温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

ベントン温泉 Benton Hot Springs B&B 後編(温泉露天風呂)

2017年11月17日 | アメリカ
"Benton Hot Springs B&B"の敷地内には、宿泊客なら自由に(夜通しで)入浴できる温泉の露天風呂が複数用意されています。

 
宿泊棟の裏手にあるバーベキュー用テラスや、その下で静かに水を湛える池を横に見ながら、奥の方へ進んでゆくと・・・


 
露天風呂ゾーンに出ました。まず出迎えてくれるのが、この小さなバスタブ。私が見た限りではおそらくこのホテル内で最小のものと思われます。小さいと言っても2人は余裕で入れるキャパシティを有し、バスタブ周りも広く、ベンチも用意されているので、夫婦やカップルなどでゆっくり過ごせそうですね。


 
温泉は100%源泉かけながし。ただしお湯が熱いため、湯口にて霧吹き状にして噴出させ、これによって加水することなく湯加減を調整しています。湯船に入ると、目の前には西部の荒野が広がり、雄大な気分を満喫しながら湯浴みすることができます。


 
こちらは大きな露天風呂。赤銅色に塗られた四角いバスタブは2.5m四方という大きさ。内部はタイル貼りです。


 
こちらにも小さなバスタブと同じ温泉がホースから投入されているのですが、表面積が大きいため、湯口での小細工はなく、そのまま温泉が浴槽へ注がれ、湯船の表面積を活かして自然冷却されています。湯船に浸かると、両側の木々の向こうに乾燥した荒野が果てしなく広がっていました。


 
大きな露天の向こう側で隠れるように、中くらいの大きさの露天風呂が設置されていました。三方を塀に囲われているのですが、奥まっているためか、私の宿泊した時には誰も使っておらず、また他から見えにくいロケーションゆえ一層貸切風呂のような状況となるため、私はこの中くらいの露天風呂が大変気に入り、宿泊中は何度もこの露天風呂のお世話になってしまいました。


 
 
こちらの浴槽も、外側は赤銅色ですが内部はタイル貼り。浴槽が小さいためか、ホースから吐出される温泉は霧吹き状に噴出され、これによりお湯の冷却が図られていました。湯口での温度は52℃ですが、各浴槽とも湯船では40℃前後に落ち着き、日が暮れて冷え込む夜間にはもっと下がりました。またpH値は8.93であり、日本の基準で判断すると、この温泉はアルカリ性泉に該当するでしょう。無色透明で大変クリアなお湯は、ほぼ無味無臭ながらアルカリ性泉によくある微収斂を伴っています。


 
この記事の前2者のバスタブに比べると、入浴した際の視界は若干狭いのですが、誰にも見られないという安心さに加え、このバスタブのサイズが、一人で四肢を伸ばして入るのに丁度よく、湯加減も素晴らしかったため、上述のように私は大変気に入ってしまいました。とりわけこの露天風呂が素晴らしかったのは、真っ暗になってからの深更。頭上にはまるで宝石箱からアクセサリををバーッとばら撒いたように、隙間なく満天の星空が広がり、煌めく星々を仰ぎ見ながらのんびり湯に浸かると、心身が徹底的に癒されるばかりでなく、本当に夢の世界にいざなわれ、この世の天国にいるような幸せなひとときを過ごすことができました。



湯上がりはハンモックに寝転がってユラユラしながらクールダウン。もう最高です!

この他にもバスタブがたくさんあり、公式サイトによれば計11個もあるんだとか。
こちらの露天風呂は日帰り利用もできるようですから、もしお近くへ立ち寄った際には、お風呂だけでも入ってみるのもよいでしょう。感動的な露天風呂に入り、素敵な晩を楽しむことができました。かつて鉱山で栄えた時代を想像しながら、荒野の只中に佇む田舎町の温泉で、時間を忘れてのんびり過ごすことができました。スタッフの方も心温かいので、おすすめです。



GPS:37.800890, -118.528113,

55137 Hwy 120 Benton, CA
電話 (866) 466-2824 or (760) 933-2287
ホームページ

私の好み:★★★
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ベントン温泉 Benton Hot Springs B&B 前編(宿の様子)

2017年11月15日 | アメリカ
拙ブログでは前回記事まで、カリフォルニア州ヨセミテ東部のロングバレーカルデラの内部に点在するワイルドな露天風呂や地熱地帯を取り上げてまいりましたが、入浴可能な温泉はいずれも手作りのバスタブが設けられているだけですから、その場で宿泊したり食事を楽しむようなことはできません。温泉に入りながら宿泊できるホテルはないものかと周辺を調べていたら、カルデラからちょっと離れたベントンという小さな街に温泉のお風呂が付帯しているホテル"Benton Hot Springs B&B"があるようなので、訪ねてみることにしました。


●外観など
 

ベントンは19世紀に金の鉱山で栄えたそうですが、鉱山の閉鎖後は繁栄がたちまち過去のものとなり、それでも街自体は消滅することなく、細々と今日まで存在しつづけています。メインストリート沿いには西部劇に出てきそうな古い街並みが残されて(復元されて?)おり、昔日の面影を今に伝えています。



さて、そんな通りに面しているのが、今回取り上げる宿"Benton Hot Springs B&B"のゲート。敷地内には広い駐車場が用意されています。


 
 
駐車場に車をとめ、バラが咲く綺麗なガーデンの中を歩いてフロントへ。


 
↑画像はレセプションの内部。私が訪問したのは、夜7時の数分前。宿のフロントは7時で閉まるのですが、時間ギリギリで、しかも予約なしの飛び込みで訪れた私を、スタッフの方は優しく笑顔で対応してくれました。こんな寂しい田舎の温泉宿に泊まる外国人旅行者なんていないだろうと思い込んでいたのですが、スタッフの方曰く、温泉を目当てに訪れる日本人のお客さんもチラホラいるとのこと。私のような酔狂な旅行者は決して珍しくないんですね。


●客室
 
フロントで料金を先払い、クマのぬいぐるみが置かれたドアを開けて、この晩にお世話になる客室へ。


 
まるで西部劇のセットのようなクラシカルな暖色系ファブリックで統一されている室内。ベッドの後ろには馬に乗ったカウボーイ達を描く大きな絵が括りつけられていますが、その一方で随所にかわいらしい飾り付けも施され、思わず頬が緩んでしまいます。
室内には冷蔵庫やテレビなどの家電製品の他、バストイレも設置されており、Wi-fiも使え、床暖房も完備され(朝晩は冷え込むので暖房が必須)、便利でかつ快適に過ごすことができました。


●朝食
 
宿の名前に含まれているB&Bとは、言わずもがなですが、島田洋七と洋八のコンビではなく、もみじ饅頭でもなく、Bed and Breakfastのことですから、翌朝は朝食をいただくことができます。食堂ではテーブルの上に食器類が綺麗にセッティングされていました。


 
私が席につくと、奥のキッチンから男性スタッフが笑顔で挨拶してくれたあと、好みのタマゴの調理方法を聞いてくれます。私はスクランブルエッグが好きなので、その旨を伝えたところ、上画像のように、炒めたポテトを添えて提供してくれました。できたての料理は美味しかったですよ。もちろんコーヒーとスイーツも一緒です。

さて、次回記事では温泉露天風呂の様子を取り上げます。
この露天風呂、めちゃくちゃワンダフルでした。次回記事をお楽しみに!

次回記事に続く。


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ロングバレーカルデラ温泉群 Hot Creek Geothermal Area

2017年11月13日 | アメリカ
引き続きカルフォルニア州ヨセミテ東部のロングバレーカルデラ内に点在する温泉を取り上げます。
前回記事までで紹介したカルデラ内の各温泉は、入浴に適した温度がその前後の温度帯で湧出していましたが、今回記事で取り上げる"Hot Creek Geothermal Area"(以下ホットクリーク)は、エリアと称されているように源泉地帯の範囲が広く、しかも非常に高温の状態で湧出しているため、現在は温泉への立入が禁止されています。従いまして、なお今回の記事で取り上げる温泉には入浴できませんのであしからず。


 
アクセス路である"Hot Creek hatchery Road"は、未舗装ですが広くて走行しやすく、普通の乗用車でも容易に走ることができます(ただし冬季はクローズされるようです)。


 
ホットクリークへ向かう途中の路傍に立っている看板には"CLOSED TO SWIMMING UNTIL FURTHER NOTICE"、つまり「当分の間遊泳禁止」と記されていました。わざわざアクセス路で注意喚起するほど、かつては遊泳目的で訪れる人が多かったのでしょうか。



ホットクリークの地熱地帯は公園として整備されており、無人で常駐管理人はいませんが、広い駐車場やトイレが設けられています。駐車場は渓谷を見下ろす高台にあり、車を降りて展望できる場所に立つと、雪を被ったシエラネバダの麓に針葉樹林が広がり、その真ん中を一筋の渓流がS字を描きながらくねくねと流れていました。そのあまりに美しい景色に思わず息をのんでしまったのですが、落ち着いてから川のそばをよく見ますと・・・


 
川の対岸に美しいターコイズブルーに染まった複数の水たまりがあり、しかもその水面から湯気を上げていることに気づきました。展望台には"Evidence of a fiery past"と題された説明プレートが設置されており、この地で現れている地熱活動に関して開設されていました。盛んに温泉を湧出されている現在の地熱活動は、70万年前にここで火山活動が行われていた証しであり、シエラネバダの山々から流れてくる清らかな水が、一旦地下深くまで潜り、地中のマグマと接してからこのホットクリークで地表に現れているんだそうです。


 
駐車場から遊歩道を歩いて川岸へ向かって下りました。途中のゲートには案内板があり、その中のひとつに「ここでは遊泳はおすすめできないよ」という控えめな表現で注意喚起されているのですが、これはおそらく現行の規制が設けられる前の表示であり、実際には現在遊泳禁止(入浴禁止)ですので、もしこちらへいらっしゃる場合はくれぐれもご注意を。



川岸まで下りてきました。なんて美しい景色なんでしょう! 碧・白・翠のトリコロールが織りなす絶景に、ただただ絶句するほかありません。



川の対岸ではターコイズブルーの温泉が濛々と湯気を上げながらフツフツと湧いています。かつては遊歩道があったらしく、いまでも手すりの存在を確認できますが、いまでは立ち入りができなくなってしまったようです。そもそも橋が架かっていないので、対岸へ渡ることすらできません。


 
でも、私がいるこちらがわの川岸にも、ちょっと川を下ったところに温泉湧出ポイントがあり、色合いこそ美しさに欠けるものの、対岸に負けず劣らずの熱湯がボコボコと自噴しています。


 
 
足元に気をつけながら崖をくだり、湧出箇所と思しき大きな湯溜まりに近づくと、ユラユラ揺れるその湯面からは湯気が立ち上がり、接近するだけでムンムンとした熱気が伝わってきます。大きな湯溜まりのみならず、その周辺にあいている小さな穴からも湯気と熱気がシューシューと噴き出ており、この一帯が広い地熱地帯であることがわかります。このような場所は足場が悪く、目視できない箇所でいきなり地面を踏み抜き、足を大火傷することがありますから、そのような目に遭わないよう、拾ってきた木の棒で地面を突きながら慎重に歩みを進めることに。


 
大きな湯溜まりは、その縁が高温でも生息できる温泉藻の付着によってオレンジ色に染まっていました。近づくだけで高温だとわかるその湯溜まりに温度計を突っ込んだところ、なんと63.4℃という数値が計測されました。こんな温度では、ここで野湯できませんね。遊泳禁止どころか、そもそも不可能なのです。


 

川の中でも温泉は湧出しており、川の至る所からプクプクと気泡が上がっていました。雪解けの冷たい水が流れる川も、温泉が混じることにより部分的に28.5℃という温度になっていましたから、入ろうと思えば入れたのですが、水流が強くしかも深いため身の危険を覚え、ここでの入浴も諦めました。

野湯を楽しむ希望は叶いませんでしたが、美しい景色を生み出す盛んな地熱活動を目にできただけでも、十分満足です。



GPS:37.66057, -118.8278(駐車場)
Hot Creek Hatchery Rd, Mammoth Lakes, CA

入場可能時間:日の出から日没まで(夜間立入禁止)
入場無料
温泉入浴禁止(当分の間)




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ロングバレーカルデラ温泉群 Little Hot Creek Hot Spring

2017年11月11日 | アメリカ
カリフォルニア州ヨセミテ東部に点在するロングバレーカルデラ内のワイルドな温泉巡りはまだまだ続きます。今回訪ねるのは"Little Hot Creek Hot Spring"という温泉です。



未舗装路ながらも幅が広くて走りやすいオーウェンズ・リバー・ロードを北上し・・・


 
途中で左折して、車1台しか通れない悪路を西へ進みます。非常にバンピーなこの道は、所々で抉れたりぬかるんだりしているため、これから目指す温泉に行くならば、車高が高い4輪駆動車が良いでしょう。私は4輪駆動のJEEPをロサンゼルスのレンタカー屋さんで借りていたので心配することなく運転できましたが、普通の乗用車だったら不安のためこれ以上の進入を躊躇っていたかもしれません。
悪路を進んでゆくと、まもなく復元地であることを示す看板が現れます。


 
その看板の近くが今回の目的地です。道の左手に小川が流れている箇所に行き当たりますので、その付近の道幅が広くなっているところで車をとめ、川へ向かって歩いていきます。川の上流にできている淀みでは湯気が上がっていました。"Little Hot Creek"という名前が示すように、この小川を流れているのは温泉であることがわかります。


 
駐車スペースの前から歩道が伸びていますので、その小径を入ってゆくと・・・



突き当たりにはお湯を張ったバスタブがあり、既に先客が湯あみをしながら皆さん和気藹々と温泉をエンジョイしていらっしゃいました。なおバスタブはモルタルで造られたもの。画像をご覧になればおわかりのように、なかなか大きな露天風呂です。


 
お湯は先ほど歩道から見た上流の湯溜まりよりパイプで引いており、バルブも付いているので、湯量の調整が可能です。私の訪問時、湯船の温度は41~2℃はあり、湯口からしっかりとした量の温泉が供給されていました。無色透明でほぼ無味無臭のクセが少ないアッサリとしたタイプのお湯です。ただ、吹きさらしの池からお湯を引いているためか、バスタブの中には藻の破片のようなものがチラホラ浮遊していました。


 
なお、バスタブにお湯を供給している湯の川の温度は43.3℃でした。できれば人が集まっているバスタブではなく、こちらの池に入りたかったのですが、当地にどのようなレギュレーションが敷かれているかわからなかったため、念のために余計な行動はせず、願望を抑えて見学するだけにとどめました。



当地で湧出する温泉の量は相当多いのか、バスタブに引かれている温泉は全体のほんの僅かであり、ほとんどは上画像のように脇を流れる川となって、どこかへ流れ去ってゆくのでした。"Little Hot Creek"を流れるお湯はやがてすっかり冷め、ごく普通の"Little Creek"になっちゃうのでしょうね。

せっかく悪路を走って辿り着いたのですから、できればここでゆっくり湯浴みしたかったのですが、奥まった立地だからか、先客も後客も泥酔しながら紫煙を燻らせており、いわゆるFワードを連発して大騒ぎしていたため、辟易した私はそそくさと退散してしまいました。単に運が悪かっただけなのかもしれませんが、国や文化を問わず、マナーが悪い人たちと遭遇すると閉口してしまいます。己の運の悪さを恨みながら、その場を立ち去りました。もちろん温泉が悪いのではなく、単に私の運が悪いだけ。環境は素晴らしくお湯の量も多いので、日頃の行いが良い皆さんならそんな場面に遭うこともなく、ここで気持ちの良い湯あみが楽しめるものと思います。



GPS:37.69005, -118.84157,

営林署の管理地ですが、キャンプなど特に制限はないようです(ただし温泉付近では禁止)。
立ち入りに関しても特に制限はありません。
無料
備品類無し
"Clothing Optional"なので、水着の着用は任意(裸の入浴も可能)。

私の好み:★★
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ロングバレーカルデラ温泉群 Crowley Hot Spring (Wild Willy's)

2017年11月09日 | アメリカ
 
今回もカリフォルニア州ロングバレーのカルデラ内に点在するワイルドな温泉露天風呂を巡ります。今回訪ねるのは"Crowley Hot Spring" (別称"Wild Willy's")です。
前回取り上げた"Hilltop Hot Spring"から再び舗装路の"Benton Crossing Road"へ戻り、US395号線方面へ南下してゆくと、やがてキャトルグリッド(※)を通り過ぎるのですが、このすぐ脇から東へ未舗装路が伸びていますので、まずはその道へ入ります。
(※)キャトルグリッド:道路に鉄格子のようなものを埋め込むことにより、家畜の侵入を防ぐための設備。鉄格子の間隔が微妙に広く、しかも溝が深いため、家畜はその上を歩けないが、車のタイヤなら通過できるという便利なものです。アメリカやヨーロッパの田舎(特に牧畜や畜産業が盛んな地域)を車で走っていると、よく遭遇します。日本語のWikipediaには当該記事がないため、英語版の記事をリンクしておきます(こちら)。


 
青い山肌に厚く雪化粧をした5月のシエラネバダ山脈を眺めながら、平原に伸びるダート路をひたすら前進。そういえば、シエラネバダってスペイン語で「雪の山脈」という意味なんだそうですね。私が目にした険しい山稜は、まさにその名前に相応しい容姿で威風堂々とそびえていました。


 
やがて未舗装路は行き止まりとなり、その突き当たりには駐車スペースが広がっています。そして駐車場の先にはトレイルが続いていますので、私もここに車を留守番させて、トレイルを歩くことにしました。


 
湿地帯の上に敷かれた木道のトレイルはよく整備されており、沼の向こうに雪をかぶった山々を眺めながらの散策はとっても爽快です。


 
木道を進んでゆくと、左手前方に岩を積み上げた小さな築山を発見。周囲は湿地であり、樹木などが一切ないため、ここだけ妙に目立っており、遠くからでもその存在に気づきます。


 

築山を衝立にするように、その裏手には温泉の池が設けられていたのでした。"Crowley Hot Spring" には大きく分けて2つの温泉池があるのですが、これはその一つであり、ネットなどでは小さい方の温泉プールといった表現で紹介されているものです。池のすぐそばに源泉があり、そこで湧いたお湯が直接湯溜まりへ流れ込んでいます。小さいと言っても10人弱は入れそうなキャパがあり、拙ブログでこれまで取り上げてきた界隈の他温泉と比べてはるかに大きなものです。ここでは女性のグループが談笑しながら湯浴みを楽しんでいたので、私はここを遠慮し別の湯溜まりへ移ることにしました。


 

木道が尽きる先に、もう一つの大きな湯溜まりがあります。プールサイドには立派なウッドデッキが設けられ、荷物を置くのに好都合ですが、そんなものが用意されているのですから、利用者も多いのでしょう。実際に、他の温泉では先客がいたとしてもせいぜい1〜2人程度でしたが、こちらは画像をご覧になればおわかりのように訪問客が多く、それだけ有名で人気があることが窺えます。
先ほどの小さな湯溜まりは、すぐそばの源泉から流れるお湯を受けていましたが、こちらは周囲に点在する複数の源泉によって形成された温泉の沢を堰き止めることによってつくられており、大きさはもちろん、深さも十分に確保されています。しかしながら淀んだお湯は藻の発生などによって不気味に濁っており、しかも冷たい風によって大幅に温度低下していたため、ここでも湯浴みする気分にはなれませんでした。そこで、この大きな湯溜まりにお湯を供給している源泉をたどってみることにしました。


 
温泉の沢を遡って源泉の一部にたどり着きました。平原(湿地)に僅かな段差があり、そこで温泉が自噴していたのでした。地中から湧き出た温泉の量は多く、地表でたちまち沢を形成して、上述した大きな湯溜まりへ流れてゆきます。


 
温泉の湧出箇所に持参した計器を突っ込んでみますと、温度は40.5℃で、pH7.12という数値が表示されました。無色透明で無味無臭のクセがないアッサリとしたお湯です。


 
私が計測した源泉のすぐ下にも、ちょっとした湯溜まりができていたので・・・



その場で水着に着替えて入浴しちゃいました。前回記事までで取り上げたこのエリアの露天風呂と同様に、ここも clothing optional (水着着用任意)であり、実際に大きな湯溜まりでは全裸で入浴している男女のグループもいましたが、そんな彼ら彼女らを見た私は何故か怖気付いてしまったので、水着を着用して湯浴みすることにしました。私が入ったこの湯溜まりは、上述した大小各湯溜まりよりも温度が高いものの、座ったところで腰下が浸かる程度の深さしかなかったため、正直なところ満足いく湯浴みはできませんでしたが、やや不自然な姿勢ながら寝そべれば辛うじて肩まで浸かれましたから、これによって全身で温泉の温かさを享受することで寒風を凌ぎ、雪の山脈を眺めながらの露天風呂を楽しませていただきました。



GPS:37.66116, -118.76841

温泉周辺でのキャンプ等は不可。
無料
備品類無し
"Clothing Optional"なので、水着の着用は任意(裸の入浴も可能)。

私の好み:★★+0.5
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