阿武隈山地の一寒村、郷里の今では廃校となってしまった母校での遠足は、春秋とも決まって一本山毛欅への登山である。おにぎりを風呂敷に包み腰にまいて出かけるのである。リックなど持ってくるものは誰もいなかった。そこは海から30キロメートルも離れた山であるが、海が微かに望めるのである。誰が一番に頂上に登り「海だ!!」叫ぶのか競ったものである。
秋の遠足は、栗拾いを兼ねていたように思うが勝手にそうしたのかもしれない。そんなとき秋の草花の中にホトトギスの花も咲いていた。庭のそれを眺めて遠い昔を偲ぶのである。
あれから70有余年、風に雨に草花につけても 思い出づるは故郷である、、。
昨日は 8960歩