WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

中国酒家 目眩の宴

2017-09-13 | 美味礼讃




ああ…もう9月になりました。
更新滞りました。
たくさん書きたいことがありすぎ!! 時間と気持ちが追いついていかない状態。

まずは、8月の「中国酒家」での宴です。
もう半月以上前のことですが、忘れもしません。
味と香りの記憶って、時間とか関係ないのですよね。

atatachanご夫妻にお誘いいただきました。
「中国酒家」の関シェフは、中国料理教室を開催されているとのことで、
その生徒さんご夫妻やお友達をお招きして、香川の地酒に合う広東料理を心行くまで堪能していただこう…という主旨のパーティーです。


私は、生徒でもないのですが、料理と酒につられて、参加させていただきました。
目眩がしそうなほど、美味しく楽しく、素敵なパーティーでした。


SYOさんと私は、一番乗りです。心踊り逸りまくってましたもん♪

テーブルには、本日のコースの「菜譜」(お品書き)の中国語と、日本語バージョン。
もぉ~これを見ただけで目眩がしました!! 最後まで辿り着けるのか私!?!?








そして宴開始の前に、関シェフからのご挨拶。
シェフは「厨师」というそうですが、あまり聞きなれないし読み慣れないので、「シェフ」と書かせていただきます。
「みなさん、広東料理、ご家庭で作ってますか?
ご主人方、奥さまの料理の腕は上がりましたか?」






料理教室では、料理の中国名をキッチリ教授し、包丁の使い方から徹底的に本格的にご指導されているとのこと。
この日の料理も、一品ずつ、アカデミックな解説をしていただき、
心行くまで頭と体と魂で味わい尽くしました。

日本酒は、「久本酒店」の専務セレクトの、四国(主に香川)の地酒。
「辛口」といえど、わりと甘く感じます。でも決して甘ったるく悪酔いするような味ではなく、キレがあり、非常にスッキリとしてます。グレード高いのです。





さて。
いよいよ料理が運ばれてきました~~~~\(^o^)/



上海式ピータン豆腐

短冊のように切られ、お宮の階段のようになってるのが豆腐ね。
やはり私は、ピータンと豆腐を和えるこのソースが絶妙だと思うのですが、この階段のような豆腐の切り方にも意味があるのだろう、、、
お料理教室の生徒さん、教えて~~~



広東式焼き物2種

パリッと焼いたお肉に薬味のペーストをちょっとつけて食べる。ピータン豆腐の次にこのメニュー。組み立ての緩急?が絶妙。



北京式2種千切り和え物

これは、生のメイクイーンの千切りサラダ。
素材ももちろんものすごく美味しいんだけど、ほのかにかかっているこのタレは何!?




ってことで、ようやくここ前菜終わり。少しずつ飲む、なるべくちょっとずつ取り分ける。…を心がけます。



緑野菜と海鮮の炒め

これまた、当然なのですが、火のとおり具合、塩加減が絶妙すぎて、油断するといくらでも食べてしまいます。




地物ワタリガニの内子のフカヒレスープ

地物ワタリガニは、子供の頃、庵治に住んでいた頃、漁師さんが朝漁ってきたものを、おやつによく食べてました。
今思えばなんという贅沢。
大人になってから食べた他のどの地方のカニより味が濃厚で、美味しいと思う。
その内子のフカヒレとな!!
贅沢すぎて、目眩がしそうなほど美味しかった~\(^o^)/
味はすごく濃厚だけど、意外とさっぱりとしています。



若鶏の醤油煮バラの香り

煮物には、通常、香りのいいスパイスが使われますよね~
いろんな香りが、炒め物などと違って、まったりと混ざり合って、口からだけじゃなく、鼻の穴からもえもいわれぬ充足感が、、、
このお料理は、仄かなバラの香り、、、、
だいぶお酒も進んでまいりまして、シェフのアカデミックな解説も、その時は「おぉ~~そうか!」と感嘆してたけど、記憶が…( ̄□ ̄;)!!



空芯菜炒め

これは、「菜譜」から変更されています。
予定の地物野菜の良いものがなかったのだそうです。



私はこの料理を食べていません。
なぜなら、この中に入っている青い唐辛子の話でシェフと盛り上がってしまい、
シェフは、最強の唐辛子を持ってきて下さいました。
画像を撮りそびれたのはとっても残念ですが、私は皆さまが「空芯菜炒め」を召し上がっているあいだじゅう、
シェフが持ってきてくださった「当店最強の唐辛子」を肴に飲んでおりました(^_^;)

なんでこんな辛いものを!?
…と、理解不能な方たちからのヒソカな顰蹙、軽い批判、ちょこっと軽蔑…などの風は常に感じています。
ナゼに涙ぐんでまで、これほど辛いものを食べなくてはイカンのじゃ~~( ̄□ ̄;)!!

…そういうアナタとは語りたくありません。
永遠に接点はないでしょう、、、、

ものすごく辛くて、ものすごく風味のある唐辛子。
わかる人にはわかる。
わからない方は、自分がどれだけ辛さに耐えられるかを愚かに誇ったり、競ったりしていると思っていらっしゃいます。





鮮魚のあっさり蒸し



地物ワタリガニのマカオ風


スマヌ…
もうフィナーレでございまして、日本酒も進みまくり、解説不能となっております。




さて。ここからが本論!!
私が心動かされたシェフのスピーチの一部です。ヨッパにつき一部始終をお伝えできなくて、大変残念です。

首都圏や関西圏と比べて、残念ながら香川の中華料理店は大変ショボいのが実情で、本気で本場の料理を食べさせる店は大変少ない。
ホテルや有名店でも、料理人の入れ替わりが激しく、高いレベルをキープしていくことは大変困難。
そんな中、関シェフは、「中国酒家」の味の伝承ということを常に考え、人材を求めていらっしゃるとのこと。
基礎的な中国料理を学び、さらに志の高いワカモノをヘッドハンティングしようとしても、
良い人材はどうしても東京、大阪などの有名店を選ぶ…とのこと。

日本の片隅の香川で、本気の広東料理を誰が受け継いでいくのだ、、、

私見でありますが、全国の優れた人材の中から、偏狭の地香川で「中国酒家」のシェフに惚れこんでここに骨を埋めよう…という逸材を捜し当てるより、
地元に宝は隠れているのでは…と、、、

関シェフの志は本当に高く「香川で本物を」。
私は「広東料理」が特に好きという訳ではなく、むしろこのお店で本場の味を知りました。
タイ料理、インド、ベトナム、それにブラジルやトルコのソウルフードも少しだけど体験して、大変感動しました。
日本人向けにアレンジされていない、各国のソウルフードは本当に美味しい。
それは、文字通り「ソウル」が伝わるからなのでは、、、
世界の食は地下水脈で繋がっている。
表面を整えた、うわべの料理とは違うのだと感じます。

文章で書くとこのように「理屈げ」になってしまいますが、理屈とちゃいます。ソウルです。
うどんだけじゃない香川の食文化を、こうしてソウルフルに支え且つ導いていらっしゃる関シェフ、とても素敵です。
素晴らしい後継者、担い手が現れますよう、お祈りさせていただきます。



本場シャケ炒飯

大変残念ながら私は、もうおなかいっぱいで、食べられませんでした。
デザートの「さぬきの梨とブラックタピオカのココナッツミルク」はいただきました~~!!
しかし、画像は撮りそびれました



またまたヨッパでございます。
しかし、前回花火の宴ときよりは、大変きれいに出来上がったと自負しております(^_^;)


翌日になって、お誘いくださったatatachanと「私、記憶あるよ~~」「私もあるある!」などとメール致しました。
日本酒は超苦手で、飲みすぎると翌日は二日酔いがお約束な私なのですが、
「久本」専務セレクトはほんとにとっても質のよい、美味しい酒だったので、幸せがいつまでも持続したのでありました。





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