温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

湯田川温泉 仙荘湯田川

2017年10月02日 | 山形県

今回記事から山形県庄内地方の湯田川温泉を3回連続で取り上げます。まずは「仙荘湯田川」で日帰り入浴したときのレポートから。以前こちらのお宿は「ホテル仙荘」でしたが、2015年頃に現行の名前でリニューアルオープンしたんだそうです。でも外壁には旧名がそのまま残っていました。


 
日帰り入浴をお願いしますと、スタッフの方は明るく私を迎え、快く応じてくださいました。途中に設えられた和の趣の飾りを目にしながら奥の方へ進んでゆくと、やがて二つの浴室に行き当たります。ふたつの浴室は「真湯」と「笑湯」に分かれており、前者は男湯、後者は女湯というように使い分けられていました。当然ながら私は前者を利用します。脱衣室は綺麗で整っているのですが、こぢんまりしているので、多客時には他のお客さんと干渉してしまうかもしれません。


 
お風呂は内湯のみ。暖色系の内装でまとめられた浴室はかなりコンパクトで、旅館というより民宿のような規模です。また洗い場に設けられているシャワー付きカランも3基しか用意されていませんから、大勢で利用するようなお風呂ではなさそうです。


 
三徳包丁のような浴槽は、縁こそ床と同じ赤い御影石ですが、浴槽内には十和田石が用いられており、その優しい感触は湯あみ客に寛ぎをもたらしてくれることでしょう。大きさとしては奥行1.5m、最大幅2.5m前後で、3~4人サイズといったところ。残念ながら浴室から外の景色を眺めることはできないのですが、そのかわり浴槽の上に小窓が設けられており、窓外には箱庭のような小さな石庭が設えられ、和の趣きを醸し出すことにより殺風景さを緩和していました(とはいえ、窓が曇るとちょっと見にくいのが難点・・・)。


 
浴槽の奥に設けられた扇型の湯口より温泉が注がれ、浴槽縁の右側で一直線に伸びる排水溝より排湯されています。こちらのお風呂を満たしているお湯は他のお宿でも引かれている1号源泉で、見た目は無色透明ですが、投入量が少ないためか、いくらか鈍っているような印象を受けました。また若干の石膏らしさが含まれていたように感じたのですが、総じて言うと無味無臭で特徴を掴みづらい状態でした。お湯の鈍りが原因なのでしょうか。小さいお風呂で放流式の湯使いを実践していますから、どうしてもお湯の鮮度感を期待したくなりますが、ちょっと肩透かしを食らった感じは否めません。でもさすがは湯田川のお湯だけあって、ぬるめの湯加減なのに不思議としっかり温まり、湯上がり後は全身がいつまでもホコホコし続けました。やっぱり湯田川温泉のお湯は力強く頼もしいですね。
お風呂の規模やお湯のコンディションなどを考えると、ここより安い共同浴場の方が良いとおっしゃる方もいるかもしれませんが、宿のお風呂ですから綺麗ですし使い勝手も良く、スタッフの方の対応も明るいので、当地で湯めぐりする場合は、あえてここを選んでみるのもよいかもしれません。


湯田川1号源泉
ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉 42.2℃ pH8.7 蒸発残留物1070mg/kg 溶存物質1169mg/kg
Na+:207.8mg, Ca++:148.0mg, Cl-:54.4mg, SO4--:694.8mg, HCO3-:13.1mg, CO3--:3.2mg,
H2SiO3:40.5mg,
(平成26年7月31日)
加水・循環なし
冬季のみ加温あり(入浴に適した温度に保つため)
深夜(1:00am~4:00am)源泉にて塩素消毒

鶴岡駅より庄内交通バスの湯田川温泉・坂の下・越沢行で「湯田川温泉」バス停下車すぐ
山形県鶴岡市湯田川乙13  地図
0235-35-3773
ホームページ

日帰り入浴10:00~17:00
500円
シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★
コメント
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