前々回および前回記事に引き続きテコパ温泉(Tecopa Hot Springs)のお風呂を取り上げます。
テコパの温泉施設が集まる集落を一旦抜け、集落の北側から東側を離れるように伸びる未舗装路"Furnace Creek Rd"を南東に向かって、砂煙を上げながら車を走らせると・・・
未舗装路を走ること約1マイルで、道路の右手(西側)にヤシの木が茂る小さな丘に出くわします。ここが今回の目的地。この画像の真ん中に温泉の露天風呂があるのです。どこにあるか、わかりますか?
丘に上がってみました。もうおわかりですね。ヤシの木の下でポツンと佇む小さな露天風呂"Tecopa Hot Tub"に到着です。当然ながら人工のお風呂であり、オーナーさんや管理なさっている方がいらっしゃるものと思われますが、ありがたいことに無料開放されており、誰でも自由に入ることができます。ただし温泉の存在を示す看板などは無いので、あらかじめ場所を特定できていないと辿り着けません。
露天風呂のまわりは、少々の灌木が生えているほかは、ひたすら荒涼とした沙漠が広がるばかり。津々浦々に温泉が湧く日本でも、砂漠の真ん中にお湯を湛えるこんな露天風呂はおそらく例が無いでしょう。浴槽は2m×1.8mの四角形。浴槽内にはステップが設けられていますが、底には砂が溜まっており、また藻のようなものにも覆われているため、かなり滑りやすい状態でした。
温泉のお湯は無色透明で無臭ですが、アルカリ性泉によくある微収斂が感じられます。源泉などは確認しませんでしたが、おそらく前回記事で取り上げたようなテコパの温泉施設からホースで引いているのではないかと推測されます。投入口においてお湯は42.1℃ありましたが・・・
外気の影響を受けるためか、湯船の温度は33.0℃まで下がっていました。私が訪れたのは午前中の比較的早い時間でしたが、砂漠ですから一日の温度差が大きいため、時間帯によってはもっと温かくなるかもしれません。もっとも、季節によっては寧ろ周囲の気温が灼熱地獄状態になってしまい、温泉入浴どころではなくなってしまうかもしれませんけどね。なおpH値は8.95でした。
いざ入浴です。前々回および前回記事のテコパ温泉各施設で入ったお風呂のお湯と同様、ツルツルスベスベが強い滑らかな浴感に包まれ、ぬるい湯加減であるものの、圧倒的な開放感とツルツル浴感のおかげで、気持ちの良い湯浴みを楽しむことができました。屋外で放ったらかしにされているお風呂なので、潔癖症の方にはオススメできませんが、ワイルドな温泉に慣れている方ならば、面白がってもらえるかと思います。
GPS:35.87207, -116.21913,
無料開放されているのでいつでも入浴可。
備品類無し
私の好み:★★+0.5