ポエム244 『酔芙蓉と遊ぶ』

 

　　　　　酔芙蓉　　

　　　　（季節の花３００）より

 

朝のうちは白い顔をしていたのに

時間が経つにつれてピンクに変わる

そして夕方には濃いベニ色に

お父さん　隠れてお酒飲んでたでしょう？

 

いやあ　酒じゃないよ　ただの水････

熱中症の予防に水は飲んでいたがね

日がな一日縁側にいたから

多少日焼けをしたかもしれないな

 

お父さん嘘ばっかり　可愛くないわよ

それにくらべてお庭の酔芙蓉は可愛い

お父さんだってそう思っているんでしょう？

だから飽きずにお花を眺めていたんだから

 

まいった降参だ　たしかにチビチビやってたよ

酔芙蓉は　おまえの若い頃を見ているようで

いくら眺めていても飽きないんだ

あらやだ　盗み酒をみつかったからゴマすり？

 

ハハ　おまえ自分のこと綺麗だと思わないんか

酔芙蓉に負けないほどきれいだよ

やだ気持ちワル　ほんとに酔っぱらったみたいね

もう話しかけないから適当に切り上げてよ

 

ハイハイ　おおきに････

日が暮れてきたせいか花も真っ赤になったし

そろそろ凋みかける時刻だもんな

おれもゴタゴタ言わずに綺麗に引き上げるか