◇ ドイツの落ち込みが目立つ = ECB(ヨーロッパ中央銀行)は15日の理事会で、政策金利の0.25%引き上げを決定した。昨年7月からの引き締め政策で8回連続の利上げ、政策金利は4.0%になった。消費者物価は5月に前年比6.1%にまで上昇幅を縮小したが、まだインフレ圧力は強いと判断。ラガルド総裁は、今後も利上げを継続する姿勢を明らかにしている。
EU統計局は先週、ユーロ圏20か国の1-3月期GDP改定値を発表した。それによると年率換算の実質成長率はマイナス0.4%で、速報値のプラス0.1%から大きく下方修正された。その結果、ユーロ圏のGDPは昨年10-12月期に続いて2四半期連続のマイナス成長に。いわゆる理論上の景気後退に突入した。22年の成長率プラス3.5%に比べると、その落ち込み方がよく判る。
つまり現状は、インフレと不況が共存するスタグフレーション入り。政策的にインフレを抑制しようとすれば、景気が悪化。景気を刺激すると、物価が上昇してしまう。きわめて厄介な状態に陥った。それでもECBが利上げを続けたのは、まずインフレを退治しようという姿勢の表れだ、アメリカのFRBが利上げを見送った直後だけに、ECBの選択が目立つ。
ユーロ圏内でも、経済大国ドイツの悪化ぶりが著しい。1-3月期のGDPは、年率でマイナス1.2%。フランス・イタリア・スペインなどがプラス成長を維持したのに、主要国のなかではドイツだけが沈み込んだ。ロシアの天然ガスに依存し過ぎていたことが大きい。国民の間にインフレ・マインドが浸透してしまい、企業や商店による便乗値上がガ目立つという。シュルツ内閣は30兆円の財政支出をしたが、プラス成長を維持できなかった。
≪16日の日経平均 = 上げ +220.59円≫
【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】
EU統計局は先週、ユーロ圏20か国の1-3月期GDP改定値を発表した。それによると年率換算の実質成長率はマイナス0.4%で、速報値のプラス0.1%から大きく下方修正された。その結果、ユーロ圏のGDPは昨年10-12月期に続いて2四半期連続のマイナス成長に。いわゆる理論上の景気後退に突入した。22年の成長率プラス3.5%に比べると、その落ち込み方がよく判る。
つまり現状は、インフレと不況が共存するスタグフレーション入り。政策的にインフレを抑制しようとすれば、景気が悪化。景気を刺激すると、物価が上昇してしまう。きわめて厄介な状態に陥った。それでもECBが利上げを続けたのは、まずインフレを退治しようという姿勢の表れだ、アメリカのFRBが利上げを見送った直後だけに、ECBの選択が目立つ。
ユーロ圏内でも、経済大国ドイツの悪化ぶりが著しい。1-3月期のGDPは、年率でマイナス1.2%。フランス・イタリア・スペインなどがプラス成長を維持したのに、主要国のなかではドイツだけが沈み込んだ。ロシアの天然ガスに依存し過ぎていたことが大きい。国民の間にインフレ・マインドが浸透してしまい、企業や商店による便乗値上がガ目立つという。シュルツ内閣は30兆円の財政支出をしたが、プラス成長を維持できなかった。
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