紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

カメコ・1

2006-03-12 14:09:21 | 14・カメコの日記
きのうのBlogでも書いたが、10年ほどまえ、家ではカメコというカメをかっていた。
近所の友人が引っ越すことになり、持っていけないからといって、緑色のプラスティック容器ごとカメコをおいていったのだ。

カメコが家にやってきたのは、真冬。ちょうど冬眠中だったため、ご対面するまでには、しばらく時間がかかった。
ある暖かい春の日。ガサガサと妙な音がベランダから聞こえてきたので、緑のおけをのぞいたら、葉っぱから顔だけ出してるカメコと目が合った。カメコはキョトンとした顔で私を見るなり、またすぐ葉っぱの中にもぐってしまった。

それからしばらくして、本当に暖かくなったある日、全部見せてあげるからねと、カメコは全身を葉っぱの上に横たえた。
ウフフ、かわいい。ちょうど手の平に乗りそうな大きさ。体重はたったの120g。
でも、汚い。私はカメコをタワシでこすつて、ぴかぴかに磨き上げた。ついで緑のおけの汚い葉っぱも全部捨て、水を張って、石を敷きつめてあげた。住居もカメも、見違えるほどきれいになった。
その後、約3年、我が家ではみんなでカメコをかわがった。

(写真;カメコを撮った写真はたったの2枚しかない。そのうちの1枚。当時もデジカメがあったら、もっとたくさん撮ったのだろうけど。)

◆カメコ・番外編