◇ 赤字国債の増発は必至 = 財務省の集計によると、4-9月期の国税収入は16兆7000億円だった。この金額は、前年の実績を4.6%下回っている。内訳をみると、所得税が6.3%、法人税が9.1%、消費税が3.8%の減少。いずれも景気の低迷を反映したもので、特に法人税収が1割近くも減少したのは企業業績が悪化した結果である。貿易の縮小で、関税収入も8.1%減った。
ふつう上半期の税収は、年度全体の約3割に過ぎない。したがって勝負はこれからということになるが、下半期に景気が急上昇する見込みは全くない。消費税の引き上げは寄与するが、軽減税率を実施したこともあって10-3月期の増加分は1兆3000億円にとどまるものと試算されている。法人税や所得税は、さらに減少幅が大きくなる可能性が強い。
19年度の当初予算では、一般会計の税収を62兆5000億円と見積もっている。しかし、この調子では2兆円に近い税収不足が発生しそうだ。場合によっては、18年度の実績60兆4000億円を割り込む事態になるかもしれない。その一方で、政府はいま台風などによる災害復旧と将来の防災に向けたインフラ強化の予算を組もうとしている。その規模は、おそらく10兆円前後に達するだろう。
すると必然的に財源が足りなくなる。このところ発行額を減らし続けてきた赤字国債だが、来年度は増発が避けられそうにない。その赤字国債の一部を19年度の補正予算に組み込んでしまおうという構想もあるようだが、これは全く蛇道と言うべきだろう。堂々と20年度の本予算に計上してもらいたい。また、その前に政府はいぜんとして固執している「景気は緩やかに回復中」という公式見解を引っ込めるべきだろう。
≪19日の日経平均 = 下げ -124.11円≫
≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
ふつう上半期の税収は、年度全体の約3割に過ぎない。したがって勝負はこれからということになるが、下半期に景気が急上昇する見込みは全くない。消費税の引き上げは寄与するが、軽減税率を実施したこともあって10-3月期の増加分は1兆3000億円にとどまるものと試算されている。法人税や所得税は、さらに減少幅が大きくなる可能性が強い。
19年度の当初予算では、一般会計の税収を62兆5000億円と見積もっている。しかし、この調子では2兆円に近い税収不足が発生しそうだ。場合によっては、18年度の実績60兆4000億円を割り込む事態になるかもしれない。その一方で、政府はいま台風などによる災害復旧と将来の防災に向けたインフラ強化の予算を組もうとしている。その規模は、おそらく10兆円前後に達するだろう。
すると必然的に財源が足りなくなる。このところ発行額を減らし続けてきた赤字国債だが、来年度は増発が避けられそうにない。その赤字国債の一部を19年度の補正予算に組み込んでしまおうという構想もあるようだが、これは全く蛇道と言うべきだろう。堂々と20年度の本予算に計上してもらいたい。また、その前に政府はいぜんとして固執している「景気は緩やかに回復中」という公式見解を引っ込めるべきだろう。
≪19日の日経平均 = 下げ -124.11円≫
≪20日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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