五月雨を集めてはやし最上川
このところ芭蕉の出身地「伊賀の里」にこだわったので今回は「奥の細道」に戻り初夏の季語からよく知られた名句を取り上げた。
句意は「降り続く梅雨の雨を一つに集めたように、何とまあ最上川の流れが速くすさまじいのだろう・・と、感嘆の思いを吐露したもの。
酒田の寺島彦助亭で、歌仙の発句として作ったとのこと。
別の解釈では「(ようやく夕方になったが、)暑い一日を海に流し入れてしまった最上川の河口のあたりから涼しい夕風が吹いてきたとしている。
最上川とはどういう特徴を備えた川なんだろう。
山形県と福島県の境にある西吾妻山付近を源流部として山形県の中央部を北に流れ、新庄市付近で西に向きを変え酒田市で日本海に注ぐ。
一つの県(山形県)で源流から河口まで流れる。
かつては河川舟運の道として利用され、内陸部の紅花や米が、酒田港を経て主に上方(関西地方)に運ばれた。
また上方から運ばれたと見られる雛人形が流域の旧家に多く残されている。
なお、最上川舟運の難所(碁点、隼、三ヶの瀬)は、鮭の燻製でも有名な村山市にある。
川の流れが急に変わる場所を「最上川三難所」と呼ぶ。
<参考>
最上川
〈画像はウィキぺディア〉より
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