peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

「後三年合戦の地を訪ねて」(7)~金沢柵(かねざわのさく)について

2009年09月10日 | 植物図鑑

秋田県横手市「金沢公園」  2009年9月6日(日)

奥州市埋蔵文化財調査センター主催の所長日曜講座 特別企画 バスツアー「後三年合戦の地を訪ねて」の日程は、「秋田ふるさと村」での昼食・自由時間(12:15~13:40)を終え、金沢柵跡とされている金沢公園へ(14:00~14:40)。

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「後三年の役蹟案内図」の前で、伊藤所長の説明を聞く参加者一同。

金沢柵(かねざわのさく)は、横手市役所本庁の北約7kmに位置する金沢地区にあったと思われるが、その場所については未だ特定できていないとのこと。但し、その有力な候補地として金沢城跡があり、これまでも金沢柵と考えられてきたとのこと。

現在の金沢城跡は、奥羽山脈山麓から西に延びる丘陵上にあり、標高約90m。これまでの発掘調査は1964~66、70、71年(昭和39~41、45、46)の5次にわたって実施され、5棟の掘立柱建物跡などが検出され、平安時代と中世の複合遺跡と確認されたが、遺物には、この時期のものはなく、金沢柵(城)と断定できる資料の発見に至っていないそうです。ただ、金沢城跡の西側麓にある陣館遺跡は、土塁と空堀と思われる遺構が確認され、標高、立地も大鳥井柵と類似することから、金沢柵(城)と関係がある可能性も指摘されているという。周辺には、当時の地名と考えられる陣館・物見山・西沼・蛭藻沼・御所野・陣ケ森などの名称が残る。山頂には、源義家及び弟の義光兄弟を祀る兜(かぶと)八幡神社の小祠と、後三年合戦終了後、義家が出羽鎮護を祈願して藤原清衡に命じて勧請させた金沢八幡宮本殿がある。(以上は、横手市教育委員会の資料より)

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現在地は「金沢公園・金沢柵跡」と書かれている所であるが、金沢柵(かねざわのさく)については、未だ確定していないとのこと。標柱にも「金沢柵跡・金沢八幡宮」と書かれていました。

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「景政功名塚」と書かれた標柱が建っており、広い道路を登って行くと左側の高台に「景正功名塚」が見えてきました。(「後三年絵詞」には「景正」とあるので、景正が正しいようです。)

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景正功名塚:後三年の役にわずか16歳で初陣し、すばらしい手柄をたてた鎌倉権五郎景正が、将軍源義家の命により敵の屍をこの地に手厚く葬り、弔いのため塚の上に杉を植えました。900年の歴史を語る巨木となりましたが、昭和23年火災にあい、幹だけを残し今なおその昔を物語っています。金沢公園はこの功名塚を中心にして設けたものです。

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「景正功名塚」のすぐそばに「神杉に根走る磴に山の蝶」と刻された句碑が建てられていました。「後三年の役900年祭」というのが行われたそうなので、それを記念したものでしょうか。

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景正功名塚近くの高台から、下界を眺める参加者たち。

この後、希望者だけで「後三年の役金沢資料館」に行きましたが、私は、一度見たことがあるので入館しませんでした。

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キンレンカ(金蓮花)/ノウゼンハレン/ナスタチウム

2009年09月10日 | 植物図鑑

秋田県横手市「秋田ふるさと村」  2009年9月6日(日)

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2009年9月6日(日)、奥州市埋蔵文化財調査センター主催の所長日曜講座 特別企画 バスツアー「後三年合戦の地を訪ねて」に参加し、昼食のため訪れた「秋田ふるさと村」(横手市赤坂字富ケ沢62-46)の工芸工房の前に展示されていた鉢植えのキンレンカ(金蓮花)/ノウゼンハレン/ナスタチウム。最近は、食べられる花としても栽培されるとのこと。

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キンレンカ(金蓮花)/ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)/ナスタチウム 

ノウゼンハレン科 Tropaeolaceae:中央アメリカ~南アメリカに3属88種が分布する。草本で、蔓性種もある。葉は楯形あるいは掌教で互生、輪生する。花は大きく、両性花で不整花、花冠は5裂し、萼は5、後部の萼1枚に爪がある。

トロパエオルム(ノウゼンハレン/キンレンカ)属 Tropaeolum:南メキシコからブラジルに分布する多年草(宿根草)で、86種ある。

キンレンカ(金蓮花)/ノウゼンハレン/ナスタチウム Tropaeolum majus:コロンビアからボリビアの南アメリカ原産の匍匐性一年草。この仲間の中では本種が最も多く栽培されている。日本には弘化年間にオランダ人によって伝えられたといわれており、花壇用として古くから栽培されている。草丈は普通30㎝ほどだが、多汁質の茎が蔓状に伸び3mになるものもある。ハス(蓮)の葉に似た長い葉柄のある丸い楯形の葉を互生する。茎や葉はすべすべしてみずみずしく、水をはじく。別名のノウゼンハレン(凌霄葉蓮)という和名の由来である。花は直径4~6㎝ほどの5弁花で、葉のつけ根に1個ずつつく。花の色は朱赤、黄、赤、ピンク色など変異が多い。葉に黄色の斑点が入る品種アラスカcv.Alaskaも人気がある。また八重、半八重咲き、蔓が伸びない矮性品種もあり、夏の花壇、バスケットなどに重用される。萼の基部に距がある。

現在栽培されている品種は矮性で茎が伸びず、鉢植えや花壇に向くものが多い。最近は、食べられる花としても栽培される。ハーブとしてもなじみ深く、茎葉、花、つぼみが利用される。花や葉はクレソンのような味がするのでエディブルフラワーとして(芽先や花、葉はピリッとした辛味があり、)サラダにして食べる。園芸界ではナスタチウムと呼ばれている。

[栽培]原産地は南アメリカのペルー、コロンビアの山岳、高地に生えているので高温多湿は苦手な植物。水はけのよいことが栽培条件なので、段差のある所やハンギングバスケットなどに向いている。直播きなら降霜の心配がなくなってから播種する。花つきが悪くなるので肥料は控えめにし、過湿にならない程度の湿り気味の水やりをする。盛夏は一旦生長が鈍るが、花後に切り戻すと秋まで花や葉を観賞できる。[花期]5月中旬~7月中旬、9~10月。


クレマチス(Clematis)

2009年09月10日 | 植物図鑑

秋田県横手市「秋田ふるさと村」  2009年9月6日(日)

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2009年9月6日(日)、奥州市埋蔵文化財調査センター主催の所長日曜講座 特別企画 バスツアー「後三年合戦の地を訪ねて」に参加して、昼食のために訪ねた「秋田ふるさと村」(横手市赤坂字富ケ沢62-46)の工芸工房の前に展示されていた大鉢植えのクレマチス。江戸紫という品種のようです。

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クレマチス(Clematis) キンポウゲ科 クレマチス(センニンソウ)属 Clematis

暖地を中心に、世界中に約200種が知られており、多くは蔓性、ときに直立性の多年草。テッセンはフロリダC.floridaの和名で、原産地は中国。本州、四国、九州北部、朝鮮半島に分布するカザグルマと呼ばれるパテンス C.patensと共に、多くの交配種の親となっている蔓性の多年草。 現在、出回っているほとんどが中国、日本、ヨーロッパ、北アメリカ原産の原種と、それらをもとにつくられた園芸品種で、約10系統に分けられている。

クレマチス Clematis×hybrid:クレマチス属の種間交雑により作出された園芸品種をいう。園芸品種は、テッセンC.florida、カザグルマ、同属のラヌギノーサC.lanuginasa、ビティセラC.viticellaの4種が主になって交雑され、育種の途中で生じたジャックマニィーC.×jackmaniiを含めた5つの系統に分類されてきた。しかし、今日ではこれら系統間の交雑が進み、中間形質をもった品種が育成されているために、5系統間の区別は難しくなっている。

日本では、江戸時代からカザグルマを中心に多くの品種が育成されたが、明治時代以降消えたものが多い。大正時代にはヨーロッパ系の品種が導入され、日本の品種との交雑も進んだ。現在、栽培されているものは、内外のものを合わせて120~130品種ほどある。

園芸品種にビーズ・ジュビリーcv.Bees Jubilee、クリムソン・キングcv.Crimson King、藤娘cv.Fujimusume、ジャックマニィーcv.Jackmanii、ネリー・モーザーcv.Nelly Moser、白万重cv.Shirobane、ビィユ・ド・リオンcv.Ville de Lyon、ビビアン・ペネルcv.Vyvyan Pennel、大和cv.Yamatoなどがある。

[栽培]耐寒性は高く、耐暑性は低いので、日当たりと風通しのよい環境で、排水性、保水性のよい中性の肥沃な土に元肥を入れて植える。2節ほど埋めるくらいの深植えにして、表土が乾いたら十分に水やりする。系統ごとに剪定の時期と強弱が違うので間違えないようにする。新梢の充実した部分は10㎝の挿し穂にして梅雨挿しにできる。発根率の低いテキセンシスやマクロペタラ系、アルピナ系などは蔓を伏せて殖やす。繁殖は挿木が一般的だが実生、株分けも可能。[花期]5~10月。