繁茂が旺盛な門かぶりの藤の古木、今季三度目の花をつけてくれた。伸びた弦を切り詰めると新たに新芽をだし季節外れの花を咲かせるのである。種の保存を命ずるところは樹のいずれにあるのだろうかなどとつい考えてしまう。
ところで、このところの天候不順で気になることがある。間もなく郷里の方では、稲の穂が花を咲かせる時期である。しかし、日照不足や気温の低下が長く続くと時期を逸して萎えてしまうのである。子供の頃、その凶作で苦労した親の悲しみを目の当たりにしたことが今でもトラウマとなって残っている。杞憂であって欲しい。