経済なんでも研究会

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不気味な3月が やってくる (上)

2019-02-14 07:58:32 | 世界経済
◇ 米中貿易交渉やイギリスのEU離脱ほか = 期せずして、この3月には世界経済を揺るがしかねない重要案件が集中した。米中貿易戦争の行くえ、イギリスのEU離脱、中国の全国人民代表大会、そして日米両国による貿易交渉・・・。どれをとっても、その結末いかんでは世界経済や日本経済に重大な影響を与えかねない。しかも、その結末を正確に予測することは困難だ。だから不気味である。

・3月1日――トランプ大統領が設定した米中貿易交渉の最終期限。この日までに合意できなければ、アメリカは中国から輸入する2000億ドル分の商品について、現在10%の関税を25%に引き上げると宣言している。仮にそうなれば、中国製品のすべてに禁止的な高関税が課されることになり、中国経済が大打撃を被ることは間違いない。中国側が報復関税をかければ、アメリカ経済にも大きな悪影響が及ぶ。

この貿易摩擦を解消するため、米中両国はこれまで何回も協議を重ねてきた。そして、きょう14日からは北京で閣僚級の協議が開かれる。すでに中国側はアメリカからの輸入を大幅に増やし、24年には対米黒字をゼロにすると提案。貿易問題ではかなりの進展があったと伝えられる。しかし知財や国有企業への補助金問題では、協議が難航。トランプ大統領は関税引き上げの最終期限を延期して協議を継続するとみられているが、はたして結果はどうなるか。

・3月上旬――アメリカ政府が国債を発行できなくなる心配。いま世間は、メキシコ国境のカベ建設予算を巡るトランプ大統領と民主党の対立に注目している。与野党がやっとまとめた妥協案に、トランプ大統領が同意するかどうか。仮に同意しなければ、再び政府機関の一部が閉鎖されることになる、と同時に3月になると、政府の債務上限を決めた法律が期限切れに。議会が限度の引き上げを可決しないと、政府は国債も発行できなくなる。いまの政治状況からみて、その心配は決して小さくない。

                              (続きは明日)

       ≪13日の日経平均 = 上げ +280.27円≫

       ≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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