経済なんでも研究会

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世界は 高金利時代

2023-08-30 07:31:36 | 世界経済
◇ 異様な日本のゼロ金利政策 = 世界中の中央銀行がインフレと闘うため、次々と政策金利を引き上げている。世界はまさしく高金利時代。なかでも突出しているのが、南米のアルゼンチンだ。この14日にも中央銀行は、通貨ペソの2割切り下げと政策金利を118%に引き上げると発表した。物価上昇率が100%を超え、手が付けられなくなったからだ。このほかトルコの政策金利は25%、ブラジルが13.25%など。新興国の金利が総じて非常に高い。

先進国の金利も上昇を続けている。アメリカの政策金利は現在5.25%だが、FRBは9月も5.5%に引き上げるという見方が強い。このため10年もの国債の利回りは先週4.35%と、15年9か月ぶりの高さに上昇した。また物価騰貴が収まらないユーロ圏も、現在の政策金利4.5%をさらに引き上げる公算が大きい。イギリスの政策金利は5.25%、カナダは5.00%だが、アメリカやユーロ圏が利上げすれば追随することになりそうだ。

こうしたなかで、ひとり異彩を放っているのが日本。長期金利は日銀が1%までの上昇を容認したため、現在は0.7%に近付いている。しかし短期金利を対象とする政策金利は、なんとマイナス0.1%のまま。要するに世界のなかで、日本だけが‟金利のない国”となっている。日銀はこの‟ゼロ金利政策”を見直す考えを、全く持っていない。

世界は高金利、日本はゼロ金利。おカネは金利の高い方に流れるから、日本円は各国の通貨に対して安くなる。円の対ドル相場は先週146円後半にまで下落した。仮に日銀が金利を上げて円相場を117円に上昇させたとすると、輸入物価は2割ほど安くなる。そうせずに、政府はガソリンや電気・ガス料金の値上がりを抑えるために、何兆円もの税金を使う。どう考えても、おかしい。日銀は説明する責任があるだろう。

       ≪29日の日経平均 = 上げ +56.98円≫

       ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ≫


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