フジバカマ
(城跡ほっつき歩記)より
近頃なんだか寂しいような
そんな気持ちのフジバカマ
日に日に気温は下がっていって
袴の裾がほつれ気味
どんなものにも変化は起きる
秋の七草フジバカマ
昔ほどには注目されず
古風な花の印象ばかり
袴の需要はそれなりに
結婚式や成人式で
思い出つくる小道具に・・・・
ゆかりの花は香を添え
近頃なんだか寂しいような
見かけは沈んで見えるけど
うす紫にほほえむ頬や
髪のほつれはあるがまま
冷たい風が撫ぜていく
ここは私鉄の無人駅
降車切符の回収箱に
翅を休める秋あかね
万葉集の言の葉も
読まれることは稀になり
しおり代わりの藤袴
挟んだままに夜が更ける
いつも画像のご利用、ご紹介を頂き有難うございます。
ちなみに図鑑類などを参照いたしますと、こちらの画像のフジバカマもいわゆる園芸種に含まれ「サワフジバカマ」ともいわれている交雑種に該当するようです。
また野生のものは基本的にやや黄色味のある白花であり、茎の色も赤みを帯びることは無いようです。
この画像のものは、一説によりますと甲斐武田氏の陣城とも伝わる低丘陵の半ば「家庭菜園」のような環境下で栽培されておりました。
なお「川縁や土手に生育する」ともいわれているのですが、自分の数十年ほどの記憶の限りでも目にしたことがありません。
フジバカマも野生種が激減しているのですか。
人為的な環境の変化によるものでしょうか。
多くの動植物と同じように、静かなる退場が進行しているとすれば悲しいですね。
それにしても、フジバカマはうす紫色と思い込んでいましたので、かなり以前から園芸種を野生種と勘違いしていたようです。