ぼくが白の浴衣をひっかけて縁側に寝そべっていると、いきまり秋吉久美子に似た若い美形女子が現れて何やら本を注文したいという。
帯もしていないぼくは慌てて立ち上がり、浴衣の左右を引っ張って押さえて応対した。
美形女子は自分の要件をいうだけ言うといつの間にか姿を消した。
呆然としながらもぼくは今起こったことを思い出そうとした。
しかし思い出せない。
悩んでいるうちに再び人が現れた。
今度は60歳代と思われる恰幅の良い女性だ。
そして先ほど注文した本は届いているかと問う。
ええッ?!
まだ数時間前の注文なのに・・と思うそばから、もしかしたら先ほどの秋吉久美子似の美形女子が目の前の恰幅のいい女性その人?
ぼくは混乱のうちに目が覚めた。
たしかに僕は書籍の編集をしていたことがあるからその頃のことだろうか。
秋吉久美子に似た女性から本の出版を引き受けながら、何かの都合で完成できないままま数十年が過ぎてしまったのだろうか。
思い出そうとしてもそのような記憶はない。
唯一似たような経験といえば白土三平の娘という女性が浴衣地のワンピース姿で現れて自分の本を出したいんですが・・と相談されたことぐらいだ。
その時は編集長〈社長〉が丁重に断った。
「白土先生にはお世話になっているので心苦しいのですが当社の基準でお嬢様の本を引き受けることは出来かねます」
その時〇〇という名前を言っていたと思うのだが、それも思い出せない。
秋吉久美子に似た女性との関連はまったくなさそうだ。
夢というものは深層心理を映し出す鏡のようなものだと聞いたことがあるが、こちとら夢の続きを見ることのできる特技を持っているのだからユングなど心理学者の説にひれ伏す気はない。
しょうがない。
小一時間ボーっとしていたが、もう一度意識を麻痺させて夢の続きを見ることにした。
「夢」で秋吉久美子に似た女性に会えるのは良いですね。。。(笑)
「夢」の続きを見ることのできる特技を持っている・・・というのは凄いです。
いい「夢」はまた見たいと思っているのですが、続きを見る事が出来ないです。
夢は覚えていない事の方が多いのでしょうね。
>こんばんは。... への返信
秋吉久美子さんが夢の中に現れたらうれしいですよね。
毎晩のように続きを見たいですよね。
夢は目覚めた瞬間にすべて忘れ去ってしまいます。
夢の続きを見る特技・・夢のような話です。
ありがとうございました。