (2)
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尻焼温泉 バーデ六合

2021年02月01日 | 群馬県

(2020年1月訪問)
前回記事に引き続き群馬県の尻焼温泉を訪ねます。といっても、今回取り上げる温泉施設は、川の露天風呂を目指すような観光客が訪れることは少ないであろう、里から離れた山の中にある病院施設付帯の福祉施設です。おそらく路線バス等の公共交通機関は無いので、当地へアクセスする場合は車以外に無いでしょう。ゲートから構内に入り・・・


奥の病院エントランスへ。


なお以前は温泉利用専用の玄関もあったみたいですが、現在は閉鎖されていました。


話を戻して、病院のエントランスから館内へ。


館内は病院そのもので極めて無機質。しかも人の気配がほとんどありません。ちょっぴり不安になりながら、廊下の奥にあるカウンターで入浴利用を申し出ると、スタッフの方はすんなりと受け付けてくださいました。料金はこのカウンターで支払います。


この病院は健康増進施設を兼ねており、受付カウンターの近くの窓からは温水プールの様子を見ることができました。もちろんプール利用の場合は水着が必須です。


更衣室もびっくるするほど無機的。あたかも作業場の更衣室のようであり、温泉情緒なんて微塵もありません。これから作業着に着替えるのではなく、裸になって入浴するんだけどなぁ…。ちなみにこの更衣室はお風呂・プール共通であり、それぞれへ行くことができます。


大きな建物に入り、広いプールを見ているので、お風呂もさそがし大きいんだろうなと期待しつつ、脱衣室から浴室のドアを開けると、拍子抜けするほどコンパクトなのでビックリ。いや、中小規模の旅館だったらよく見られる大きさの浴場かもしれませんが、目の前にプールがあることから考えると、スポーツジムのお風呂と捉えても不思議ではないような感じがします。でも室内は綺麗に維持されており、大きな窓からの採光も良好なので、入浴環境自体は決して悪くありません。


洗い場にはシャワー付きカランが3基並んでいます。おそらくシャワーから出てくるお湯は温泉かと思われます(間違っていたらごめんなさい)。


浴槽はタイル張りで1m×3mという細長い造り。上述の大きな窓に面して据えられています。


塩ビの湯口は湯面の中へもぐりこんでおり、温泉は静かに槽内投入されています。なお湯口そばのハンドルを回すとお湯の投入量を調整することができるらしいのですが、そのことを知らなかった私はハンドルについて確認することなく帰ってしまいました(残念)。

さて、この記事では冒頭からここまでネガティブな表現が多く、当施設の関係者並びに施設のファンの方はさぞご気分を害されたであろうと大変申し訳なく思っているのですが、ここからは急転してポジティブ評価だらけになりますので、どうかご勘弁&ご安心を。
と申しますのも、湯船に浸かった瞬間、私はこのお湯の虜になってしまったからなのです。お湯は尻焼温泉からの引き湯。無色透明なので、一見するとこれといった特徴が無いように思われるのですが、肩まで湯船に浸かると石膏や芒硝の香りがほのかに伝わってきます。また湯口のお湯をテイスティングしますと、石膏の味を確認することもできました。なおタマゴ感はありません。湯中では硫酸塩泉らしいキシキシと引っかかる浴感、そして肌の皴に沁み込んでくるかのようなトロミを伴うシットリ感が得られ、じっくり湯あみできる絶妙な湯加減が保たれています。それでいて嫌味な火照りが無く、優しく体に馴染んでくれます。湯使いは言わずもがなかけ流し。引き湯とはいえ、素晴らしい浴感にすっかり心を奪われ、他のお客さんが来ないことを幸いに、しばらく時間を忘れて長湯してしまいました。実に素晴らしいお湯です。病院でお医者さんの面倒にならずとも、十分に体が癒されました。お湯を重視する方におすすめです。


根広共有泉 
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 49.7℃ pH7.65 蒸発残留物1.50g/kg 成分総計1.49g/kg
Na+:181mg, Ca+:270mg,
Cl-:222mg, SO4--:707mg, HCO3-:21.4mg,
H2SiO3:59.1mg, HBO2:12.6mg,
(平成30年10月15日)
加水加温循環消毒なし

群馬県吾妻郡中之条町大字入山1478-5  
0279-95-5711
ホームページ

5~9月→平日15:00~20:00、土日祝13:00~20:00
10月~4月→平日15:00~19:00、土日祝13:00~1900
月曜定休(5~11月の月曜日は祝祭日であれば営業)
400円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
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尻焼温泉 ホテル光山荘

2021年01月26日 | 群馬県

(2020年1月訪問)
群馬県の尻焼温泉といえば、川そのものが天然の露天風呂になっていることで有名ですが、川の露天風呂以外にも良いお風呂がいくつもあります。


今回は川に架かる橋のたもとに位置する「ホテル光山荘」を訪ね、日帰り入浴しました。


ちなみに、川を堰き止めた露天風呂から100メートルほど下った当宿付近の河原からも湯気が上がっています。温泉資源が豊富なんですね。


帳場で日帰り入浴をお願いすると、笑顔で快く受け入れてくださいました。湯あみする前から心がホッコリします。お風呂は途中で階段を登り降りしながら廊下を進んでいった先にあり、最後の階段を下りて右側が女湯と食堂、左が家族湯と男湯というように分かれていました。脱衣室はシンプルな構造ながら綺麗に維持されていました。


浴室からは少々の年季が感じられますが、川に面して横長に広がる窓から陽光が射し込むので、室内はとても明るく、また綺麗にしっかりとメンテナンスされているので、快適に利用することができました。冬なのに湯気籠りが少ないのも嬉しいところです。


洗い場に設けられている水栓はシャワー付きのものが計4か所。なお床には緑色凝灰岩が敷き詰められており、足裏から伝わる感触も良好です。


浴槽は目測で2.5m×6mはあるでしょうか。なかなか大きな湯船ですね。思いっきり足を延ばしてゆっくり寛げそうです。


浴槽の手前側には太い木材が使われ、見た目にはもちろん感触面でも優しいぬくもりが伝わってきます。そしてこの木の縁の上を、惜しげもなく大量のお湯がオーバーフローしていきます。言わずもがなのかけ流しですね。


析出が付着している木の湯口から滔々と温泉が落とされていました。こちらのお湯は自家源泉で、綺麗に澄んだ無色透明。仄かながらしっかりとしたタマゴ味が感じられます(なおタマゴ臭はごく僅かでした)。またはっきりとした石膏味も確認できました。湯中では硫酸塩泉らしいキシキシと引っ掛かる浴感が得られるとともに、トロミ、そして肌の皴に入り込んでいくかのようなシットリ感も伝わってきました。ちょっと熱いかもしれませんが、そのピリッとする熱さと、お湯そのものが持つ気持ち良い浴感が相まって、心身がシャキッとし、いつまでも浸かり続けていたくなるような大変良いお湯でした。


お風呂上り、たまたま隣の家族風呂が空いていたので、ちょっと拝見させていただきました。
一般的な家族風呂よりはるかに大きく立派な造りですね。これなら家族みんながノビノビ楽しく湯あみできるでしょう。


光山荘源泉
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 54.6℃ pH7.8 100L/min(自然湧出) 溶存物質1.42g/kg 成分総計1.43g/kg
Na+:180mg(37.76mval%), Ca++:253mg(60.89mval%),
Cl-:212mg(29.33mval%), SO4--:671mg(68.47mval%), HCO3-:23.5mg,
H2SiO3:58.8mg, HBO2:13.3mg,
(平成22年6月8日)

群馬県吾妻郡中之条町大字入山696-67
0279-95-5126
ホームページ

日帰り入浴時間不明
500円
ボディーソープ類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
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