町内の近所のKさん、防犯活動や老人会でご一緒した方であるが旅立ってしまい今立派な邸宅が大型機械で解体している。なんとも寂しい光景である。
生々流転は世の習いと頭では理解しているが、目の当たりにするとなんとも言えぬ寂寥感を覚える。
--よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとしーー方丈記の一節を口ずさむ。
久しぶりにお雛様を雨水の日も過ぎたが飾ってみようと屋根裏部屋に行く。夏は暖房、冬は冷房との環境で雛が痛んでいないか心配したが、明けてみるとそうでもなかったのでほっとする。箱に入っていた新聞紙を見ると平成8年の記事である。十数年飾ってないことになる。
その頃、どんな生活をしていたのか子たちとの関わりを思い出さないと出てこない。思い出しながら明日は飾ってやろうと思う。