2016年8月28日(日)、久しぶりに岩手県立花きセンター(岩手県胆沢郡金ケ崎町六原頭無2-1)に行ってきました。「花の館」温室入口前の木の下に車を駐めて、「管理棟」まで歩いて「展示室」の展示植物から見学しました。管理棟(本館)の近くにある「研修温室」の「低温区」には、「レックスベゴニア」と呼ばれるものが沢山植栽されていますが、それらの中に「レックスベゴニア・ベニトチバ」がありました。
レックス・ベゴニア「ベニトチバ(紅栃葉) シュウカイドウ(ベゴニア)科 シュウカイドウ(ベゴニア)属 Begonia Rex-hybrida'Benitochiba'
レックス・ベゴニア:根茎性ベゴニアであるレックス(B.rex Putzeys) に、種々のベゴニアを交配し、さらに交配を重ねてできた一群の ベゴニアを、園芸的には根茎性ベゴニアとは別に分けて「レックス・ベゴニア(rex-cultorum)」と呼んでいる。
レックス・ベゴニアの誕生: そもそも、インド・アッサム地方原産のレックスがヨーロッパ
にもたらされたのは、まさに偶然で、1856年にイギリスのシモン 氏がアッサムから輸入したランの葉鞘の間に挟まっていたのを、 ベルギーの園芸家ジーン・リンデン氏が発見したのが始まりと いわれている。 リンデン氏はその頃ヨーロッパに新たに導入された葉の美しい クサンティーナー(B.xanthina)や、ハタコア(B.hatacoa) (当時の種名はルブロ・ベニア)を交配して、葉の美しい新種 を作り出していたので、このレックスをシモン氏から買い求め、 増殖して売り出し、1857年から58年にかけてこの苗を買った各 地の育種家が、一斉にこれを元にした交配に着手し、多くの交 配種が生み出された。
なお、種名のレックスという名称は、「王者の」とか「華麗な」 の意で、レックスを初めて眼にしたプッツェイ氏が、これはまさ に「王者のベゴニアだ」といったことに由来するといわれている。 この交配によって作出された園芸品種を原種のレックスと区別する ため、園芸品種はレックス・カルトラム(rex-cultorum Balley) と表記することが提案された。
レックス・ベゴニアは世界中で広く栽培されており、その品種数は 日本ベゴニア協会編纂の「ベゴニア・テェックリスト(2001年版)」 によると、2,224種、その内、わが国に導入されているもの315種、わ が国で作出されたもの198種に達している。
レックス・ベゴニア「ベニトチバ(紅栃葉)」B.'Benitochiba'は、 1970年代、御園 勇氏により、おびただしい数の交配種が作出され たが、モミジ葉のレックスベゴニアB.Fillgree'「フィリグリー」に ヤシ(椰子)葉の木立ベゴニアの原種B.luxurians「ルクスリアンス」 を交配することによって作出したもので、現在も広く栽培されている 中で、レックス・ベゴニアとしてはおそらく世界で最初の掌状複葉 (椰子葉)で、同氏の傑作中の傑作として、多くの人に育成されてい る。
半木性。Filigree×luxuriansの交配。1981年御園 勇氏の発表。 葉の色・形:全面赤紫色を帯びた銀白色で、葉脈部分は茶褐色。多 光量で紅桃色に変化。葉は中形。花は紅色。[ 誠文堂新光社発行「ベゴニア百科」(日本ベゴニア協会・編)より]
http://blog.goo.ne.jp/pea2005/e/abe9b47c3629f95adc73071fe7ba6bb3 [Peaの植物図鑑:岩手県立花きセンターのレックスベゴニア・ベニトチバ(紅栃葉)]
http://www.begonia-net.com/db/rex/benitochiba001.html [レックスベゴニア・ベニトチバ(紅栃葉):ベゴニア専門情報サイト・ベゴニアねっと]