peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

ブドウ(葡萄)

2009年09月18日 | 植物図鑑

一関市東山町長坂  2009年9月15日(木)

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2009年9月15日(火)、一関市東山町長坂字町にある本屋さんの隣にある庭で、「マスカット(Muscat)」と呼ばれるブドウ(葡萄)の実が蔓からぶら下がっていました。観賞用に植えたのかもしれません。

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 ブドウ科 ブドウ(ビティス)属 Vitis:北アメリカを中心に65種ほどある落葉性蔓植物。アジアにはヤマブドウ(山葡萄) V.coignetiaeが野生する。日本では、あまり庭で栽培されないが、欧米では秋の紅葉が素晴らしいので庭によく植えられるとのこと。

ブドウ(葡萄)Vitis vinifera:世界で最も生産量の多い果樹で、蔓性の落葉低木。開花期:5~6月。花色:淡黄。栽培されているものには2つの系統がある。

 最も古くから栽培されているのはヨーロッパブドウV.viniferaで、紀元前3000年頃からコーカサス地方で栽培が始められたといわれている。この系統からワイン用の小粒の品種が生まれたという。ヨーロッパブドウは17世紀にアメリカに渡り、カリフォルニアでは栽培に成功したが、アメリカ東部では気候が合わなかったため、北アメリカ東部に自生していた病害虫に強いアメリカブドウV.laburuscaが栽培されるようになったといわれる。またヨーロッパブドウとの交雑や幾つかの野生種との交雑によって品種改良が進み、多くの品種が生まれたとのこと。

 日本での本格的な栽培は明治時代になってからで、アメリカとフランスから多くの品種が導入されたが、ヨーロッパブドウの系統はほとんどが高温多湿の日本の夏の気候に合わなかった。現在日本で栽培されているのはアメリカブドウの系統が主体で、日本国内でも品種改良によって多くの品種が育成されている。

果実を生食用にするブドウは、アメリカブドウとヨーロッパブドウを親として多くの品種が作出されている。日本で最も普通に栽培される品種に次のものがある。「甲州cv.Koushu」は山梨県で実生から見い出された晩熟品種。品質のよい白ワインがつくられる。「巨峰cv.Kyohou」は静岡県で作出されたアメリカ系の品種。甘味があり、香りもいい。「デラウエアcv.Delaware」はアメリカ系で、小粒だが甘味が強い。日本では最も栽培量が多く、ジベレリン処理でタネ無しにして、初夏から出荷される。ヨーロッパ系で、粒が大きく、上品な香りがある「マスカット・オブ・アレキサンドリアcv.Muscat of Alexandria」日本では温室で栽培される。「フレーミング・マスカットcv.Flaming Muscat」「ネオ・マスカットcv.Neo Muscat」、「甲斐路」はヨーロッパ系で、皮ごと食べる品種として山梨県で改良されたものなどがある。[栽培]繁殖は挿木、接木。


ガマズミ

2009年09月18日 | 植物図鑑

一関市「釣山公園」  2009年9月15日(火)

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2009年9月15日(火)、一関市「釣山公園」の東側斜面に生えているガマズミが真っ赤な実を沢山つけていました。福島県郡山市では「ヨッツズミ」と呼びますが、一関市では「ソゾミ」と呼ぶようです。

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 ガマズミ スイカズラ科 ガマズミ(ビブルヌム)属 Viburnum dilatatum

各地の山野に普通に生える落葉低木で、高さは2~4mになる。剪定に耐え、栽培も容易なので公園や庭園によく植えられている。幹は叢生し分枝が多い。若枝は灰緑色で長い星状毛と腺点がある。古い枝は灰黒色で皮目が散生する。髄は白色で中心は褐色。葉は対生し、長さ6~15㎝の広卵形~円形で先端は鈍頭または鋭頭。基部は広いくさび形またはやや心形で、縁には粗い鋸歯がある。表面は脈に毛があり、葉脈は窪む。裏面は腺点が密生し、星状毛や短毛がある。秋の紅葉も美しい。

5~6月、本年枝の先端から散房花序を出して、直径約5㎜の小さな白い花を傘状に多数開く。花序の枝には星状毛が密生する。花冠は直径約5㎜で、筒部がごく短く、先は5裂して広がっている。雄しべは5本。花糸は長さ3.5mmで、花冠から離生する。花柱は1本で長さ1.6mm。柱頭は3裂する。萼は小形で5裂し、毛がある。

果実は核果で長さ6~6.5㎜のやや扁平な卵状楕円形。9~10月に赤く熟し、霜が降りる頃になると、白い粉をふいて甘くなり、食べられる。核は長さ約5㎜の楕円形。この赤く熟した実だけをホワイトリカーに漬け(氷砂糖を使う)るときれいな赤い色の果実酒ができる。

果実が黄色に熟す品種をキミ(黄実)ノガマズミf.xanthocarpumという。用途:器具材、鎌の柄、杖、輪かんじき、染料、果実酒。分布:北海道、本州、四国、九州、朝鮮、中国。[栽培]繁殖は実生、挿木。