2010年12月17日(金)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原頭無2-1)の本館・管理棟の南側にある「研修温室」の「高温区」エリアには、洋ランが沢山展示されていますが、それらの中にムーレアナ'Brook hurst'という名のセロジネ属の蘭が花を咲かせていました。
ラン科 セロジネ属 Coelogyne(Coel.):約100種が熱帯アジアを中心に、スリランカからインドシナやインドネシアを経て、フィジー諸島に至る広い範囲に分布している。一般に樹上や岩上に着生する常緑多年草。茎は細長く這い、先端は肥厚して卵形の球茎となり、先端に1~4葉をつけ、密にまたは離れて生じる。葉は楕円形、硬くやや肉厚で、柄があり、花茎は球茎の基部から生じる種と、若い葉の展開とともに出て若い球茎の先端から生じる種があり、直立するか垂れ下がり、1個ないし多数の花をつけ、長い苞葉が蕾を包む。
花は小~中型で、色彩は白色、黄褐色、緑色、鮭肉色、橙赤色など、唇弁には黄色や黒褐色の斑紋が入ることが多い。花もちは短い種が多いが、花茎につく花がほぼ同時に開花する種と、数個ずつ次々と開花しながら花茎の先が長期間、ときには数年にわたって伸び続ける種がある。芳香がある種が多い。萼片は披針形~長楕円形、花弁は幅が狭く、ときに線形、唇弁は3裂し、側裂片は蕊柱を包み、距はない。蕊柱は長く、側面に板状の突起がある。花粉塊は4個ある。属名はギリシア語で「くぼんだ柱頭」を意味する。
セロジネ・ムーレアナ ラン科 セロジネ属 Coelogyne(Coel.)mooreana
ベトナムの標高1300m付近に産する。球茎は長さ7㎝、卵状長楕円形で、やや角張り、接して並び、2葉をつける。葉は狭披針形で長さ24~50㎝、幅3~4㎝。花茎は長さ30~40㎝で、若い葉とともに出て、球茎の先に生じ、3~8花をつける。花は径7.5㎝、白色で、唇弁の中央は黄色、芳香がある。萼片は長さ4~5.5㎝、長楕円形、花弁は楕円形、唇弁は長さ3~3.5㎝で。毛の生えた丸い突起があり、中裂片は卵形、側裂片は長楕円形。
種小名はイギリスの植物学者で、ランのカラー図譜「The Orchid Album」全11巻の著者として知られるT.Mooreにちなむ。開花期は春から初夏。[山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・蘭ラン」より]
http://orchid.la.coocan.jp/Coel.mooreana'BrockHurst'.JPG [セロジネ・ムーレアナ]
http://plaza.rakuten.co.jp/nakaran/diary/200801100002/ [ラン好きのページ:セロジネ・ムーレアナ]
http://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_p_detail&target_plant_code=162 [みんなの趣味の園芸:シロジネ]