経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

快晴のち長雨? : 企業業績の見通し (上)

2022-02-24 07:45:39 | 利益
◇ 最大の利益でも株安の一因に = 日経新聞は決算発表を終えた上場企業1686社について、その内容を集計した。それによると、昨年4-12月期の売上高は総計473兆8225億円、前年同期を12.7%上回った。この売上高はコロナ前19年4-12月期に、ほぼ匹敵する。また純利益の合計は32兆0921億円で、前年同期を58.3%上回った。過去最大の利益額で、コロナ前に比べても約3割の増加。海運をはじめ石油、商社が大幅な増益となっている。

SMBC日興証券も、上場企業1325社について集計した。それによると、この3月期の純利益は32兆9900億円に達する見込み。前年同期を66.7%上回り、過去最大となる。これまでの記録は18年3月期の29兆5700億円だったから、これを大幅に上回ることは確実だ。資源高で商社を含む卸売業が前年比2.6倍、輸送費の高騰で海運が5.9倍など、異常な増益となる。

海運の増益は、コロナで物流が混乱し運賃が大暴騰したことによる。また石油や商社の増益は、原油高で在庫の評価額が上がったことから発生した。いずれも特殊要因によるものだ。一方、空運や電力、建設や接客サービスなどは減益組。原油高やコロナによる人件費増が響いており、こちらも特殊要因が強く影響した。

ただ全体としてみる限り、企業業績は絶好調であることに間違いはない。それなのに、株価は大きく下落している。日経平均は年初来2000円以上も値を下げた。その理由はアメリカの金融引き締め、ウクライナ情勢など多岐にわたるが、その一つに企業業績の先行き悪化見通しがある。だから、いまは絶好調でも株価は上がらない。

                        (続きは明日)

        ≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

<script type="text/javascript">!function(d,i){if(!d.getElementById(i)){var r=Math.ceil((new Date()*1)*Math.random());var j=d.createElement("script");j.id=i;j.async=true;j.src="//w.zenback.jp/v1/?base_uri=http%3A//blog.goo.ne.jp/prince1933&nsid=145264987596674218%3A%3A145266740748618910&rand="+r;d.body.appendChild(j);}}(document,"zenback-widget-js");</script>